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表題作恋に落ちる花

真壁英機、取引先の社員
花岡聡、不幸な結婚生活を送っている

その他の収録作品

  • 恋は蕾のまま咲かずに終わるのかもしれない
  • 番外編・僕が働く理由
  • 好きになってはいけない人
  • 恋の蜜に溺れる働き蜂
  • 番外編・花と野獣
  • 泥沼に咲く花は綺麗
  • 罪人たちの冬
  • 恋するために生まれてきた

あらすじ

妻との関係が冷え切っている花岡は、取引先の真壁という青年から熱烈に求愛される。真壁もまた不幸な結婚生活を送っており、かねてから花岡への想いを募らせていたのだ。抗いつつも真壁に惹かれてしまう花岡。蜜のように甘い二人だけの時間と辛い現実の狭間で揺らめきながら彼らが行き着いた先は…。

作品情報

作品名
恋に落ちる花
著者
ARUKU  
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
発売日
ISBN
9784344834378
3.9

(143)

(76)

萌々

(25)

(13)

中立

(18)

趣味じゃない

(11)

レビュー数
21
得点
537
評価数
143
平均
3.9 / 5
神率
53.1%

レビュー投稿数21

ARUKUさんがドロッドロのW不○を描いてらしたとは。

すっっっ・・・ごかった・・・!

(どこまでがネタバレとみなされるのか、ビクビクしながら書いてますので、もし不適切な書き方をしてたらどしどしコメントでご指摘ください)

「「無恋愛紳士」に出てくる真壁さんx取引先の社員」による、W不倫リーマンBL。

この時点で不倫地雷な人は回れ右、さらにウザい女が出てくるBLがダメな人も回れ右です。
受けも攻めも女見る目なさすぎでしょw
二人の家庭は全然うまくいっていません。

「二人で傷つくことになるのに人は結局恋をしちゃう」のよねぇ。
純愛ってなんだろう。
自分の性指向("嗜好"じゃないので注意!(注1))を隠して、無理して異性結婚してまで子供産むのがそんなに大事なこと? etc. いろいろ考えさせられた名作でした。

でも奥さんズがかなりの執着系というのもあり、タヒを連想させる不穏なワードや描写が飛び交うのでそこも注意です。

しかし、ここまで短髪の攻めもARUKUさんには珍しいですね~個人的にこのビジュは好きです。
しかも攻めがイ○瞬間に目を閉じて苦しそうな表情をするので、そういうのが好きな方には特にオススメ。
えrえrです。

ただ、ゲイという用語が普通に一般的に定着していた頃の2015年発売なのに何度もホモ呼びなのが嫌でした。
上司も、冗談でも不同意性行為を助長・軽視する発言がありえない。
(今めちゃくちゃ旬な話題ですしおすし)
あと、職場で屈託のない受けの笑顔が見られるのはARUKU作品では激レアでプラスポイントですが・・・たとえ不本意でも女装はマジ要らんかった・・・
(★マイナス1にしたいのをぐっとこらえる)

それらがOKな方ならぜひ。素晴らしかったです。

(注1):
性的嗜好:巨乳好きとか足フェチとか、年下が好きとかイケオジ好きとか。つまり「何に対して性的興奮を覚えるか」
性的指向:男性が好きとか女性が好きとか、両方とか。つまり「どの性を好きになるか」

0

ARUKU先生沼にズブズブです

まず初めにハピエンで良かった。

それと他のかたのレヴューは読んでいません。他のかたとまるで違った感想を書いているかもしれません。
不快な感想かもしれません。



まさかこんなに「不倫」、「W不倫」のお花畑とドロドロを細部まで描かれているとは思わなかったです。
私が好きな既婚者との恋愛BLとはちょっと違っていたんで面食らった程。
私はさほど罪悪感も不倫意識もないでも相手が既婚だから辛い側面もある、でもピュアに好きなだけ ってのが好みなようなので、
こうまでそれぞれの奥さんやその両親やらが登場してごちゃごちゃとんでもない修羅場に陥りかけたり陥ったりとは、、、
話の初めはふわふわお花が飛んでいるような可愛いものだったのに、だんだんこりゃどうみてもアンハッピーエンドじゃんとしか思えなくなり怖かったです。

