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3冊、あっという間に読みました。
なんといっても夜光花先生の文章力がすごくて、状況が絵で動画で浮かんでくるようでした。結末のこともあって、長編のアクション映画を見ているような気分です。
ポップコーンとソーダが合うかもしれない……。
バグというタイトルから、まさに虫の話です。
虫はあまり得意ではない私ですが、ストーリーに惹き込まれて読み終えてしまいました。
この後寝たらちょっとは夢に見るかもしれませんが……笑
キャラクターがとにかくかっこいい。
特に1巻の受けは警察らしくて良かったです!
異動してからは警察っぽい働きは少なくなってしまいましたが、受けのマインドは最後まで警察官で、正義を曲げないところに好感を持てました。
攻めは周りの評価の通り、特殊です。
受けを好きになるきっかけも「おもしれーやつ」的な感情だと思いますが、攻めの抱えてるものや能力が特殊すぎるので、そうなってしまうのも頷けます。
そういう攻めの感情が爆発するシーンは最高!
もっと我を忘れていちゃついてもいいのだよ、二人とも。
巻が進むにつれラブシーンも増えてきて、受けの感情の変化も理解しやすくて夢中になって読みました。
続きがあってほしい。切実に!
完結巻ですが、通してのレビューです。
もうSFですね、これって。
虫がそもそも苦手なので、途中で想像してしまってぎゃーーーっなりますが、お話自体は面白いです。萌部分が話の展開の割に少なめ?軽い?ので、水雲が七生にゾッコンだったのはよしとして、七海が水雲を好きになるきっかけや過程がちょっと少なめかなって思いました。まぁ、蟲退治で欲情しちゃって幾度となく躰をつなげることで、好きになっていったのかも知れないですが。躰から入る愛情ってのも確かに萌えの一つですね。
スケールが大きい作品なので、連ドラになりそうなくらいのボリュームです。最後までドキドキハラハラ、そう来たかーって展開もあって面白く読めました。
最後はもう続きません、って後書きには書かれていましたけど、なかなか良い終わり方でした。まだまだ水雲は特別捜査官として活躍しないとね、ってことなんでしょう。しかし、あの退治用の刀はこれから誰が作るんじゃい?と思っちゃったけど。
もうちょっとばかし水雲と七生の仲のいいところ(エロじゃなくてイチャや、照れとかね、そう言うの)を読みたかったなってのが正直なところ。でもストーリーからするとどうにも浮いちゃうから難しいかもです。「その後の」のお話がそれになるのかな。
何となく、夜光花さんはエロに強い(笑)作家さんだと勝手に思っていたので、この作品を読んで正直びっくりしたのでした。
1巻は謎の生命体と戦うなんだかG◯NTZのような雰囲気でBLとは思えない展開にワクワクして読みました。(神評価)
2巻は受けの血縁者の秘密が明らかになり、暗く不気味な話になってきて夜光花先生の花シリーズのようなどろどろとした濃い雰囲気に。(神評価)
そして最終巻の3巻は、少々設定を捏ねまわしすぎた感があり、回収されない伏線とかが気になって若干消化不良気味でした。なので、評価ひとつ下げてすみません。
幸也が見た昔の記憶では諭吉が老人だったはずが、実際に八千代と一緒に写真に写ってた姿は青年でした。
幸也は幼い頃に母八千代に諭吉の話を何度も聞かされたせいで、自分が諭吉の生まれ変わりだと信じ込んでたそうですが、じゃあ幸也が見た(思い出した?)映像で諭吉が老人だったのは何故なのか…
諭吉が幸也に生まれ変わったかどうかが気になる七生ですが、胎児に寄生したとか、切り落とされた腕が再生したとかそういう現実がすでにあるので、何が起きてもおかしくない設定ですし、そこはこだわるとこだったのか?と。
結局、幸也は諭吉の生まれ変わりではないと結論付けた七生ですが、諭吉が心優しい人物だったから生まれ変わりとは思えないということで結論付けましたが、幸也もそれを否定しないので、お話としては作者さんはそういう設定にしたんだろうと思うのですが、だとすると与兵衞の過去話で、突然いなくなった諭吉が5年後姿を見せたら人が変わったように残酷になっていたという理由が分かりません。
諭吉自身が年をとらない若いままの姿で何年もいたとしたら、新しく寄生するための身体を求めて八千代を説得して生まれ変わる理由が分かりませんし…それすらも八千代の妄想?妄想だとしたら、八千代は何故諭吉を殺したのか?
