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表題作四代目・大和辰之

小鹿望,保育士
大和辰之,24歳,大和会4代目

同時収録作品四代目・大和辰之

櫓木卯一,金貸し
大和辰之,24歳,大和会四代目

その他の収録作品

  • あとがき
  • パーソナルスペース(描き下ろし)

あらすじ

関東中心に勢力を広げる一大ヤクザ組織・大和会(おおやまとかい)。
その四代目である大和辰之(おおやまとたつゆき)はある恋に破れ、 腑抜けた生活を送っていた。
見かねた若頭・浅生田(あそだ)はそんな彼に九州地区を統括させようとする。
だが福岡に着いても気分は乗らず、飲み歩いて公園で寝ていた辰之は、
突如何者かに連れ去られ、欲望にまみれた一夜を過ごすーー!?

人気コミック「みのりの手」スピンオフ作品。
新鋭スカーレット・ベリ子、待望のデビューコミックス。

電子書籍で人気爆発
Renta!2015年BLコミック部門、上半期ベストセラーランキング、第一位!

作品情報

作品名
四代目・大和辰之
著者
スカーレット・ベリ子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
シリーズ
四代目・大和辰之
発売日
ISBN
9784403664809
4.2

(887)

(533)

萌々

(198)

(77)

中立

(44)

趣味じゃない

(35)

レビュー数
89
得点
3732
評価数
887
平均
4.2 / 5
神率
60.1%

レビュー投稿数89

大和辰之を味わう1冊

「みのりの手」スピンオフです。
読まなくても大丈夫ですが(話の本筋には関わらないので)、読んでおくともれなく大和辰之の可愛さが増します!!ヾ(*´∀`*)ノ
最初見たときインパクトのあるタイトルだなーと思ったのですが、読むと確かに「四代目・大和辰之」がピッタリのお話でした。辰之のカッコ良さと可愛さがギューっと濃縮されてる一冊でした。

突然店を閉めてしまったみのり先生に会えなくなって心がポッカリしたまま福岡に行くことになった辰之。何をしてもフイにみのり先生をおもいだしてしまい、振り切るように酒に飲まれ公園で落ちちゃいます。そんな辰之を見つけ拾って帰った望。酒で意識が朦朧としてる辰之は望をみのり先生と重ね、誘い、みのり先生の名前を呼びながらエッチしてしまい一夜を明かします。
攻めの望は変態さんw殴られて感涙、本人の前でハメ撮りみてウットリw
高いテンションと会話の噛み合わなさに気持ち悪がる辰之ですが、幼い頃に望と出会っていたことを知ってーーー。

序盤はコミカルにエロくお話が進みます。
みのりの手で「辰之さん可愛い∞」でさんざんゴロンゴロンして、そのテンションで読み進めていたので、いざ本筋に入ったら想像以上に切ないお話で・・・(泣)
攻めの望にも辰之にも、ツラくて重い過去があって。
その上、勢いで暴れてしまった自分の不始末を取る為に、苦しい現実があって。
読み進める毎にツラくなっていきます。

でも2人共強く潔く心が頑丈で、カッコイイやら可愛いやらホッコリやら切ないやらツライやら怒涛の萌えやらが一気に押し寄せて、気持ちがグッチャグチャになって泣きながら読んでました・゜・(ノД`)・゜・。
グチャグチャになった感情の着地点はヤッパリここ→「辰之カッコイイ…可愛い…エロい…可愛い…」に落ち着くんですが・・・(´∀`)てへ

望と辰之、2人になるとエッチばっかりしてて、如何せん辰之の受け顔はけしからんぐらい可愛くてエロいので更にエロエロ度が増すのですが、ホンット幸せそうにエッチしてるので見ててホッコリ萌えも稼働して、ニヤニヤ度振り切りましたっ(///Д///)読めて良かったー!面白かったー!





↓↓注※こちら盛大なネタバレになります↓↓↓






辰之さん、自分の不始末を取るのに謝罪に出向いたら、相手から望の体を天秤にかけられ自分の体を差し出すことに。(実は相手には狙いがあって仕向けた罠なんだけど) 覚悟を決めた前日、望に抱かれにいくのがもうもう(つД`)ノエロいんだけど切なくて泣ける。すっごく幸せそうに笑う2人に胸がギューってなります。
相手からガッツリヤラレちゃう描写も容赦無く入ってます。
他の男に入れられながら、望と電話で話すことになってしまったり(T ^ T)

1週間ほど監禁され結果的に望が助けるのですが、大したことないと気丈に振る舞う辰之。でも望から「ちゃんと泣きな・・・」と言われ、泣きそうになるのをグッと堪える辰之の姿にもー涙腺崩壊。・゜・(ノД`)・゜・。
そんで「ずっと目隠しされてたから、お前だと思ってやってた」と言う辰之が可愛すぎて泣きながら萌えまくり。

あー辰之が可愛い・・・。
( ゚д゚)ハッ!!気付けばソレしか言ってないレビューですね(汗)
そんな辰之を深ーい愛で側にいる望も素敵な攻めです!
攻めの過去もケッコーエグいですが、辰之と出会ったキッカケでもあり。
これからは辰之にソッと癒してもらいながら生きていくだろうな。
2人がめいっぱい笑って暮らせますように。