でも、結婚とは契約、なので年月かかろうとどんなに代償払おうと犠牲にするものが多かろうと離婚くらいは出来るのです。

それが分かって挫けながらも問題を少しずつでも進めようとしていたのが花岡だけ。
相手の真壁や2人の奥さんは過激派、性急派。
だから時々とんでもない事態、奥さんが自殺未遂のマネしたり真壁がその奥さんを脅したり真壁の奥さんが妊娠したと嘘を触れ回ったり。
その度に2人の愛が壊れてもおかしくないというか壊れても当然の悪状況でした。

なのに最後なんやかんやでハピエンっぽいのは同性フリンカップルの奇跡としか言いようがないですね。
ラストでまたふわふわ感溢れる2人であぜんとしましたよ。

真壁はカッコいいし花岡は可愛いしえっちなシーンは色っぽいし、私は2作品を読んだだけですがARUKU先生の虜です。
背景もいつも丁寧に描かれています。

にしてもこんなテーマを真っ向から逃げずに描こうと奮闘したBL作品は多分後にも先にもこの話くらいじゃないでしようか。
なんともいやはや、ARUKU先生スゴいです。


とさっと2回読んでの感想が上記ですが、この後先生の作品いくつも読みましたが、この作品が今のところ1番好き。
というか癒されるので毎晩寝る前に読んでしまうのです。
ホワホワしたハナちゃん、とにかくハナちゃんが可愛くてもうメロメロな真壁サン。
これは徹底的にハッピーお花畑の真ん中で過ごした2人のラブラブはた迷惑なストーリーなのです。
笑えるコミカルなシーンが多く散りばめられていてクスクス笑えます。
彼らのモノローグがポエムで悲壮感ありありなのも笑うところかも。
悩んで泣いていたって本人たちは自身に酔っています。
女から変化して産まれてくるという、女の未完成形の男たちの愛しさを愛でまくって癒されるお伽噺なんだと思えます。
だからこそ離婚後の真壁の社内での立ち位置変化とか具体的な花岡の妻への慰謝料とか曖昧にされていたんじゃないかな。
ま、ラスト駆け足で終わってページが足りなかっただけかも、ですが。

0

不倫する側から見た世界

この作品は妻が徹底的に悪者に描かれていています。
カプの周辺の壁やら机に没入している自意識がひょっこり出てきて、いくらなんでも正当化しすぎやろ!と思ってしまう。確かに奥さんは性格が悪いかもしれない。でも妻は家事をしないのか等と何度も聞かされると(ハァ?何で妻が旦那のケア要員にならなあかんの?自分のこと自分でするだけなのにその悲劇のヒロインぷり何なの?)と思えてくる。ARUKU先生お得意の、掃き溜めの天使のような受けの描写が違和感に感じられる貴重な今作、
ひょっとするとこれは彼らの視点から見てるから悲劇×恋愛なのであって、奥さん側から見たら自己中×滑稽なんだろうと思うと落ち着かない気持になります。
客観的にこの二人を見たらどうなんだろうな、と思いながら読むと結構カロリーが消費されるのでオススメです。
不倫の恋を成就する時ってこんな感じの世界認識なんだろーなと思えてめちゃめちゃ怖いと思いました。とにかく主人公二人が痛すぎる。そのまま最後まで突っ走るところがすごい。

1

生々しさに目を背けたくなる

ARUKUさんの作品はいつも、読むのがつらいのに先が気になって仕方なくなります。
この作品も本当につらい。
それぞれが置かれた状況が息苦し過ぎて、何度も「読むのをやめたい」と思ってしまう。
読み続けたらもっとつらいことがあるんだろうなと思いつつも、結末を知って早く解放されたくて、ページをめくる手がもどかしい。
でも急いで読むことを許してくれないんですよね。
みっちりと書き込まれた台詞やモノローグも全部読み飛ばせないから、じっくり読まざるを得なくて。
読み始めには気になっていたデッサンの乱れも気にならなくなるくらい、入り込んでしまっている不思議。
ARUKUマジックとでも言いましょうか。

この作品も生々しかったです。

わりと昭和初期辺りの設定が多いように感じますが、今回の舞台は現代。
既婚者リーマン同士の恋でした。

嫁2人の方は「実録!鬼嫁」みたいな感じでしたが、不倫夫の方は大手◯町の相談を読んでいるような気持ちになりました。
そうだ、それだ!
ARUKUさんの作品を読んで感じる生々しさって、「実録!鬼嫁」とか匿名相談掲示板を読んだときの生々しさに似てるんだ。
自分の状況に溺れて、周りが見えなくなっている相談者の痛々しさとか、ひとを憎らしく思う人間の醜い部分とか、そういうものを取り繕わないでそのまま描くから、読む方は剥き出しの悪意に当てられてつらい気持ちになるし、恋に溺れすぎる姿にしんどくなったりするのかもしれません。

