限定ペーパー付き
リスタート、個人的に大好きです
お互いにファッションのホモ、恋愛に関してのフラットを演じてたはずなのに、妊娠出来ないからってタイに行っちゃうミキ、タイ行ったことで事故にあって変わってしまったミキにあの時に戻りたい、と後悔する攻め。 すれ違いというかなんというか、、言葉にするのは難しいですがななによりミキの笑顔が可愛い。それだけ。
個人的に、「うわ!これ最高すぎる!」というお話と「あ、これマジで無理だ」というお話の差が激しかったなという印象です。私の中で、天と地を行ったり来たりしていました。笑
女性視点で描かれるBL苦手!、という方は、最後のお話は気をつけた方がいいです。まじで。
さて、おのおの感想書いていこうかな。
「後悔の海」「スイメンカ」
三角関係だと分かってはいたんですが、三角関係苦手な私からしたら苦しすぎました。この三角関係、一見攻めの黒髪くんは実ったように思うんですが、いや実際は実ったんですけど、心の中では誰ひとりみのってないんですよね。そこがまた、切ないッ。でも私、金髪くんと受けくんがくっついてほしかった身としては、「黒髪くんめ、よくも...!」っていう気持ちです笑
ちょっとこのお話、読み返すのはハードル高そうです。笑
「ピアスホール」
やばいです。性癖にぶっささりました。ド好みです。
受けの白井さんはまぁ色気ありまくりな人なんですが、服を着たら隠せる部分にピアスが5つ開いていたんです。それらは今まで付き合った5人の元彼非一人一人が開けたピアスだったんですがそれがなんとも臼井さんの色気を漂わせていて、攻めがその意味に嫉妬して、、、というか、臼井さん、あなた飄々としているふうに見えて実は、攻めくんのこと追いかけちゃうくらい、自分から拡張&あそこにピアスを開ける提案をしちゃうくらい大好きだったなんて、可愛すぎるでしょーが!
読んだ後、良い意味ですごすぎて、一瞬脳内真っ白になりました。
「リスタート」「リスタート/ミキ」
純粋に、可愛かった。あと、同性愛の根本的な部分を見た気がしました。
確かに、男性はどんなに頑張っても妊娠できないもんなぁ。と、胸が痛くなり、考えさせられました。ここにこの問題を割り込んでくるはらだ先生、さすがです。
ミキが事故に遭って、前とは少し違う性格にはなってしまったけど、攻めくんは愛情深くて本当はミキ大好き。ミキも攻めくんとの子供がほしくて自分が女になって妊娠できるようになろうとするくらい大好きだから、タイにいってまで手術を受けようとしたのに事故に遭っちゃうなんて、、、、ほんと、やるせない。
でも個人的に可愛さと切なさのごっちゃ混ぜ具合が良い味を出していて素敵でした。
「わたしたちはバイブレイヤー」
ちょっと受け付けませんでした。。。
普通にBL漫画だし、姫海さんに付き合う未来はないとわかってた。分かってはいたんです...!でも...ちょっと私は姫海さんのほうに感情移入してしまいました。
ち、ちと辛かったです。いや、かなり辛かったです。
このお話を何も知らず読む皆さん、姫海さんにだけは感情移入しないで。私みたいになります。
さすが鬼才。
そう呼ばれる理由が、たくさんこのなかにありました。
というか、これだけ「ネガ」な作品を詰め込んでいるのに、面白いしかないってどういうこと?!!
たとえば、三角関係で。
実はしたたかなやつのおかげで、とんでもない「ネガ」作品に仕上がってしまったのに、それすらも面白いなんて!!
たとえば、普通のリーマンだったはずなのに、ボディピアスが。
結局そのボディピアスは、×××などの存在があって、、、
たとえば、恋をした相手と身体が入れ替わるなどして。
その相手が自分が好きだった人と、付き合っていて、、
いや、入れ替わったことでその人自体も気になってしまって、、、
とくに最後のアンソロ収録作品は、女性視点で描かれた作品でした。
BLにおいての女性キャラの立ち位置などにも触れられていたり、身体が男女で入れ替わった際の苦悩だったり、とそこまで触れるの?? と、驚いたほどの読み応えがありました。
帯が消えてますが 「もしあの時こうしていれば…切なさと後悔と…あなたなりの「幸せ」を見つけて下さい」と書いてあります。
そんな…まず、この子達は幸せでしょうか?
ラスト完全なる幸せにはみえませんが。
でも、読み返すと彼らは確実に幸せだった。
勝手にネガ ポジはネガティブ、ポジティブの略だと思い込んでましたが、表紙の白黒同様カラーポジ、モノクロネガの反転を思い出しました。
7色カラーの幸せな日々から、相反する色の事柄が加わり反転する様、少しずつ灰色に近づいていく。
少ない頁ながら滔々たる胸を打つストーリー。
圧巻です。
初っぱなから嵌められた気分です。
3人トライアングルなのに、何故か一番肝心な彼の目線が全く無い。だけど巧みな台詞まわし、人物描写で何と無く分かってしまう。
そして彼らの名前が一切出てこない。はらだ先生が少し俯瞰して見ているのでしょうか?
攻めの彼は友情を破壊し、手に入れたものは…。しんどいな、虚しいな、悲しいなぁ。
ネガとポジは真逆ですが、2つはセットで共存しています。登場した彼らには僅かでも光(陽)が有るなら手離さないで欲しい。
陰の後は陽が来る。其まで、何とかしがみついて欲しいと思います。
それが私が見つけた幸せ…
っていやいや、クズでゲスで変態を書いたら天下一品(褒めてます)はらだ先生だからなぁ。
更にギッタンギッタンにされるかもしれないな。
何か解ったような事を書いてお恥ずかしい限りですが、別作品「やじるし」で、「そんなに下衆く無くてすみません」なんて、謙遜無しで話せる鬼才はらだ先生の考える事は私の頭では想像出来ませんね。
ただ最後のバイプレーヤーだけは早く手放して と断言出来ます。
女は報われないねぇ。
女×BL題材でこのストーリー、敬服です。
そして最後辺りチラッとこちら(読者)を見てから気付きました?メタを入れながらの側に居た壁女子、
こんなにお仲間がいましたね。
さてレビュータイトルですが、おわかりいただけたでしょうか?
最後に好きなひとほど の麦ちゃん とあさとよるの しおりが居ましたね!
キャー!(恐怖)
いや、違う。
キャー!(歓喜)
そうそう、あなた達も苦労したわよね。
こうやってクロスオーバーで出してくれるのも嬉しいですね。
先生、おかわり いただけますか。
切れ味の鋭い短編が大好きです。
この頃のはらださんの作品は
彼女の鋭いセンサーにひっかかった一点を
センスのみで描き切る凄味みたいなものがあるように思います。
この人、天才だ!と何度も思ったことか。
最近のちゃんとプロットやキャラクターの設定を練って
描かれている長編も好きですが
この頃のセンスの塊みたいな短編は格別でした。
特に好きなのは「ピアスホール」ですね。
首裏のピアスのエロスが最高。
はらだ作品が好きな方には是非読んでほしい一冊です。