24

エロよりも、物語るその手にときめく。

ペリ子先生って、何者?と、なんの予備知識もなく、購入。
”期待の大型新人”との煽り通り、また新しいBLの未来と魅力を実感した1冊。評価は星4と5のあいだでかなり迷いました。
初コミックスとしては、すでに完成度が高く、このあとこの作家さんはどのようになっていくのだろうという、期待している!という応援の気持ちをこめて、星5つ。
2冊買いで、『みのりの手』から『四代目〜』の順に読む方が私は好きです。

ちなみにどんなところに、BLの未来を感じたかというと…
ひとつは、容姿・性格等で攻め受けの属性がはっきりと描かれる作品がまだまだ多いBL界で、どちらが攻めでも受けでも成立しそうな作品だと思ったところ。
とはいっても、この場合、大和が受けのほうが萌えるのが、昨今の流れなのがお決まり。そこは目新しくもなく、むしろ攻めの小鹿が「男は拳で、女は料理だ」という大和少年の言葉を胸に、お料理の腕も拳も鍛えていたというエピソードがいいのです。乙男として料理とか、男だから拳とか、そうじゃなくて大和少年の言っていた両方。その中庸さが自然でいいな、と。

ふたつめは、ヤクザという男の挟持がぶつかり合う社会にいながらも、「女のかわりにするな!」や「オレが突っ込むほう(男役)」という男同士のセックスでのマウンティングがないこと。
むしろ、「メンタル強い=ふところがでかい=ケツの穴がでかいほうが受け」という私のBL方程式からいうと大和受けは正解なのですが、小鹿もそこは同等の別の強さを持っていて、彼の強さが繕わず”よく泣く”ことなのがまたいいのです。

みっつめは、途中に大和が自分のカラダを(好きではない男に致し方なく)差し出すというシーンがあるのに、自分を犠牲にするだとか、汚れてしまっただとか、自分のせいでうんぬん…そういったまどろっこしい描写がないこと。
いまさら、「オレは汚れてしまったから、別れる」なんてBLは、お腹いっぱいですし。そのお決まりのパターンを、テレフォンセックスでこなしていく強かさが気持ちよかったです。

そんなこんなで、BLとひとくちにいっても、進化してる。まだまだ未来がある!萌えもある!

最後に、とにかく手足の描写が秀逸で、好きなコマはほぼ手足オンリーでした。最近枯れ気味で、とくにエロを欲していない私としては、濃いエロシーンよりも、ベッドで事後に絡み合う足(これは『みのりの手』)だとか、ゆるやかに背中にそえる手とか、相手のカラダを洗う手とか、顔を隠すために組んだ手とか、そういうありがちなシーンひとつひとつの描かれ方がとても印象的で、キュンときちゃいました。ちくしょー!
おそらく、暴力が身近にあった小鹿、身近にある大和、そんなふたりだから、想いのひとに触れることにすごくやさしいのかな、そんな彼らの手のことを思ったりでした。

21

文句なく神評価です☆

「みのりの手」のスピンオフ作品。スピンオフ作品ではありますが、「みのりの手」を読んでいなくても理解はできます。「みのりの手」でみのり先生の虜になっていた大和辰之のお話です。

みのり先生が壮太と共に行ってしまったことで、みのり先生にほのかな恋愛感情を抱いていた辰之は失恋することに。そのせいで、普段から組の仕事をする気がさらさらない辰之ですが、さらに怠惰な生活を送るようになってしまいます。
そのことを気に病んだ『お母さん』もとい辰之のお世話係の若頭・浅生田の命により福岡支部へ行くことになるのですが、そこである男に抱かれてしまいます。
攻めの小鹿くんは辰之のことが大好きなのですが、実は子どもの頃に出会っていた二人で…。
というお話でした。

もう辰之が可愛かった。そして男気に溢れていてカッコよかった。タイトルに偽りなしの、まさに『大和辰之』の話でした。
ヤクザとしてこれから生きていくつもりのない辰之ですが、それにも理由がきちんとあり、怠惰なように見えて実は大切な人を守りたいという彼の優しさが非常に良かった。その優しさが彼の強さからきているのも良い。自分の辛さをぐっとこらえることのできる彼がとても素敵です。

辰之の意にそわない行為を強いられたり、子どもの頃の小鹿くんの境遇など若干痛い設定があるので苦手な方は注意されたほうがいいかなと思いますが、それらを抜きにしてはこの話は成り立たないわけで、緻密なストーリー展開のその凄さに圧倒されました。また絵柄も「みのりの手」も綺麗でしたが、今作品は綺麗さが格段にアップしています。

そして櫓木さん。彼もいい味出してます。あの行為が全て恋慕の気持ちからきているところがすごかった。彼と辰之のお父さんの、若かりし頃の話をスピンオフで出してほしいなあ。どんな過去があったのか…。

可愛い顔をしてあの強さを持った小鹿くんも可愛かった。あの可愛さで攻めとか…!参りましたって感じです。眼鏡を外せたり、髪を短くできたり、過去のトラウマを脱却できて本当に良かった。

ストーリー展開といい、絵柄の綺麗さといい、あのエロさといい、キャラの可愛さといい、まさに文句の付けどころのない神作品でした。

13

もう、なんかいろいろ最高なんですが!!