それと同時に感じる違和感。
恋におそるおそる足を踏み入れようとする花岡が急にセルフツッコミを入れたり、溺れてからも自虐ネタが入ったりと、ところどころで冗談が混じるのをどう捉えていいのか分からなくないですか?
扱っているテーマはすごくシリアスで、ストーリー展開はどろどろ、だけどときどき入る冗談めかしたモノローグや雰囲気、デフォルメ画に、脳がどう対処したらいいのか迷う瞬間が何度もあります。
これもARUKUさんの味、なのかな。

全然まとまりませんが、花岡を女性に入れ替えたら、昼ドラになりそうな。
特に離婚成立後のアパート暮らしで半同棲生活辺りのささやかなしあわせと裏寂しさが交わる辺りは、昼ドラというか昼メロで、堕ちていく中でしあわせにしがみつく花岡を直視するのがきつくて、いたたまれない気持ちになりました。

時間に余裕があって、あとは寝るだけという状態で読むのがいいのか。
次に軽く読めるハッピーな作品を用意して読むのがいいのか。
軽い気持ちでおすすめできない。難しいなあ。

4

「二人しずかは悲しけれ」

同情したくなる二組の夫、我慢しているのは夫。夫々に抱える悩みがある。二人の妻は、人の皮を被った悪魔のようなキャラ。
男性の番う対象は女だけと決めつけて胡坐をかいて居ちゃだめよ。

花岡の場合:
我儘な妻、妻に首を絞められる夢を見る。
もう妻の美点を思い起こせない。・・妻が嫌、逃げたい。

真壁の場合:性格は肉食恐竜 無精子症 
上司の娘、3才年上。政略結婚に近い、浮気黙認の仲。子供無し。

取引先の交渉相手、真壁の誘いに迷う花岡。・・こ、この展開は,昼ドラ〇×夫人のBL版?
ダメよダメよと迷いながら、妻に稼ぎが悪いとなじられて、ドーンと真壁の胸に飛び込んでしまった花岡さん。恋に震える真壁さんは真剣。・・「・・そのためには、君の妻を葬り去り、うちの妻も処分して・・」の台詞以降、爆笑シーンが続いて、場面が転じて辛い場面が続きます。
二人とも妻と離婚を切り出すが難航。
優しい花岡さんが、スッタモンダの騒動の果てに別れを切り出す。「貴女の為なら不幸になっても構わない」と花岡さんが身を引くシーンは、とても綺麗で哀しい。(大岡越前に似た子供の親権を取り合う噺がありましたっけ。)

ハピエンで良かった。

「背徳のマリア」に通じる「愛の在り方」がテーマ。
出産を考えない愛は、男女の性別は関係ないと思います。子を為さない夫婦になるなら、飽きてポイじゃなく、生涯添え合う相手になれるよう番って欲しいです。
こういう話が受ける今世に生きる女性は、慈母性を捨てて、男性と同じであろうと行き過ぎた事への戒めと讀むべきかもしれませんね。男女は平等同権だけど、機能は同じじゃないです。機能が違えば愛し方だって違う筈。「産む者」の機能を女性が捨てたら、寝ていたものが世の中に復活しちゃうと思う。

---調べもの
フタリシズカ:ニニンシズカ。
世阿弥作の能楽「二人静」に由来する名。センリョウ科の自生花で春頃咲く、花圃が二つある。ヒトリシズカの名を持つ草とは別。

与謝野晶子
「雑草の 二人しずかは悲しけれ 一つ咲くより 花咲かぬより」 
(二人だからこそ想いが深まる。静御前の恋を指す)
古語の「かなし」には ①愛し ②悲し/哀し の意味がある。この場合の悲しは、愛しいの意味。

3

花ちゃんの可愛さ全開!

