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表紙が好きです。
タイトルと表紙から、しっとりしたお話かしらと思ったら…ある意味そうではありますかね。
嫌な奴だというサダオがすぐに灯を好きになるのがかわいいですね。
なんて思っていたらもうそんな展開に。
あんなことして泣いちゃって雨が降る。エロい。
しっとりしているけどエロい。
そして先生の好きな性癖がお約束のように入っているw
生意気そうなサダオが灯にされるがままでほば抵抗しないのがツボでした。
灯はいい奴だけど、雨守番としてのヘキが怖くて、それがちょっとおもろくて、もっと裏がある?とビビりましたがそれはなくてよかったです。
灯の母がちゃんとした人でよかったし、その見せ方がおもろくて好き。
雨の降り方で、サダオの泣き方が皆にバレているのがいちばん笑いました。
雨乞いと静かな狂気の愛が詰まった作品。
池田サダオは、祖父の逝去がきっかけに母の実家にに引っ越した。
『サダオ』が泣けば雨が降ると迷信じみた話を沼之端灯(ぬまのはたともる)に言われた。
灯とサダオ以外は普通の村民の様だが、灯とサダオの母は何となく第六感があるような物言いをする。
初代の雨守と雨守番の『初雨』は灯のサダオに向けたちょっと、いや、かなりの狂気じみた愛とその愛を一身に受けるサダオの大元が時代を遡りから読むと、ふたりは生まれ変わりようだから惹かれあったのかと。
ちょっと器具をお使いになり攻められるサダオとかなり変態でドSな灯。
(初代も同じで納得)
Cモアさん、修正、ライトセーバー。
昔からの言い伝えと決まりごとを守る村が舞台のお話でした。
サダオ(雨守)が泣くと雨が降る、だとか
雨守を泣かせる役目の雨守番だとか…
随分と酷なことを代々続けている村だなぁと思ってしまいましたが(汗)
灯もサダオもそれなりに幸せそうにしているのでそこは救われました。
その起源となる智之介と定のお話も途中まで狂気的なのですが、最後には幸せそうなんですよね。
なので、灯もサダオもそれを引き継いでそういう運命を繰り返してきたんだろうと思うと
出会いも必然でなんだかロマンがあるお話だなと思いました。
サダオが泣くと雨が降る。
祖父亡き後、母の故郷で雨が少ない村に東京から引っ越してきたサダオ。
転入した学校ではみんなサダオを遠巻きにして、誰も親しくしようとしてくれない。
そんな中、灯だけがサダオに近付いてきて…。
民間伝承のような話です。
サダオが泣くと雨が降る。
雨が降ると土地が潤う。
土地が潤えば作物が実る。
だから雨守番の灯はサダオを泣かせなければならない、村のために。
サダオの感じた想いは恋。
でも灯が感じているのは使命感だけかもしれない。
ここのポイントをもっともっと掘り下げれば、ぐわあああっと大号泣できる作品になったと思います。
想いのすれ違い、自分だけが相手を想う切なさに灯を拒絶するとかいう展開があれば、もう胸ががしっと鷲掴みにされて号泣必須。
でも碗さんはそこを掘り下げるよりも、サダオに対してSっ気が増していく灯に焦点を合わせてページ数を割くのです。
碗さんはわりと受けの中で粗相をする攻めを描かれていますが、作画のせいなのか、作風のせいなのか、不思議と嫌悪感や不潔さを感じないんですよね。
ふだんそういう描写は大の苦手なのにさらっと読めてしまう。
むしろそういうことをしたいとかしてしまう攻めから受けへの独占欲や愛を感じられる。
本当に不思議です。
だから切なさからの拒絶を描くより、独占欲を増す灯を描いた方がしっくり来たのかもしれません。
初代の定と智の話が同時収録されています。
初代はまさに相手への独占欲だけで動いているようなひとでした。
こういう流れから、今のサダオと灯がいるのか、と。
転生みたいな運命を感じました。
もうひとつの同時収録、転校前のモブサダオの話は結構、ええ?という感じです。
「前の学校でも嫌われてた」という台詞が本編で何回か出てきますが、この話を読んだら「好かれる要素ないじゃん」という感じ。
灯と出会ってからのサダオとは別人のようでした。
「ちょこざいうつわ」についていた小話の続き(村の米と器をセット売り計画)もありました。
泣ける作品もいいけど、そういうのにはこころを揺さぶられすぎてきついというときに読むと、適度に切なくていい作品でした。
ホンマに、高校生カップルのあれこれは、切なかったり可愛い所もあったり、でもエロさも満点で凄く好みな話だったのですよ。
雨を降らせる為に泣かなきゃいけない雨守と、雨守を泣かせる役目の家と、その当代どうしが同級生で、お役目を果たすうちに恋が芽生えて…うん、こっちはええねん。好みやねん。
でもな、オババもうアラフォーでな、子供もおるんやんか…
雨守の家に生まれて、お役目の大切さを生まれた時から聞かされてきただろう、サダオの母。
自分は女だったからサダオにならずにすんで、都会に出て結婚相手を見つけ、幸せな家庭を築き、自分に男兄弟がいないから、自分の長男にサダオと名付け、先代のサダオが死んだから、息子に跡を継がせるために田舎に戻ってきた。
えーと、なんぼ性格が悪いせいで友人もろくにいなかったとは言え、高校生の我が子を因習まみれの田舎に一生閉じ込めるような選択、する?
しかも、幼少期に大怪我しても泣かないような子が、泣くまでどんな目に合わされるのか、それが年中一生続くのがどう言うことか、想像せーへんかったん?可愛い我が子が泣かされるって、母親として平気でいられるの?
この先、2人の進学やら就職やらは、村から出られない時点でほとんど選択肢がないのよね?
それもまあ、全部を話して納得した上で、サダオが継ぐと決めたなら、まだ許せる気がするけども、実際は何も言わずに本人に無断で継承の儀式まで済ませて、勝手に息子の人生を決めてしまっている。どーせ信じないでしょ?て何だそれ。
灯とサダオの2人が幸せそうなので、結果オーライなのかもしれないけども、この母親に腹が立ってどーにも話が入ってこなかった。
母親のくだりが無ければ萌2か神だったかもしれない。