ボタンを押すと即立ち読みできます!
購入時に読んでから再読していなかったと思うのですが、今の方が好きになっていました。
雨隠先生があとがきに難産だったと書いていて、それが伝わります。主役2人が相当ぐるぐるしてます。
ミステリー調で、BL小説寄りな気がする。雨隠先生の作画とマッチしているかというと、もっと合う先生がいそう、とも失礼ながら思ってしまった。
名島の考え方的に年齢はもう少し上が良かったな。
「青い鳥より」収録の「君で最後」を含めての萌2です。「君で最後」に繋がるためにはこの作品が必要ですから!単品だと萌。
「青年発火点」のスピンオフですが、こちらの方だけ何度も読み返しています。
何がと言われると一言では言えないのですが、何だか好きなんですよね。
愛人をたくさん囲っていた作家が死んで、その息子がまた…みたいな設定を見るとBLではないですが、いつも岩館真理子さんの「クリスマス・ホーリー」を思い出します。
有名作家とその愛人のひとり、それに息子の三角関係を綴った小説で一躍名を馳せた名島。
生真面目すぎるがゆえに他人まで律しようとして孤立。それが原因で引きこもりになった過去を持つ古賀。
作家と編集者という立場で出会ったふたりは、デビュー作から6年書けないままの名島を古賀が追い立てて叱ると名島はするりと逃げるという膠着状態を続けていて…。
「書けない作家は放っておけ。書きたい作家はいくらでもいるんだ」
上司が古賀にかける言葉はごもっともだし、いつもからかわれては逃げられるのに追いかける古賀のスタンスも「どうしてそこまで?」とついていけないかもしれません。
でも古賀にとって名島は人生の恩人なのです。対人関係に行き詰まって、誰にも会いたくない接したくないと引きこもっていた古賀をもう一度外へ連れ出してくれたのが、名島のデビュー作だった。それだけでもう古賀にとっては特別すぎる存在で、自分の手でもう一度書かせることができたら、また何か変わるかもしれないという思いがどこかにあるんだと感じました。
一方名島の方はそんな事情は知らない。ただ叱ってくれるどころか、自分に対して激しい感情を向けてくるひとを知らないまま適当に遊んできたから、最初のうちは古賀のことを珍しいおもちゃくらいに思っていたと思います。ただのおもちゃなら適当に遊んで、飽きたら次のおもちゃを探せばいい。そんな考えを吹き飛ばすくらいにしつこく食らいついてくる古賀に、それまで誰も見せてくれなかった自分の価値を見出したのかなとか、いろいろ深読みしてしまいます。
誰も気付かないし、見ないところを古賀は気付いてくれるし見てくれる。自分ですら何が引っかかっていたのか自覚がなかった過去の恋と対峙する機会を作ってくれた古賀は、図らずも名島にとっての人生の恩人になります。与え合える関係。素晴らしい。
通常であれば嫌いな攻め受けの設定。
女たらしで遊べる女の子リストを持っていそうな名島のようなタイプが古賀のような生真面目タイプにちょっかいをかける→名島タイプは飄々としているのに、古賀タイプだけがどぎまぎ→どぎまぎしていることをからかわれて、さらに意識してしまう。
こういう攻め>>>>>>>受けという力関係が嫌いで。
だけどこの作品では前提として出会う前に作品に救われた経緯があるので、古賀に対して嫌な気分になることもなく読むことができるのです。名島の無神経さは仕方ないとしても、こういう関係って最終的には攻めがデレて溺愛系に成長を遂げる予感がするので許容できてしまう。
今日は朝から極私的「雨隠ギド」祭りをしているのですが、やっぱりこの作品が一番好きだなあと再確認しました。
もしもまだ読んでいないという方がいらっしゃったらぜひ。
う、うーん。期待しすぎたのかも。
「青年発火点」既読です
前作が大好きだし、チャラ男×生真面目メガネは大好物なのでウハウハしながら読みました。
何だろう。
料理でいうならば、一味足りない感じです。塩かな?