ダブル不倫のお話だということで、今まで躊躇しておりましたが思い切って読んでみました。
ARUKUさんの独特な作品は大好きなのですが、こちらもARUKU節全開の作品で大変面白かったです。

不倫ものですが、こんなにお互いに好き好き全開のカップルも珍しいですよね。
先に好きになったのは真壁ですが、すでに結婚生活が破綻していた花岡も自分を大切に扱ってくれる真壁に惹かれていきます。

とにかく、両妻とも恐ろしい…。
そこまでやるか?というくらい狂ってます。
花岡の妻・菜摘は、電話攻撃に自殺未遂・興信所の利用…と、様々な手を尽くして花岡を繋ぎとめようとする。
それは、愛ではなくて執着心や虚栄心からの行動だったのかもしれません。
ただ、菜摘は離婚後に多少いい方向に変化が見られたのが良かったかな。

真壁の妻もかなり意地悪で、偽装妊娠までして夫を苦しめようとしていた。
しかし、真壁が花岡を思う気持ちの方が強かった。
花岡を失うより辛いことはないから、どんな仕打ちも痛くも痒くもないという。
ずっと幸せに添い遂げることより、あなたのためなら不幸になっても構わない…と言う花岡。
こんなこと言われたら、全てを捨ててでも花岡を幸せにしたいと思っちゃいますよね。

どうやって終わりを迎えるのだろうと心配になりながら読みましたが、最後は真壁が離婚調停後に花岡を迎えに来てハッピーエンドでした!
よかった〜
こんなにハッピーエンドが嬉しかった作品は他にありません。
2人の甘々な結婚?同棲?生活も見てみたかったですが、そこは私の妄想でカバーしておきます。

2

禁断の不倫愛の頂点作品

不倫をテーマにしたBL作品は数多くあれど、本作ほど愛憎渦巻く素晴らしい作品は他にありません。

互いの妻の言動の凄まじさ、攻め受けそれぞれの心理描写の丁寧さ、濡れ場のエロさ…
どれをとっても完璧です。最高すぎる。
特に、攻め受けの揺れる心が本当にリアルで…やじろべえのように、燃え上がる恋心といけないことをしているという不安な心の間でぐらぐら揺れる2人がとても生々しく素晴らしかったです。ARUKU先生の描写力は神がかっています…!!!!

背徳的な恋愛ものがお好きな方に全力でお勧めしたいです。
何度読み返しても虜になる、最高の作品です。

8

ただただ好きな作品です

初めてARUKU先生の作品を読んだのがこちらです
そして大大ファンになってしまった

お互いに結婚して妻が居る身なのにW不倫に陥ってしまう
攻め真壁と受け花岡
不倫がお嫌いな人は苦痛なお話だと思います
私は、不倫は双方のパートナーを傷つける
好ましくないことだけれど
これも恋や愛の形なのだと思っています
少なくとも現代では犯罪ではないので。

不倫は駄目だと思っているのに
その高い壁を乗り越えて
奈落の底に落ちていくような恋愛にしびれました

最後まで息もつかせぬ展開だったと思います

5

ARUKUワールド違和感

先にキラキラセブンを読んでからこちらの作品を読んだ感想

なんか、編集さんの指導か何か入りました?

というのもキラキラセブンは安定のARUKUワールドだったけれど、こちらはなんか様子がおかしい…
無理やり「普通の」BLにしている感じがする
残酷で優しくて美しい世界観が全く感じられない
不倫モノというだけで個人的に微妙なので、余計なんかどうしたのかなぁ、と
受けの思考が不倫でラリってる女みたいで、どこか男らしさを残していた今までのキャラとは違う感じがする

後から発売された一般誌のキラキラセブンは先にも書いたように安定の世界観だったので、ちょっと残念

2

どう受け止めていいか分からない…

立て続けに「しゅみじゃない」レビューしてすみません。
もう1冊、なんだろうこれ…と思ってしまったARUKU作品。

W不倫モノです。
先にレビューした「無恋愛紳士」や、この「恋に落ちる花」を読んでいると、ARUKUさん実生活で何かあったんだろうか?と邪推せずにはいられないような、現実に対する疲弊感のようなものを感じてしまうのです。
不倫愛である真壁とハナの恋愛をとても綺麗で神聖なもののように描かれているところにまずものすごい違和感があるし、彼等に同情票を集めたい心理が働きすぎたのか徹底的に悪者のように描かれている妻達の姿にも違和感があります。
ヒステリーに陥ってしまった人の目から見た、自分にとってのヒーローと悪者、みたいな描かれ方で、冷静さを欠いている感じ。
ハナの奥さんみたいな女性は本来嫌いなんですが、それ以上に主役達が繰り広げる地に足のつかないおままごとのような恋愛が気持ち悪すぎて、奥さんの方に同情してしまう始末でした。

