条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
ieji
あらすじ:
母親に捨てられた未来(受け・高校生)は、伯母の知り合いで整理屋の塔馬(攻め)に引き取られ、彼と暮らすことに。
やがて、塔馬と共に母親探しの旅に出るが…
アウトローな大人×母親離れできない少年のロードムービーで、主人公の少年(受け)の心の成長を描く物語。
あとがきでいかにも美談風に要約されていますが、そんな話だっけ?と首を傾げたくなる向きも。
各キャラの言動に共感できず、最後まで話に入り込むことが出来ませんでした。
まず未来。
親身になってくれる塔馬や伯母の言葉に耳を貸さず、男好きの母親を一心に慕い続ける頑固さに若干イラッと。
内面の幼さは、母親の育児放棄が原因のため仕方ない部分もありますが、あまりの物分かりの悪さに読んでいてストレスが溜まってしまいました。
また、某詩人を彷彿とさせる「〜もの」口調もわざとらしくて個人的に苦手。
例を挙げると、
「考えたってどうにもならないもの」
「母さんを探しにこんな遠くまで来たんだもの…」
「どうせあの連中にずっと抱かれてきたんだもの…」
「そんなこと絶対にないもの…」
「ちゃんと答えを出してきたもの」
等、ザッと数えただけでも5回は登場します。
受けの口調が女性的(かつやや古い)のは水原さん作品の特徴ですが、今回は発言内容のネガティブさも相まって、いつもにも増して気になってしまいました。
そして塔馬。
未来の成長を手助けする男前攻めなのかと思いきや、この人の行動もなかなか支離滅裂。
旅の途中、未来が行きずりの男に抱かれ旅行資金を稼いできたことを知るや激怒し、俺が教育してやるとばかりに未来を強姦。
それで未来が感動→悔い改めるという展開も意味不明でした。
そうした旅を経て、ラストの母親との再会シーンでは遂に未来の成長が見られるのかと思いきや、これも不発。
塔馬の唐突な身の上語りと説教が主であり、それに心動かされた母親が少しだけ母性を見せるという、未来そっちのけの展開に拍子抜け。
最後まで未来の大きな成長は見られず、かなり物足りない読後感でした。
辛口ですみませんが、中立評価とさせて頂きます。