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結構ガチに駆け落ちしてたお話。省也視点で、省也の葛藤がめちゃくちゃ伝わってくるのに、どうしても洸生の方が不憫で気の毒でそちらに肩入れして読んでしまう。切なさを演出する文章が素晴らしく、その表現力で泣かされた気がした。
省也は心理描写がしっかりあるので気持ちは分かるけど、洸生を振り回しすぎかな、と思う。期待を持たせたり時限爆弾(比喩)を仕掛けたり、逃げたり戻ってきたり。これでは洸生もいつ消えるか不安で仕方ないだろうと同情心が芽生える。
とはいえ洸生も一癖あるキャラで、ヤンデレの素質がありそうな執着を見せている。省也の行動を追って事前に対処し、その後の行動も推測して手を打つ。結果だけ見れば冷静に思える対応だが、洸生の気持ちを考えるとあまりに辛い。
省也が洸生と共に歩む決意をするまでには、かなりの時間がかかる。寄り道もしたし、変な方向に腹をくくったりもしており、見ていてもどかしい。が、やっとその時を迎えた際の描写は本当に感動的で、疾走感があり、ここだけにでも神評価を付けたいくらい好き。
他にも心情や心象風景がキラキラと描かれ、比喩表現が自然にさらっと出てくるのがたまらない。これこそ文章萌えできる作品!
後半のお話でも省也の極端で情緒不安定なところは変わってなかったけど、同時に洸生の気持ちの変わらなさも見られて良かった。地方の医師不足にも貢献してくれるみたいで。エロも上品な文章で、とても良かった。
砂原糖子先生の作品は何冊か読んだことあるのですが、こちらが一番好きでした。ちょっとシリアスな感じ、切ない感じが好きな方には響くと思われます!ぜひぜひ読んでみてほしいです。
主人公の洸生と省也。両思いスタートのお話。兄弟のフリをして駆け落ち先で暮らしています。お互いを愛するゆえに…っていうお話です。省也の知り合いがやってきて、途中ドキリとさせられる場面もあり、読み応え抜群でした。
「世界のすべてを君にあげるよ」「世界のつづきを君におくるよ」で構成されていますが、表題作のみで終わらせるのも良かったかも?と思ってしまうくらい、終わり方も良く、素敵なお話でした。もちろん、「世界のつづきを〜」も良かったですけどね!
独特な空気感漂う、砂原先生の小説。
「お…っ」と思わず目を留めてしまう言葉のチョイス。
やわらかい雰囲気なのに痛みを伴う愛。
今回も三池ろむこ先生の絵と熱い想いを感じるタイトルに、最終的には納得なんだけど、途中はまぁヤキモキしました…!
年上受けの省也のこじらせ具合よ!
全ての言動は相手を思うからこそなんだけど、
またか…!!となりました。
めんどくさい相手に対してほんとにじっと頑張ってくれた洸生に最大の拍手を送りますw
バス降りてからのシーンも最高に良かった。
ふたりのその後が見える終わり方で大満足です。
分別を持って、諭さなければいけない立場だと頭では理解していても、
拒否できず、年下の病院院長の息子(未成年)の怒涛の情熱にほだされて、
駆け落ちしてしまった年上美人。
そりゃ、毎日悩むと思う。
やってしまったら、もう戻せないし・・
兄弟と偽り、海の近くの鄙びた町のアパートで、同居生活を続ける二人。
須賀崎洸生:20歳、レストランアルバイト
深山 省也:27歳、看護師
別れて、学校へ復学させて、休みの日に再会。
若者の暴走しやすい情熱をいなす恋人
あらすじにも書かれているように駆け落ちしたカップルのお話です。
寂れた町で周囲には兄弟と偽り淡々とした日々を送る。
"駆け落ち"というドラマティックな恋物語の割には空気感が…あ、あれ?
どこか少し影を落とし淋しさを纏うように展開していきます。
駆け落ちの終着点は一体どこにあるのかドキドキしながら読みました。
攻めは大学1年生。
受けは7歳年上の看護師。
攻めの父親であり 受けの勤め先の院長に2人の関係がバレ。
受けは全てを清算し東京を離れることになります。
見送りに出向いた攻めは衝動的に同じ電車に乗り込み、駆け落ちが始まります。
アテもなく終わりもなく始まった生活。
受けは攻めを素っ気なくあしらい、攻めは文句を言いつつ笑って受け流す。
中盤まではそんな淡々とした時間ばかりで、素直に求め合うのはたまのセックス中のみ。
心から幸せを噛みしめるような空気がなく2人でいてもどこか淋しい。
家族を捨て周囲を欺いてまでなんのために駆け落ちまでしたんだろうか…と少々感じました。
受けの負い目が伝わります。
7つも年下の学生の攻めを家に帰るよう促すことが出来なかった。
好きだから。別れたくないから。
自分のエゴばかりに目について塞ぎ込み、攻めの気持ちを思いやる余裕がないのですね。
受けは攻めに内緒でカウントダウンを作っていました。
1日1日過ぎる毎に一緒にいられる日が減っていく。
淋しげな顔の理由は負い目だけでなく、そこにあったのかもしれません。
けれど攻めも受けに内緒にしていたことがあってーーーと話が転ずるのですが、
ここ以降が泣けて泣けてしょうがなかったッッッッ!!!!(;///;)
ニコニコと何でも無い風にいつも笑っていた攻めの想い。
受けがいずれ自分の前から消えるつもりだと知りながらも接してたのかと…(;///;)
本当は怖くて淋しくて、それでもずっと僅かな希望を信じて受けを支えてきた。
心を訴えかけるような手紙は号泣しかないです。
このシーンはアカンですね。何度読んでも号泣する。
本編はこの号泣シーンからアッサリと終えるのですが、
描き下ろし部分がまた泣けるのですよ。。。
受けが手紙を読んだ後から再会する時間が補完されててホンット良かった(;///;)
2人分のボストンバッグを抱えて1人でポツンと座ってた攻めのことを考えると
沢山淋しい思いをさせた受けには一生掛けて償って欲しいし、
償いとしてめいっぱい幸せになって笑って欲しいと思う!!
攻めは年齢的にも社会的にも大人ではないけれど、
人を愛して大切に出来る男前さがめちゃくちゃ刺さりました。
子供っぽさの中にある男前っぷりが萌えをくすぐります///
物語が進むにつれドンドン頼もしくなる年下攻めで最高でした*。゚+
受けが心から素直になれるのは最後の最後でしたが、
そのシーンも涙腺にきてとても良かったです(;///;)