心動かされる素晴らしい作品も多い作家様なだけに、合わない作品の合わなさっぷりに戸惑いが隠せません。

【電子】booklive版:修正×(白ぼかし/白丸消し)、カバー下○、裏表紙×

5

ふわふわとドロドロのせめぎ合い

これがARUKU先生なのか、という感激が個人的に一番の感想です。いろいろな方のレビューを拝読して、是非読んでみたいものだと思っていまして、電子コミックキャンペーン時に購入したのがこちらの作品なのでした。
「恋に落ちる花」、のタイトルと柔らかいイメージの表紙通りに、甘くキュンとした感じで主人公二人の恋愛そのものは進行していきます。但し、どちらも結婚していて、男同士で不倫していることになるんですねー。
受けは花岡、表紙の右側のふわ系美青年。攻めは真壁、スーパー攻め系に入るかな?と思います。
私はまず、彼らのキャラが気に入ってストーリーに入り込めましたが、そうでないときつい展開になりますかね。先にも書きましたが、この彼らの恋愛自体はふわふわ甘く加速していくんですよ。けど、二人の奥さんが強烈!
この作品のアテ馬は妻二人、ドロドロした部分を女が担います。
本当に強烈。読んでいて、こうはならないようにしないとイカンとマジで思いました。私も♀なので正直、身につまされる所がありましたね。無いものねだりで悪口ばかり言ってる花岡の妻なんて特に。
そして、もしかするとbl でなくても成立するストーリーかもしれませんね。花岡を女に置き換えてもあまり違和感がないような気もしました。・・・なんて、神評価なのに不安要素を書いて申し訳ないですが、私は間違いなくときめいてハラハラしました。
ふわふわとドロドロがせめぎ合う、一筋なわではいかない心理描写は凄いです。
たぶん何度か読めば、その時々で微妙に印象が違ってくるかも。ときめく裏側にコワイものは確かにある、深い内容なのかな。
エッチ場面はひたすら甘く、痛いところはありませんので、「不倫」が超許せん!な方以外は大丈夫でしょう。
私はこれからARUKU先生にハマる予感がしています。

8

ごめんなさい、怖かったです。

ARUKUさんは大好きで新作は常に買ってます。
今回も迷わず買ったのですが、正直かなり怖い本でした。
発売日に購入してすぐ読んだのですが、何故レビューが今頃かというと何を書いていいか分からないし、好きなので高評価にしたいですがどうしても中立以上にならなかったからです。
メインの二人はいつも通りのARUKU節キャッキャうふふのお花畑っぷりですが、何が怖いってこの状況でもその状態な事が怖いのですよ。
お互い奥さんがいるW不倫。
奥さんと合わないのはどうしようもないとしても、それを選んだのは自分だし、養ってもらってる主夫じゃない以上一家を養う責任が旦那にはある筈なのに、そういう責任などが何も見えてこない状態で本当の運命の人は別の人!とふわふわしてるのはかなり薄ら寒いです。
奥さんを落として「これなら仕方ない」という手法も安易じゃないかなあ。
社会の理不尽や貧困の話は上手いのに、男女ネタはARUKUさんには合わないのかもしれないですね。男女ネタでも、ハスミサイコロジーは好みなんですが。男女というか夫婦ネタが合わないのですかね?
絶対外さない作家さんだと思っておりましたが、結婚ネタは警戒する様にしたいと思います。
次回に期待!

9

新境地なんかなぁ。

ARUKUさんの作品は新作が出るにつれて、真面目なんだかふざけてんだかわからない印象が濃くなってきて、読むたびに惑わされてしまう。で、読むたびに冷静になる。冷静になると恐くなってくる。「恐怖と笑いは紙一重」の路線を裏テーマに隠し持っているようにも思う。だからレビューを書くにしてもどういうスタンスで書いていいのかわからない。でも真面目に感じたことを書いてみたいと思わせる、一見スルっと読めそうで非常に重い作品でした。

花岡と真壁、既婚者同士、同性愛不倫からのハッピーエンド。わたしは読んでいて「俺の人生、こんなはずじゃなかった」と思う花岡と真壁の男の未成熟な全能感にも、「常に誰かより上に立っていたい」と思う彼ら妻達の女の虚栄心にも共感しましたが、好きになった人と一緒になることが一番幸せなのだという、(おそらく)この作品の命題には、たとえフィクションであっても諸手を挙げて賛同することができませんでした。特に同じ女として、花岡の妻の母娘関係にさらっと描かれている彼女の母親のサブリミナルな影響力や、真壁の妻の跡継ぎを望まれながら夫との間に子供を成しえない辛さに目を向けずにはいられない。いくら身勝手に見えても、彼女達なりに夫を愛していた片鱗は描かれていたと思うのです。(バースデーケーキの件とか。)あの修羅場を元妻達は乗り越えられると思います?自分が同じ立場だったら完全に心が死んでます。仮に、妻視点から読むであろう読者の存在を作家さんが想定していたとしてもなお、花岡と真壁の恋を成就させたその意図とは一体なんなのでしょう。