幸也と七生と司令塔がふたつある場合の蟲の行動の理由付けが少し雑な印象。
などなど…
あまり設定を複雑にしないで、もっと簡潔にした方が良かったかもしれませんが、最後まで楽しく読ませていただきましたし、クライマックスは薔薇シリーズのように「そんな手があったか!」と思いました。
3巻のBL部分は結構甘々で楽しめましたし、水雲も七生もキャラとして好きです。
欲を言えば、水雲が七生に惹かれる理由づけがもう少し欲しかったかな。
あと、幸也と七生、名付けに失敗したという祖母。
諭吉は自分の生まれ変わりに七生と付けてほしかったそうですが、それって7回目の生まれ変わりだからかな?と思ってたんですが、特にそういう話は出てこなかったですね…自分の勝手な予想でした。でも名前に意味がありそうだったのに無かったので少し残念でした。
ラストはホラー映画でよくあるパターンの…
BL的にはハッピーエンド、お話的にはバッドエンド?でした。
色々と書いてしまいましたが、それでも最後まで目が離せない展開で楽しめました!さすが、エンターテイメントの夜光花先生!
3巻で終わりじゃなくて、5巻くらいかけてもう少し設定を整理してじっくり書いて欲しかったです。
2015年刊。
一年ペースにて刊行された異形のものと戦うバトルファンタジー、最終巻。
この巻では幼い頃、七生とは別の親元に里子に出された幸也の生い立ちが明らかになる。
一方で、”バグ”の鍵となる古の蟲遣い・千野諭吉に蟲が寄生した経緯から、蟲が産み出される思惑も水雲や七生達の知るところとなる。
そんな中で、幸也は無数の蟲の襲来を恐れる七生をおびき出し、彼の身体を乗っ取る事で諭吉に成り代わろうと目論むが…
物語の佳境に向けて、とどめとばかりに蟲、蟲、蟲…の大挙が押し寄せてくる描写に、つくづくこの話が小説で良かった…なんて感じ入ってしまった。
これが漫画や映画だったら、蟲がうじゃうじゃしているうえにスプラッタ―な場面なんて絶対に直視出来んわ(-_-;)
物語に関しては水雲の人間性に関して少し分からない点も残るものの、全3巻という枠組内できちんと収まっていると思う。
他のBL小説と比べて少し恋愛要素が足りないかも知れないが、何かしらの感性が欠けている水雲が七生に惹かれる事で得るものがあればそれで良いのだろうね。
あ、濃厚なベッドシーンは楽しませていただきました(笑)
あとこれは個人的な意見だけど、もしかすると夜光さんがこの話で書きたかったのって『おぞましき廻生』だったんだろうか?…なんて思ってしまう。
だとしたら、誰もが唖然とするあのラストをわざと持ってきたのにも納得がいくのだけど…
ストーリーや設定はとっても面白かった。それにキャラクターもみんな魅力的です。
ただ受が…。
七生(受)の大暴走に着いていけず取り残されてしまいました。
周りの意見は聞かず1人でモヤモヤ溜め込んで突っ走って敵地に乗り込んでいく七生。1巻2巻、そして3巻で幸也にとっ捕まって痛い目見るまで終始そんな感じ。
いや、あなた刑事だよね?
なぜそこまで考えなしで行動できるのか。
ピンチになったら水雲に助けを求めていて、都合良すぎ!とツッコミを入れてしまいました。
ストーリーの展開的にはしょうがないのかな、なーんてモヤモヤしながら読み進めていったのでなんとなく楽しめず。
水雲(攻)の性格が宇宙人云々言われていましたが不思議ちゃんキャラ、七生は大暴走する暴れ馬って感じです。
ラスト数ページが気になる終わり方だったのは色々想像が膨らんで良いですね。恋愛要素のないサスペンスだったらまだ良かったかも。