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行く場所のない大学生の留以がリーマンの貴明に拾われて同居生活をはじめます。
今まで場所と引き換えにセックスでお礼をしてきた留以は、貴明も同じことを望んでいるのだろうと思っていたけど、貴明は場所を与える条件ではなく、純粋に留以に惹かれています。
留以はそんな貴明に対し、今までの相手とは違う恋心を抱き始めるというかわいいお話。
絵もとてもかわいくて、お話にマッチしていました。
ただ、内容的にはちょっと物足りなく感じました。
さらーっと読むにはいいと思います。
村上さんのお話は可愛くて初心者でも読みやすい…という印象が強いですが、このお話はけっこうえろえろで珍しい感じでした。
可愛いお話なのはそうなんですが、「セックスしないでも好きでいられるか」というテーマがあります。
サラリーマンと大学生の年下攻めで同居ものです。大学生の留以は貴明のヒモとして家に置いてもらう代わりにご奉仕する日々。でも本当はあんまりセックスが好きじゃない、でもしないと捨てられるかも…。
受けの貴明は真面目な堅物に見えるのに情熱的で、留以は軽い遊び人に見えて一途という、二人ともギャップがあって個人的には好感度が高くカップリングとしては好みでした。
村上さんの描く無愛想な受けが大好きです。
お話は二人が同居しながら愛を確かめ合うというシンプルな構成で、正直に書くと一話でも終わりそうなお話が何話か続く感じで設定の割りにはストーリーが長いなーと感じました。
すでにくっついてるカップルを一冊読みたい方にはオススメだと思います。
最後に一話だけ読み切りが入っています。
こちらは学生の恋でかなり可愛いお話でした。最近村上さんの作品は学生ものばかり読んでいたので、こちらのほうが短いなりにしっくりきました。
事故で一年留年した高校生が、中学のときの後輩と同じクラスになる…というお話なのですが、ずっと「先輩後輩」の仲で「先輩」と呼ばれていたのに、同級生になって名前呼びになってドキドキ…というすごーくピュア感があります。
ソフト過ぎてちょっと物足りないのですが、このくらいのテイストでもドキドキするお話を描けるというのは本当にすごいなあ。
この二人は出来ればその後も見たいな、と思ってしまいました。
安定した生活のために必要なのはセックスで、求められる間は捨てられない。
刹那的な生活に疲弊しながらも、新たに貴明に拾われて始まるヒモ生活。
快楽を与える事で成り立っていると思っている留衣が、貴明の不器用で優しい愛情に尽くされる喜びを感じて今まではと違う感情を持つようになる。
気ままな男が手懐けられ、ちゃんとした男になろうとする姿にほくそ笑みつつ、貴明の不器用な愛情の示し方に時折きゅんとしてしまいます。
お互いにいつか捨てられる。
そんな不安を抱えながらも少しずつ気持ちを向かい合わせ、手探りだからこそ正直な言葉を紡いでいく。
これからも一緒にいられるようにと、約束するまでになる気持ちの動きを、密やかな夜と明るい昼に比喩されてじっくりと描かれていました。
大学生:留以×リーマン:月島貴明です。
まぁ、可愛い話でした。出会い方はぶっとんでましたが・・・
正直、一目ぼれしたと相手とはいえ、素性がわからない人間をホイホイ家に入れるのは良くないんじゃないかなぁ~と普通に思っちゃいました。
まぁ留以は今までヒモ同然の生活をしていたけど、真面目にバイトをして家賃を半分でも入れるようにと更生したのでよかったですね。
って感じですね。
個人的には、貴明に指輪を渡すところまで読みたかったですが。どっかで読めたらいいなぁ~。
【その気にさせないで】
井上×笹塚渉の高校生ものです。
短編集なので、めっちゃレビューしにくいです。
笹塚は交通事故で1年留年してしまい、1年後輩の井上と同級生になります。その時に井上に敬語と先輩は止めろと言うのですが、中々改善できず・・・
で、練習で名前を呼ぶことにしたのですが、まさかの苗字ではなく名前で呼び捨てにされドキドキします。そのことを井上に報告して終わりでした。
キスすらもなかったので、続きがあるのかもしれません。
前作の「にゃあと鳴いたら」が良すぎて、全体的にすごく薄味だなぁ~と思ってしまいました。
村上先生はやっぱり、もっとリバを描いていただきたいのですね。
サラリーマンの貴明(受け)に拾われた大学生の留以(攻め)。ずっとヒモ生活で、相手を抱いて満足させることで居場所を作ってきたが、貴明はセックスしなくていいと言う。あまりセックスが好きじゃないから願ったりのはずなのに、なぜかそれほど嬉しくない自分に気づき…。
本の半分くらいまで、この2人お互いのどこが好きなんだろう、と思っていました。どちらも無理して関係を持続させているかんじで、萌えないし感情移入できなかったです。部屋に住まわせてほしくて義務的にセックスしてる攻め、一目惚れの相手を引き止めるために慣れない料理を食べさせる受け。打算と妥協で付き合ってるとしか思えなかった。
途中から攻めが受けを好きになってきて、どうにか萌えられるようになりました。でもそこに至るまでが結構長くてダレた…。
村上左知さんはかなり昔から読んでいますが、元々イラストが薄味だったのが、最近ますます薄いような気がします。
キャラクター自体もそうですが、背景や小物の描きこみがなさすぎます。見開きの2ページにまったく背景がないこともしばしば…。ただでさえキャラの造形がシンプルなのに、キャラの顔だけでストーリーが展開するのはちょっと手抜きすぎるかな、と思います。