花岡達の恋を応援したら、妻達が気の毒でならない。かといって妻達に肩入れして、二人の運命の恋に異を唱えるなんて、それもまた乙女としてロマンがない。このジレンマに読者は突き落とされてしまうわけです。これまで作家さんの描く「虚実」、「聖俗」、「美醜」のような相反する概念を切り離せないものとしてとらえる表現力が大変魅力的だと感じていましたけれども、今回のテーマもやはり、どちらが正しく、どちらが悪いということは一概に言えないのだろうか、と考えてしまいます。また、どの選択がベストで、ミスなのかということも。もう、この物語が辛い現実から逃避したい、花岡の夢オチだったほうが作家さんらしいような、あるいは「んな簡単にうまくいくわけないじゃんw」的な不倫の風刺漫画として読むくらいの方が逆に読んでいて納得できそうな気がしました。

一番ナゾだったのは、この作品での作家さんの視座。真面目に物語を描いている自分を別の自分が上から眺めている。その状況に読者が気づくか気づかないかほくそえんでいそうな空恐ろしさを感じてしまったくらいです…。個人的にはネクラなもんで、ARUKUさんの作品では暗さの方が勝っている2010年以前の作品群の方が好きかなぁ。というわけで、評価は特に絵柄で好き嫌いが分かれる作家さんであるのと、この作品は本当にどう受けとめていいのかわけがわからなかったので「中立」で。

長々と失礼いたしました。

14

コワかった

リーマンの二人。
しかも、既婚者のW不倫!
これはかなり面白そう~♪
ARUKU先生はどんな切り口で描いてくれるのかしら?
と、多大な期待をして買ったこの一冊。
楽しく読み始めました。

とても引き込まれるお話の展開で。
一気に読んでしまいました。
昼メロドラマ的な濃い~展開と言いますか。
次々起きる出来事が激しいのなんの。
妻たちの反撃の中には、わたしの友人が実際やった出来事もいくつもあり。
本当にありえるからリアルで。
女ってコワイわ~☆と思う展開満載でした。

確かに、かなり面白かった。
展開の仕方もうまい。
なのに、二人の愛を応援出来ない気持ちが芽生えてしまって。
どうしても入り込めずでした。

かなりひどい妻たちと、可哀想なリーマンたち。
なので、主人公たちのカタを持ちたいところなんですが。
はじめから愛されていない妻たちの方が可哀想だよなぁ、と思ってしまいました。
不倫する前、妻とまともに向き合っていなかった二人。
そのツケで色々な目にあいますが。
同情はできなかったなぁ。

むしろ、愛があれば何をしてもいい、何を言ってもいい的な流れがコワイ☆
二人の妻達への、真壁の行動、花岡の言動にドン引くシーンがあり。
主人公の二人が一番コワイ!と思ってしまいました。
二人だけの世界では、お花畑が飛ぶシーンでも、悲しい涙のシーンでも。
やはりコワイ人という感想しか出て来ず。

せっかく沢山イチャイチャシーンやコスプレまであって。
本来なら、すごく楽しいはずなのに。
深い愛を感じるシーンに感動したいのに。
最後まで二人のラブを楽しめず残念☆
一番楽しかったのは、カバー裏。
花岡の職場の皆さんとハナちゃん話かな。
ここでやっとほっこり楽しめました。

残念ながら、今回は趣味じゃないよりの中立。
でも次回はと期待して、またARUKU先生の世界を読みます!

9

うわ~、ホントごめんなさい…

この方の絵柄がどうにも苦手で。イヤ、ごめんなさい。でもストーリーはすごく良い!という評価をあちこちでお見かけして、この作品も高評価ばかり。ということで手に取ってみました。

イヤ、ごめんなさい、ホントごめんなさい。どうにもこうにもツボに入らなかった…。

もうね、不倫ていうのがまず地雷なんですよ…。このメインCPのお二方の細君たちがすごく酷い人、っていうのは分かるんです。でもさ、だからと言ってじゃあ不倫していいの?っていうふうに思っちゃうんですよね。
もちろん既婚者でも他に好きな人が出来ちゃう、っていうのは理解できる。不倫でも好きで好きで仕方ない、諦められない、っていう想いも理解できる。

