特別版
あらすじ:
美形すぎてモテない会社員・兼人(受け)は、高学歴だが使えない新入り・深山(攻め)の世話を上司から押しつけられる。
ある日、飲みの席であやまって深山を押し倒してしまい、それ以来彼の熱烈なアプローチを受けることに…
兼人は営業部の主任で、気さくで面倒見のよい性格。
女性に引け目を感じさせるほどの美形ですが、上司に嫌味を言われイラついたり、ゴキブリに怯えたりする姿は完全に三枚目。
等身大のノンケ三十路男性としてのカッコよさと可愛さがある人物です。
深山は一流大学の理系出身ですが、営業としては全く役に立たない新入社員。
普段大人しいのに兼人に対してはやけに強気にアプローチしてくるギャップが笑えます。
ただ強気なだけでなく、兼人が大のゴキブリ嫌いと知って以来部屋にゴキブリが出ないよう研究したり、職場で兼人を庇って自身がゴキブリ嫌いと名乗り出たりと、健気で男らしい一面も。
男に全く興味のなかった深山が、大学を出たての若者に迫られ、悔しいと思いつつも絆されていく流れに萌えました。
コミカルですが社会人モノとしての世界観はしっかりしており、部下×上司の関係性の変化も丁寧に描かれた一冊でした。
営業部主任の受けは、顔が良すぎて逆にモテない30歳。人気はあるのに元カノたちや女子からは高嶺の花扱いされて、本気で付き合ってもらえない。そんな折、嫌な上司に新人の指導役を押し付けられる。学歴はすごいのに使えない新人(攻め)は、何を考えているのかわからず意思の疎通もままならない。しかし飲み会でうっかり押し倒し、キスしてしまってから、受けは攻めに熱烈に口説かれるようになり…。
理系で頭はいいのに、それが仕事の出来に結びつかない攻めと、顔はいいのにそれがモテに結びつかない受けの話です。8歳差の、わりと年齢差のある年下攻めカプです。
攻めがあまり萌えを感じられるタイプではなく、その点ちょっとハマりづらかったです。こういうキャラに好かれたら萌える、というよりこういうキャラに好かれたら困る、というかんじ。これで作品がコメディ調ならまだ楽しかったかもしれませんが、どちらかといえば基本的な流れがシリアス調なので、読んでいて楽しさが少なかった。
受けのキャラクターはなかなか良かったです。ただ、虫全般が苦手な人なんですが、そのあたりの「なぜ苦手になったのか」の設定がいまいち弱くて、それこそそこに何かトラウマがある設定にすればよかったのになぁ、と思いました。あと個人的にGが苦手な身としては、ちょっとそれを彷彿とさせる描写が多いのには参りました。それが嫌で本を読み返す気になれません…。
どちらもお互いに振り回されてるというか受けがわたわたしてますね。
まさかの攻めのとっさの機転のきいた要求に後からわかってこちらもびっくりです。でもこんなに
必死に求められたら嬉しいですよね。
ミーティングで攻めを庇わなかったあとの受けのモヤモヤがこっちも辛かったけど、攻めが心変わりしてたんじゃなくて良かった。
攻めのとんでもない美貌は結局周りに気付かれることはなかったんですね。
くっついた後の受けの恋に浮かれてる様子は本人にとっても初めての経験で素直に良かったね!と思いました。
なかなか読むのに時間がかかりスラスラ読めず何度も中断してはなんとか読み切りました。
攻めの職場での印象もいい方に変わって、意地悪されても動じちゃいけないんだなあと参考になりました。
それにしても受け攻めはどんだけの美貌なのかな。詳しい描写はあったっけ?イラストではピンときませんでした。
結局1ヶ月以内にくっつきましたね!
先生買い。可愛い箇所もあったのですが、今一つ萌え上がらなかったので中立よりの萌にしました。本編250P弱+後日談15Pほど+あとがき。後日談がウイット効いてて「ふふっ」って感じでした。リーマンものがお好きな方には良いかも。
30才で主任の兼人(かねと)。ハイスペックなイケメンゆえに、ほんとーにモテない。観賞用と位置付けられていて恋話も無いのですが、無口で表情に乏しい新人くん(難関大学出、数式で遊ぶのが趣味らしい・・)にえらく懐かれて、挙句に忘年会でちゅーまでされて・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
田古部(係長、こいつキライ)、その他会社同僚少々。田古部がいるから他に目ぼしいサブキャラを作ってないのかな。脂ぎった感じのおっさんはいらんのだが。
++
攻めはわんこ、忠犬そうに見えて実は執着しまくっているバカ犬という気も少々。
耳シッポは受け限定で見えているようで、そういった記載があり、その辺りは面白かったです。年下だからかな、カッコいいなと思う点はあんまり感じなかったです。それで萌えなかったのかな。めっちゃ数学好きで頭よさそうなのは良いんですけどね。脳味噌、分けて。お願い。
受けは会社員としてデキる部類。いけてない部下をきちんと指導できる良いお方です。そして性格が超男前!最後の方で攻めを好きだとちゃんと自覚した後のセリフ「浮かれてんだ、悪いか」というセリフは、くすっと笑えて良かったです!
番外編の方では探し物を手伝ってくれと攻めにいい、「何を?」と問われると「ネジを一本なくした」と言い放つんです。ここも好きなシーンでした。
ただ、攻め受けとも嫌いという訳ではないのですが、あと一歩何かが足りず、萌増幅できませんでした。ちょっと残念。
いつもより、お仕事色が少なめ。(でも十分お仕事BLです)エロ多め、ですが、なぜか物足りなく感じました。仕事部分が多すぎるんだーといつも文句を言ってたのに、それが少なくて希望通りエロが多い(たぶん他の作家さんと同じくらいの量)のに文句を言うってね。でも大好きな作家さんなのです。
うーん、それぞれの他人には理解されないコンプレックスを持っていてそこの部分はよかったとは思うんですが、もっと強調されてた方がよかったのかなぁとか、受は自分のコンプレックスを受け入れつつ嫌な上司にもなんとか立ち回り魅力的に見えたんですが、攻の魅力がいまいち。もうちょっと可愛いなぁとかかっこいいなぁと思うところがあればあったらよかったのか。
次回作に期待です。