具材は悪くないし、調理法も合ってる。なのに何か足りない。
やはりこういう話はお互いへのベクトルがくっきり見えて終わってこそと思っているからかもしれません。
ふわふわすぎて、もう少し硬い部分が欲しかった!
もう好きでどうしようもないくらいいって欲しかった!チャラ男が!
最後まで掴み所なくて、何だか不安定な読後感です。
ハッピーエンドなのかな。
うーん。
もっとはっきりした感情が見たかったなあ。
なので萌え寄りの「中立」で。
「青年発火点」は読んでいませんが、問題なく読めました。
ただ、なんか物足りない感じで期待外れでした(^^;
名島の過去のストーリーなどせつなさもあって、けっして悪くはないのですがちょっと引き込まれ感が少なかったです。
古賀が名島の作品「落葉」をきっかけに名島本人に興味をもっていったのは分かるのですが、二人が惹かれあっていく部分が弱かった気がします。
「青年発火点」を読んでいたら、また感じ方が違ったのかな~。
いまさらですが「青年発火点」は評価も高そうなので読んでみたいな~と思います。
「青年発火点」のスピンオフ。
あからさまにチャラい元ベストセラー作家と生真面目担当編集者のお話です。
「青年発火点」を読んでいる時点でかなり気になっていた2人でしたが、想像を超える複雑さと深さを持った目の離せない2人がそこにいました。
私、古賀の性格が他人事とは思えなくて…。
何かにルーズな人に対して常に怒ってる。
そういうところが自分にもあって、理性が働いてどうにか社会生活を普通に送れていますが、古賀の生真面目な部分が他人とは思えないんですよね。
一歩間違えれば私も古賀のように対人関係に怯えて引きこもっていたかも…なんて思います。
そんな古賀を救ってくれた『落葉』という小説。
その『落葉』を書いた名島という小説家。
古賀にとって名島は出会った時から特別な存在なんですが、そんな名島に対してもいつも怒ってる。
デビュー作以降全く小説を書こうとしないどころか、日々女をとっかえひっかえ。
小説を書けと言ってものらりくらりと躱される毎日。
でもどうしても小説を書かせたい。
その執着は自分でも説明することができず持て余すほどの感情でした。
名島は名島で、自分に対して常に怒ってる古賀を面白いと感じて最初はからかい半分でちょっかいを出していましたが、その自分だけに対する執着にやがて別の感情が芽生えます。
真っ直ぐに俺だけを見て、俺に必死になっている古賀。
そんな古賀を美しいと感じ、自分のものにしたいと思う。
突然小説を書き始めた名島は古賀にこう言います。
でもどうしても手に入れられないものがあったとしたら抑えきれなかったら書くしかないんだ
怒ってる時が一番美しい男の寓話
もう二度と書けないと思ってたのに俺はお前のことを書いてる…
これって、とてつもなく情熱的な古賀への告白ですよね。
思わずゾクッとしました。
古賀はこんな名島を待っていたんです。
デビュー小説を読んだ時に読み取った、燃え上りながらも崩れるみたいな…
この後の2人のやり取りには本当にゾクゾクしっぱなしでしたよ!
こういうやり取りって、この作家さんの独特のものなんでしょうね。
具体的な愛の表現ではないけど、とんでもなく愛を感じる、みたいな。
今まで説明できなかった感情のパズルが全て埋まっていく感じがとても心地よかったです。
改めて、このタイトルは秀逸ですね。
作家さんの言葉選びのセンスが素晴らしいです。
読めば読むほど、じわじわと心に浸食するような一作となりました。
詩雪さま
こんばんは!
コメントありがとうございます!!
ほんと、私も詩雪さまには勝手に親しみを感じておりました☆(笑)
私の書いた一文にゾクゾクしたとか言って頂けてすごく嬉しいです!
このお話は1回読んだだけでは理解できないことが多く、何回か読み重ねてやっと見えてきたことが多かったです。
本当に深くて味わいのある素敵なお話ですよね。
なんと、続きが展開しているのですか!
私も雑誌は読んおらず情報には疎いので、このような情報を頂けて嬉しいです☆とっても楽しみですね♪