でも開き直っちゃう、っていうのはどうなのよ…。
ハナちゃんが真壁さんの奥さんに言った「愛があるセックスって最高ですよ 悔しいですか?」のセリフにはねえ…。あちゃ~と思ってしまった。真壁さんの奥さんが悪い人だから言っていい?んなことはないだろう。夫の不倫で傷ついてる妻に言っちゃいけないよ、人として。とかね。
真壁さんに甘えるハナちゃんの可愛さが分からなかった。健気っていうか「健気で可愛いでしょ?」っていうアピールにしか見えない。と思った私はフルボッコでしょうか…。

むしろ二人の妻たちがすごく良い人だった方が罪悪感がより一層増して良かったんじゃないかな。「こんな悪妻だから仕方がない」っていう感じに持って行ってしまったのが安易な感じがして残念でした。

こんなに高評価の中、評価下げてごめんなさい。ホントごめんなさい。

でもこういう感想もあるってことで。

22

ストレートな愛情表現が素晴らしい!

W不倫、しかも男同士。
どこまでも背徳で試練しかない関係ではあるけれど、2人のストレートな愛情表現に心を打たれました。
最初は、ハナちゃんに一目惚れした真壁の告白から始まるんですが、ストレートに愛情を現して大切にしてくれる真壁にハナちゃんの気持ちが傾くのは至極自然なこと。
一途に想い合う2人の幸せを願わずにはいられない、そんな2人が真壁とハナちゃんなのです☆

そんな2人の恋を成就させるために、余りにも高いハードルだった2人の悪妻。
絵に描いたような悪妻っぷりに、むしろ清々しさすら感じましたよ(笑)
よくもまぁ、ここまで女を武器にした嫌がらせをしてくるなぁと(笑)
不倫はダメでしょと頭では思いながらも、一途に愛し合う真壁とハナちゃんを見ていると、悪妻たちの存在が憎くて仕方なくなりました。
早く諦めてくれと心から願いましたよ。

最後まで気の抜けない展開に、本当にハラハラドキドキしましたよ!
まさかのバッドエンド?!
いやいやそれはないだろうと(笑)

カバー下の4コマも必見です!
可愛いハナちゃんを堪能してください☆

9

3度読む

1度目はストーリーの先が気になってずんずん読んで、
2度目はちょっと落ち着いてゆっくり読んで、
3度目はじっくり反芻しながら、
ARUKUさんの作品はいつも、これがボーイズラブかといわれたら、なんだかちょっと違う、
でも、これはボーイズラブの括りでしか出てこない作品だってつくづく思う。
この本は、サラリーマンが主人公で、不倫という名で初めての恋に落ちるお話なので、ARUKUさんにしては、ずいぶんと思い切ってエロ増量。
内容的には小説並みのテキスト量だけど、この作品は絵があってこそ。
っていうか、この、繊細なんだけど微妙な絵が、露骨にエロい訳じゃないのに絶妙に生々しくて、ほんとに癖になる。
手放せない1冊になりました。

10

作者買いです

最後まで物語がどう纏まるか解らず、ハラハラします。
途中胸が締め付けられる展開もあり、ハッピーエンドか?!いやもしかしてバッドエンドか?!早く終わりを教えて〜〜!!と思いながら深夜一気に読みました。
作者さまtwitter曰く、奥付以外全ページマンガぎっしりという作者どうにかしてる構成らしいです。(笑)
じっくり、かつ何度も読みたい一冊ですね。

7

切なくも愛が溢れているストーリー

常識で考えれば、やはり不倫。
お互いに妻がありながら、でも愛のない夫婦で。
愛情のあるSEX、そしてお互いを本当に大切に思いやる気持ち。
相手が同棲であっても、心から癒される相手がその人だったんですね。

このお話、女はみんな悪役でどこから見ても嫌な女。
主人公二人の奥さん二人共、犯罪まがいなことまでして
男女の恋愛が現実的に見えるのに対し
主人公二人の恋愛は、本当に愛し合う二人が大切に作り上げていくような
壊れやすいから大事に大事に、ひとつづつ積み上げていくような恋で
危なっかしいけど、お互いが大切に愛されていて
読んでいるだけで満たされる感じでした。

このお話は連載中に途中まで読んでいましたが
こういう結末になるとは・・・
ちょっと過激なよころもありましたが(奥さんの前でやっちゃうとか・・)
素敵なストーリーだと思います。
ちょっと悲しくて切なくて、今まで愛に飢えていた受けが
攻めからあふれるような愛情を注がれ満たされていく行程がとてもいいです。
不倫と言う後ろめたい気持ちがあるにもかかわらず
愛することが止められない、本当の愛を知ってしまったから・・・
たくさんの問題をひとつづつ解決しながら、これからは
愛する二人で乗り越えていってくれると最後に思える作品でした。