やっぱりすごいです、ベリ子さん!!
『みのりの手』1話目に登場した大和辰之のスピンオフ。
そちらのレビューでも書いたんですが、この作品への期待感がハンパない状態で読み始めたところ、期待してた以上の素晴らしさにテンション上がるやら感動するやら、逆になかなかレビューが書けなかったという(笑)

ほんとにもう、辰之が男前過ぎて感動レベルなんですけど!!
ヤクザなんて継ぎたくないと駄々をこねてるワガママ坊ちゃんかと思いきや、将来組を継ぐために育てられてきただけある、腹のくくり方と潔さ。
みのり先生にメロンメロンにされていた可愛い坊ちゃんからは想像できない男っぷりに、こっちがメロメロっすわ☆

冒頭は、結構コメディータッチでお話が進むんです。
お持ち帰りされた酔っ払い辰之が、みのり先生と間違えて自分から誘惑して見知らぬ男にケツ掘られるっていうね。
もしかしてビッチ街道まっしぐらか?と思わせといて、ところがどっこい。
見知らぬはずの男:望との関係性がとても辛く切ないものだったんです。

子供のころ、実の父親に女の子の格好をさせられて客を取らされていた望。
そんな時、自分を肯定し精神的に救ってくれたのが辰之だったのでした。
それからは、辰之だけが心の支えだった望。
辰之が何も知らないところで、辰之のために体を鍛え、料理を覚え、辰之のためだけに生きてきた望。
初めて辰之から体を求められて、自らの名前を呼ばれた時の望の涙は胸に迫るものがありました。

ベリ子さんって、本当に人物の複雑な内面を描くのがお上手ですよね。
途中、登場する小悪党の櫓木。
辰之の父親に執着する櫓木は、裏から手を回して辰之を追い詰め、自らの体を差し出すように仕向けます。
そんな辰之に凌辱を繰り返す櫓木ですが、そんな櫓木にすら悲しみこそ感じますが憎み切れない。
そして最終的に辰之は櫓木を許すんですよね。
またそこにも辰之の器の大きさを感じました。

望への気持ちを自覚した後に櫓木に身を差し出すことは、辰之にとっても屈辱であり辛かったに違いありません。
それでも自分の落とし前は自分でつける。
そして、望に救われた後もこんなことは大したことではないと言い、泣いても良いと言われてもグッと涙を堪えます。
しかも、望に抱かれながら、全部背負ってやる、とまで言うんですよ!

ここまで男気に溢れた男前な受けが今までにいたでしょうか!と声を大にして言いたい!!
とにかくエロシーンがとっても多いんですが、それぞれのエロがちゃんと物語に溶け込んでるところが素晴らしい☆
辰之の男らしさの中にある色っぽさや可愛さが思う存分味わえるところも◎
まぁ、裸体が美しいんで目の保養になるし、辰之のイキ顔が最高にエロ可愛いし、様々な体位や道具プレイも堪能できるし、素晴らしいことだらけですよ!

もう既に、レビューを書く前に何回も読み返しています。
しかも、レビューの内容も皆様が書き尽くされてきたようなことばかり。
でもそれでも、自分のレビューをここに残しておきたいと思いました。
それくらい、私にとって文句なしの神作品です。
辰之が愛しくて仕方がないわ☆

13

受けとは、「受け身」にあらず。

受けとは、「受け入れること」。

今までは、「受け」とは、
セックスにおいて、女役のほうの係、つまりネコである。アナルに挿入される側の男性である。
という程度の認識を持っていた、まだまだBL初心者のワタクシでしたが。
この作品を読んで、「受け」の意味が自分のなかで変わりました。
受けとは、
相手の性器を受け入れると供に、相手の気持ちと性癖、更に相手の境遇や過去までも受け入れる人である、と。

勿論、「襲い受け」など、当てはまらないタイプもあるにはありますが。
様々な作品において、受けは優しかったり懐が広かったり、攻めよりある意味男前だったりするのも納得がいきます。

辰之は、あて馬というか凌辱された相手までも受け入れるという、殉教者ばりの情け深さを見せるわけですが。。
そこに関しては、望がすごく素敵なキャラクターだっただけに、切なさのほうが勝ってしまって、櫓木のことを辰之は許しても、自分は許せなくて少しモヤモヤしました。

ストーリーの内容やその素晴しさなどは、遅ればせてのレビューなので、皆様の解説に乗っかる形で、割愛させていただきますが。。
絵がほんとに素晴らしく上手い。安定したデッサン力でさまざまな角度から描かれた絡みのシーンも説得力があります。
ここでいう説得力:こういう体位でこうなってるのね、というのが2度見しなくてもわかるという。。自分語です。

皆様と重複するとわかっていても、絵の上手さは書かずにいられませんでした。

ベリ子先生、これから作家買いいたします。

10

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