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表題作日の当たらない場所(1)

磯崎拓斗
島の観光協職員
大島寛也
イベント企画会社,社員

その他の収録作品

  • 日の当らない図書室
  • 第4話 濡れ場プラス。
  • カバーイラスト ラフ案 A、B、C
  • 電子書籍特典 1P

あらすじ

故郷の島を出て15年。ベンチャー企業を立ち上げた寛也の元に、一本の電話が入る。それは、忘れたくても忘れられない、初恋の男の声だった。押し殺していた二人の思いがぶつかりあうエロティックストーリー!

作品情報

作品名
日の当たらない場所(1)
著者
たつもとみお 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA(メディアファクトリー)
レーベル
フルールコミックス
シリーズ
日の当たらない場所
発売日
ISBN
9784040684109
4.1

(126)

(48)

萌々

(51)

(22)

中立

(2)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
15
得点
512
評価数
126
平均
4.1 / 5
神率
38.1%

レビュー投稿数15

多感な10代

分冊版では他の作品を読んだことのある作家さんですが、単行本では初めて読みました。
おそらく30歳前後と思われる主人公の寛也君ですが、15年帰っていなかった地元の小さな島に仕事の関係で訪れることになります。
少年の頃、日光アレルギーで外に出るのが困難だったり、ゲイである事を自覚し始めて悩んだり、家庭環境が難しかったりと、島では常に疎外感を感じていた寛也君。
同級生の拓斗君に対する気持ちが瑞々しくて、切ないです。
拓斗君と再会することで、少年の頃の思い出も描かれるのですが、こういう流れは個人的には好きです。
その拓斗君も厳しい環境で頑張っているのに、一緒に頑張るべき島の人々が二人に対して非協力的で意地悪なのが腹立たしい…。
島を出て行って帰ってこなかった寛也君に対して、多少冷たい態度をとるというのは予想出来るのですが、島を出たのは寛也君だけじゃないし、苦しい島の財政をなんとかしようという時に、「こんなんじゃ、なんとかなるものもならないよ…」と思わず思ってしまいました(汗)。
自分達しかいない二人ですが、なんとか頑張ってほしいと応援したくなりました。

1

暗いタイトルですが大丈夫!

1巻だけなら萌2評価ですが、これは3巻通してぜひ神評価をしたい!
すごく感動するシリーズでした。
角川だしイマイチかも?という先入観で、買ってもあまり手にとっていなかったのですが、これは読まず嫌いしていたらもったいなかった作品。

タイトルは、何か暗いイメージがしますよね。でもこれには訳があって、実は主人公が日光アレルギー。いつも皮膚を隠していなければならないという体質なのです。
そして、父との確執、小さな村でゲイであることの生きづらさなど、鬱屈した子供時代の暗い影のことも暗示しているのかも。
しかし、です。(2巻の評価へ続く)

0

閉鎖的

サラリと進んでいくのだけど、重たいテーマのお話でした。
過去とも現在とも向き合う必要があって、それぞれに違う苦しみがあり。
安らげるシーンが無かったのは読んでいてツラかった。

寛也の久しぶりの帰郷を喜ぶこともなく、とても冷たくて閉鎖的な島民たち。
拓斗の為というのもあったと思うけれど、よくこんなところに帰ってこようと思ったなと苦い気持ちになりました。
小島に渡った寛也のボートを隠した子供たちも、大人の影響とはいえ許せないなと思ってしまった。

久しぶりに読み返しましたが、1巻ってこんなに胸クソなシーン多かったかな?と戸惑ってしまいました(汗)

1

淡々と進む堅実な復興物語

先のない島の復興に勤しむ二人の再会もの。まだ1巻で、島の雰囲気も悪く、二人の関係もこれからってとこですね。状況の厳しさがビシバシ伝わってくる空気感で良かったです。
過去回想を挟みながらお仕事頑張ってる二人は、両方の家庭が酷いことになってて辛いです。寛也と父の確執は、ラストでちょっと修復されるフラグかな。拓斗の家はもうどうにもならなさそうで、寛也への依存傾向が見えるところが切なかった。
「おかえり」って言う子供に戻ったみたいな拓斗と、冷静な大人になった寛也との対比も良いです。島に残った拓斗と外に出て行った寛也との違いというか。
作風なのか、表情が大きく崩れないのもシリアスさを増してくれてて、作品の世界に浸れました。淡々と進んでいく、この堅実さがテーマに合ってて好きです。
おまけの図書館の話だけは謎…。なぜアンタがそれを!?っていうのもだし、描き文字でのあのオチの付け方は笑いました。寛也の思春期の扱いが雑…笑。
次巻も楽しみです。

0

疎外感と焦燥感

初読で結構こころを削られたので、読み返すにはかなり勇気がいる作品でした。

人口2000人ほどの小さな島。
漁業で生計を立てる者が多い土地で、日光アレルギーを患っていることで父から疎まれ、ひとの輪に入ることもできなかった寛也。
浮気性の父と、そんな父を待ち続ける従順な母に苛立ちを感じ、性的なものを嫌悪するようになった拓斗。
同級生だった2人が15年の時を経て再会する話です。

観光や地域復興のイベントプランナーとして友人と起業した寛也に、島の観光協会をひとりで切り盛りしている拓斗が町おこしプランを依頼したのがきっかけで、寛也が島に戻ってくるのですが、小さな島特有の横の連帯や、部外者を拒絶する態度が「島に嫌われている」と感じながら育った寛也には相当きつい。
自分が生まれ育った場所なのに、自分を生み育ててくれた親なのに、「自分は嫌われている」と思い続けなければならないなんて、こんな不幸なことがあるでしょうか。
そんな寛也目には、いつもひとに囲まれてキラキラ輝いていた拓斗が「愛される者」に見えたんだろうな、と思うのです。

表面上は輝いて見える拓斗の方も両親に失望して、こころの中に暗い部分があるわけで。日に焼けていない真っ白な寛也が汚れのない綺麗なものに見えていたんでしょうね。

再会してからの拓斗はひたすら寛也に縋るようで、痛々しくさえ感じました。
触れることでそこにいることを確かめて、つながることで引き止めておきたい、というような。

未来のない島と、そこから出ていくこともできない拓斗。
寛也に両方を救うことができるのでしょうか。

0

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