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経験がないくせに、じらすのだけはうまいな
タイトルから『謎解きは〇〇のあとで』みたいなお話なのかと勝手に思っちゃっていたんですけれども、全然違いました。
いや、主人公の歩夢は確かに執事(見習いだけど)なんですけれども。
何たって彼はお話の途中からアレになっちゃうんですもの。
あとがきでも伏字になっていたのでアレについてはバラしませんね。
ただ、これって謎解き重視のお話だったら違反だと思うんですよ。
だってアレって証拠集めが簡単にできちゃうんですもの。
ここからも解るように、このお話はライトミステリではあるけれど『謎解き推理もの』ではないと思うんです。キャラクター、特に主人公の魅力でぐんぐん読ませていくお話だと思うんですね。
とにかくこの歩夢という主人公を応援したくなっちゃってねぇ。
不幸にも両親を亡くしているけど、明るく前向き。
そもそも、入社式が始まる直前に『本家(社長宅)で執事見習いへの出向を命じられる』なんていう理不尽な目にあっても、それを前向きにとらえて頑張ろうとするところなんか、もう可愛くてたまりません。
いい子なだけでもない処も可愛いのですよ。
ステキな本家の次男に惹かれて抗えず、シャワーを覗いちゃったりする。
あ、これは前述の特殊設定でして、変態行為ではないです。
もう、ここ、可愛いったらないの!
是非、読んでいただきたい。
楠田さんのミステリって、ちゃんと人が殺されます。
コメディ寄りのミステリって『人も死なず悪い奴も改心し』っていうのが結構あったりしませんか?
その手の温さはない。
だから余計に歩夢と、ある意味このお話の重要なキーパーソンの1人である歩夢の母の真っ当さがクッキリと立ち上がる様に感じたんですよ。
ここがね、とても面白かったです。
新社会人になった歩夢(受)は、会社でなく会長の自宅で執事見習いをする羽目になります。疑問に思いつつも、そこで出会った次男 政宗(攻め)に素敵だと憧れを抱く中、遺言書に遺産相続は書かれているし、殺人事件は起こるし、それに自分は幽霊に?!というお話です。
謎解きは明快ですし、意外な人物が犯人でちょっとショックも受けますがフォローもある安心ストーリーです。
三兄弟ですがとにかく攻めが格好良いです。表紙も裏表紙でもみずかね先生のイラストがクールで素敵です。そんなクールな攻めの顔に縦線があるイラストが一番のツボでした。
楠田先生の作品初読みでした〜面白かった!歩夢は就職できたと思ったら竜徳寺のいざこざに巻き込まれていき大変な目に合うけど、自分に正直で明るく正々堂々としていて気持ちよかったです。政宗が好きになるのも解る。まさかの生霊状態にはびっくりしたけど、2人で事件解決に乗り出していく様は微笑ましかった。事件も立花が犯人だと単純に考えてたけど、想像以上に複雑で面白かった。ラスト2人の想いが通じるかと思いきや、一山あったのが良かった。みずかねりょう先生のイラストが爽やかで美しく素敵でした。
ミステリーでBL、いいですね。
ご主人さまと謎解きを、ナイス相棒な二人です。
ものすごく悲惨で苦しんでって結果の事件ではなく、また二人の謎解きもワクワクハラハラしてとても楽しめました。
まさか主人公が○○になっちゃうなんて!
なのにちゃんと真相究明に奔走して。
この設定すごい!
キャラがいいですね。
主人公歩夢の明るさ素直さまっすぐさ。
政宗の有能さ情け深さ優しさ。
歩夢も無事に回復してからがさらに色々あって。
なんだか二人の恋人になるまでと恋人期間に読後感を持っていかれました。
もしかして旅行先の離島ってあの作品の舞台かな?
スラスラ読めてミステリーもBLも楽しめて満足です!
楠田先生のミステリー物が大好きなので楽しみにしていました。
しかも今回はラブコメミステリーだったので、悲壮感とかなく安心して読めました。とにかく歩夢が前向きで逞しいんです。
急に執事見習いとして出向を命じられても、竜徳寺家の執事の立花にネチネチ言われてもめげないんです。
そして人として真っ直ぐな面がとても眩しかったです。
途中で◯◯状態(ネタバレになるので伏せときます)になるんですが、その時ばかりは欲に忠実になるんです。でもそれはそれでクスッとしてしまいました。
殺人事件が起きて容疑者になった時も、◯◯状態で活躍するのが面白かったです。政宗とのコンビもなかなかで読んでて楽しかったです。
読んでて何となく犯人は分かって来るのですが、それを確かめなければ時ページを捲る手が止まりませんでした。
殺人事件が起きましたが、綺麗にまとまってるので読後感は良いです
時間が解決するまでラブは無いので甘さは少ないかもしれませんが、そこは出版社ペーパーとコミコミさんの小冊子で補充出来ました。
クスッと笑えるミステリーでお勧めです。