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表題作二代目の愛は重すぎる

風祭大貴、風仁会風祭組二代目で若頭見習い
西野泰知、甘く可愛い顔立ちでカメラ好きな高校生

その他の収録作品

  • 二代目への愛は軽くない
  • あとがき

あらすじ

泰知は、カメラが大好きな写真部所属の高校生。
地味でおとなしい化学教師・風間に部の顧問を頼んだのをきっかけに理科準備室に入り浸り、
お弁当を作ってあげる仲に…。
風間との優しい時間を楽しむ泰知だけど、ある日、街でヤクザの二代目・大貴と出会い、
なぜか目をつけられ、強引にキスまで奪われる!
――先生が好きなのに、なぜこの人を拒めないんだ!? 初めての気持ちに戸惑う泰知だが!?

作品情報

作品名
二代目の愛は重すぎる
著者
楠田雅紀 
イラスト
高緒拾 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199007965
3

(11)

(1)

萌々

(3)

(3)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
29
評価数
11
平均
3 / 5
神率
9.1%

レビュー投稿数3

最初は面白かったけれど……

ネタバレしてます。



平日は冴えない高校教師をし、週末は男前の二代目ヤクザという二足のわらじを履く男に翻弄される高校生のお話です。

組長である父親から学校行事に参加させてもらえずに育った二代目の大貴。
ヤクザの世界にどっぷり浸かる前に、三年でいいから自分の好きにさせて欲しいと頼み込んで、モサい高校教師・風間になりすまし……というのが裏事情。

そんな事を知らない高校生の泰知は、写真部顧問の風間先生の穏やかで優しい人柄に惹かれつつ、街でチンピラから助けてくれたヤクザの二代目という大貴からキスをされてそちらにも惹かれてしまうんです。

素の、つまりヤクザの大貴は高校生である泰知に手を出すことも躊躇わないし、威勢が良くてどっからどう見てもヤクザのにーちゃんそのもの。
なのに、風間先生になると、穏やか〜な風情を漂わせた教育者となる。
この極端すぎる変わりっぷりなどが結構面白かったのだけど、後半で一挙にトーンダウン……。
それゆえ中立です。

結局、ヤクザの大貴と恋仲になった泰知。
後半は、組長が病で倒れてしまった事をきっかけに抗争が勃発しそれに巻き込まれる二人……というやつなんだけど、ヤクザである大貴が一般人のしかも高校生に手を出しておいて、今更それ言う?と思ったし、受けの泰知も無鉄砲の考えなし、という行動ばかり取るし、何なの、この二人……と思ってしまった。

前半では受けの泰知の肝の据わりっぷりに好感を持ってたけれど、後半になるにつれ、この子は単に幼いおバカさんなんだな……としか思えず。

そして、泰知の出した結論は、あぁぁ…まっさらピュアな子が極道の世界に入っちゃったよ……としか思えなかった。
女手一つで一生懸命育てたお母さんが泣くよ……と。

極道同士のお話も嫌いじゃないし、攻めが極道で受けが一般人という作品も大好きです。
だけどそれはあくまで自分の事は自分で責任取れる大人限定。
泰知はごくごく普通の子で、まだ未成年で、まだ学生で、親のすねかじりの真っ最中なのに裏社会へ進んでしまうのか……とモヤモヤ……。
闇堕ちものを読んでしまった時の読後感に近いかな……。

一回も出てこなかったけれど、泰知の母親が不憫で仕方ないです。
高校に行かせ、専門学校の学費も一生懸命払っているけれど、あなたの息子さんはあくまでそれは「表向き」だと考えていて、実は姐さんになる覚悟を固め着々と準備している真っ最中なんですよ……と。
そして自分の息子がヤクザの跡取りと同棲中だって知ってるんだろうか……。

と、かなり辛口になってしまったのは、結局ヤクザの大貴にちっとも魅力を感じなかったからかもしれない。
それよりも演じてるとはいえ風間先生が醸し出す穏やかな雰囲気と、理科準備室で過ごすひとときの方が断然好きだっただけに、大貴にはヤクザから足を洗ってほしかったです…。


3

甘くてしょっぱくてすっぱくて苦い

細部にこだわらずヤクザと高校生の純愛コメディかな、と思って軽く読んでいたら後半重苦しい感じで空気が違ってきて中途半端でした。

優しくて暖かな雰囲気の学校の先生へのほのかな憧れと、街で出会ったヤクザな男に惹かれる気持ちを持て余し心が揺れる高3男子。
ここのところ立て続けて3Pモノを読んでしまいすっかり毒されたせいか、そのつもりで手にとったわけでもなかったのにひとり3P祭り継続か?と思ってしまいました。

初恋に揺れる元気で可愛らしい男の子が動揺しながらも同性の恋人とハピエンを迎えるというところまではよかったんだけど、後半の書き下ろし部分ではダークな面が前面に出てくるし、住む世界の違う人と付き合うことへの焦燥感や哀しみ不安で押しつぶされそうになりながら前向きに頑張る主人公たち。
結局今後どうするとか色々解決してないまま日々の幸せを大事に生きるみたいな終わり方でもやもやしたままでした。
細かいことやあれこれ考えず都合よくまとまってよかったねというコメディにするか、真面目に二人で生きていく未来を考えることにするのかどっちつかずで違いすぎて合わない味のものをいっぺんに口に入れた気分です。

4

喝!!!

さあいきますよ辛口が!
はじめからネタバレなのでいやなひとは読まないでね。
主人公受けが高3になってやってきたのは見た目もモッサリした眼鏡の新米教師の風間。
担任ではないけれど受け所属の写真部顧問になります。
受けは風間に好意を持ち、風間もまんざらではない雰囲気。

そんなある日、受けは繁華街でチンピラに絡まれたところを助けてもらいます。
助けてくれたのはド派手ヤクザの風祭。極道の若頭でした。
一目惚れだったらしい風祭は毎週デートに誘い受けを可愛がりますが、最初はビビっていた受けもどんどん風祭が気になります。
が、風間先生と風祭は同一人物なのでした。
おわり。(笑)
BL番、只野仁ですね。

私、この作家さんが結構すきでよく読むんですが、今回はどうにもこうにも面白いとはいえませんでした。
初めの数ページで二人一役がモロバレで気づいてないのは主人公だけはかなり疲れますわな。
初っぱなからバレバレだからなにかヒネリがあるのかと思いましたが無回転のヒネリゼロ。
最後に受けが同一人物を知って風祭を選ぶでハピエンてもう読者おいてけぼりです。

同時収録はその後の話なんですが、受けが誘拐、風祭が助けてっていう内容なんだけど……。
なんかこう、風祭はいい大学でた賢いヤクザ設定で株取引でシノギをガンガン上げてるんですが、みためは武闘派でやってることも全然高学歴っぽくないんですよね。
しかもヤクザ同志やりとりとかがなんかヌルイ。

攻めのいいとこがよくわかんない。
受けも受けでポヤンとして大丈夫?みたいな。

よくこんなフワフワした設定と内容で出版社もOK出したなと思います。
と、いうことで趣味じゃないですが、次回の期待値をこめて中立で。

9

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