9

身を焦がすような恋に感動

すっごく大好きな一冊になりました。
許されない恋なのだけれど同性同士の切ないまでの純愛物語、こういうのをずっと待ってました。
お互いをすごく大切にこれ以上にないぐらい想い合う姿にひたすら萌え悶えしっ放しで、二人の甘い甘い蜜月にキュン死に寸前(*´エ`*)
かと思えば、ジェットコースターにでも乗った様な展開にハラハラドキドキ、そして二人の情熱的な切ないまでの恋に胸が張り裂けそうになりました;;
読み終えた後の感動というかあまりにもハマり過ぎて、拓海さまと同じで放心状態に(笑)
そして、もっともっと二人の幸せな未来を覗き見したい気持ちになります。

花岡ことハナちゃんは本当に花のように可憐なプリティフェイスな旦那さま。
自分のことしか考えていない浪費と妬みに全力を尽くすダメ嫁の為にひたすら働く働き蜂状態なのだけれど、取引先の真壁と恋に落ちてからは艶やかで淫らな華を咲かせるハナちゃん。めちゃくちゃエロ可愛い!!
真壁もハナちゃんのことが好きで好きでどうしようもなくてこっちまで切なくなってしいます。
ハナちゃんとの恋に手段を選ばないところとか余裕ないところもたまらなく揺さぶられました。
ハナちゃんを好きになってからの真壁エピソードも切ない><。
お互い好きで好きでどうしようもなくて、健気に必死に恋をする、そんな二人がすごく好きです。
歯の浮くようなクサい台詞も真壁とハナちゃんなら絵になちゃいますね☆もっと言っちゃってくれ~。
それにしても奥さんズ怖い…(ι´Д`)特に真壁の奥さん恐ろしや。
番外編のハナちゃんのセーラー服コスプレも可愛すぎてヤバいです!!
真壁じゃないけれど、ほんとたまらん(*゜∀゜)=3!!
許されなく、そして甘い恋にキュンキュンしたい方にはとってもおススメの一冊かと思います♪

10

許されない恋だけど幸せになってほしい

楽しみだったARUKUさんの新刊は、結婚生活が上手くいっていないサラリーマン2人の、夫同士の許されない恋を描いた切ないラブストーリーです。
世間的には許されない恋だけど、2人の純愛にキュンキュンしました。途中、このままバッドエンド?と心配になる場面があってドキドキしたけど、無事にハッピーエンドの結末を迎えて安心しました。読後は感動して、しばらく放心状態になったほどです(苦笑)

攻めは、上司の娘と見合い結婚をした真壁。受けは、大学時代の彼女と結婚した花岡。
2人は、取引先という関係で知り合います。真壁の方は、営業に来た花岡に一目惚れしちゃうんだけど、花岡が新婚だと知り、ヤケで結婚を決めたのでした。

この2人の妻たちが、怖くて怖くてゾクゾクしました。
花岡の嫁は、最初のダメ嫁から壊れて、復讐する嫁に変わっていって。一方の真壁の嫁は、真壁が無精子症なのに、妊娠したから別れないと言い切るし。
相手が好きで離れたくないというのは、真壁や花岡と同じだと思うんだけど(+女の意地?)、相手のために身を引こうとした花岡の純粋な愛情と比べてしまいます。

そんな花岡ことハナちゃんが、表情やしぐさが可愛くて可愛くて悶えます。自分の気持ちは素直に伝えるけど、相手の負担になることは一切口にしなくてじっと我慢してる、健気な様子にキュンキュンします。束の間の2人の甘々な生活では、本当に嬉しそうで、胸がいっぱいになります。
対して真壁は、ハナちゃんが大好きで大好きで。ハナちゃんを手に入れるために手段を選ばないところや、決してハナちゃんを諦めない強い愛情に萌えまくります。

悲しませた人達もいたけど、本当に大切な人を手に入れた2人にはずっと幸せでいてほしいです。
ちなみに、カバー下の4コマでは、可愛いハナちゃんにホッコリと癒されたし、番外編では、ハナちゃんのセーラー服コスプレが可愛過ぎて悶えました。
ハナちゃんや真壁は好きなキャラだったし、お話も切ないけど甘くて、キュンキュンと萌えがいっぱいで、大好きな1冊になりました。

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