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読み終わった瞬間から、また最初に戻って読み直したい、そう思わせてくれる作品でした。
攻めのアルキヨが不器用で言葉足らずなこともあり、一度目に読んでいる時はロクと同じようにそのままの形で受け取り、その簡潔な物言いに真意を推し量れず、優しくしたり突き放したりされ振り回されましたが、すべて読み終わって、彼の簡潔な言葉の中に含まれていた想い、意味に気付いた時、改めてスタートラインに立った気がしました。
書き下ろしのアルキヨの台詞とロクによる彼の台詞の翻訳がアルキヨがいかに言葉足らずで、そしてそれが伝わっていると想っているかの、すべてが凝縮されているように思います。それらを読んだ上で始めから読み返してみると、ロクのように振り回されていた視点から一変、アルキヨの簡潔な精神的に追い詰めているように見受けられた言葉の真意が分かります。
一度読むだけではもったいない、繰り返し読むことで、新たな気付き、新たな視点に出会えるお話でした。
何も知らない普通の高校生が突然異世界に放り込まれ、右も左もわからない中、自分の身体までも自分の知らないものになっている。自分の醜い竜の姿は受け入れがたく、周りからも怖がられ、ごく普通の感覚を持っているが故に傷つき、アルキヨとのすれ違い、自分の存在意義、価値、居場所を求め、自己犠牲に走るロクの心理描写は胸を締め付けられるほど切ないものです。
しかしながら、普段のロクの明るさ、活発さ、強気さで、コミカルとシリアスの緩急がついていて、ただただ辛く苦しく切ないだけの物語でなく、コミカルなやりとりにくすりとさせられたりと、とても読み易く、緩急がついているが故にシリアスの効果も抜群でした。
つらい描写があるからこそ、アルキヨの細やかな気遣いや愛がより一層深く感じられました。
健気で弱音を吐けず、明るく振る舞いながらじっと耐え、ちょっとしたことに喜ぶロクが愛しく、萌えました。書き下ろしはとろけるくらいあまあまな雰囲気で、読んでいて幸せでした。
エログロゲロスカネタがお好きとのことで、その本領を大いに発揮されていらっしゃいます。こういう描写をきちんと描かれているからこそ、状況をより明確に理解することができ、彼らの感じているものを深く感じ取ることができました。
ボリュームも含め、とても読み応えのある、愛の物語でした。
大好きな異世界トリップ系のBLでページ数も多くとても読み応えのあるものだと思います。
ロクマリアは異世界の神のような存在であるが現代に存在し異世界の事など当然知らない、一方アルキヨはアルキヨの世界にはいもしない金の竜をずっと考えて生きているのに当のロクマリアは当然知らずに生きてその年月すらはてしないくらいに違って、その千年をのアルキヨの苛立ちや復讐心をロクマリアは押し付けられ出逢っても擦れ違います。しかし千年以上待ったロクマリアがロクだったからこそ、アルキヨは好きになり復讐心だけではなく愛情になっていったのではないかと思います、思いを育むスタートラインは違ったとしても相手を知ってからそれを愛情へ変化させるのは同じ速度だったのではないかと思います
辛いシーンも勿論ありますがそこをどう乗り越えるのか、いっそ死んだ方が楽なのでは?と思うのに死ねない理由など自己犠牲愛が好きな私は心臓が痛くなるほど切なくて萌えました。
ロクマリアの価値を認めない鈍さとその価値に生きる理由を探す健気さ、そして終盤で判明するアルキヨの不器用な優しさとその気持ちが伝わらないもどかしさに涙が出たので素直にそのまま受け取るのではなくその気持ちに触れてどういう意図があるのか、というのを考えながら読み返したいと思います。
同人も携帯小説も商業誌もなんでも読みます。色々な点からこれは正直評価がわかれるだろうとは思いました。自分の地雷はたくさんあったのですが、この作品に関しては、なぜか最後まで読めました。誰が話しているかわからないということも無く、シリアスなシーンもそうでないシーンも、引っかかることもなく読めました。わたしにとっては大変好きな作品です。
ちるちるにきて、なんでこんなに評価低いの?と思いました。
ですが、受けを虐げられることに免疫がない人は受け入れられないんだろうとも思います。
きたない、グロいという評価でさげている方は、個人の趣味に合わなかったのだと思います。
続編を含め、このお話には『流血・輪姦・獣姦・スカトロ(出させる掻き出す)・尿道プレイ』もあります。
でも、最後はハピエンです。
個人的には大好きですし、続編または同人誌電子再録を期待しています。