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表題作恋って何でできてるの?

室永和隆l33歳,小説家,朔海の叔父
室永朔海,18歳,大学1年生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

血の繋がらない叔父・和隆とふたり暮らしの朔海。高校を卒業するのを機に「恋愛の意味で」好きなのだと告白されて……?

朔海は十歳の頃から血の繋がらない叔父・和隆と暮らしている。小説家を生業にする和隆さんは生活能力のないひとだけど、家事は得意な自分がやればいいし、ふたり暮らしは概ね良好だった―これまでは。朔海の高校卒業を機に、和隆から恋愛の意味で好きだと告白されてしまったのだ!!和隆さんのことはもちろん誰よりも大好き。しかし「家族としてではない」好きについて、言葉、視線、指先の熱のすべてで教えられることになった朔海は…?

作品情報

作品名
恋って何でできてるの?
著者
きたざわ尋子 
イラスト
高星麻子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
発売日
ISBN
9784344837959
2.5

(7)

(1)

萌々

(1)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
3
得点
15
評価数
7
平均
2.5 / 5
神率
14.3%

レビュー投稿数3

よし、GOだ。当たって食われろ

10歳の頃から自分の面倒を見てくれていた叔父和隆に突然告白をされた朔海。
和隆の方は、朔海が中学生の頃にそういった目で見始めたが、当時はまだ抵抗があった為女性との軽い付き合いを繰り返していた。だが3年前には腹をくくり、女性との付き合いもやめたという。
それを聞いても、恋愛に関して初心な朔海はすぐに頷くことができない。
だが、朔海もだんだん一人の男として和隆を意識するようになる。そして、彼が書いたという官能小説を勧められるがまま読んだ朔海は淫らな夢を見てしまう。

悪くはなかったですが、やや退屈ではありました。王道なストーリーなので、もう少し捻りというか、切ないエピソードとかがあれば盛り上がったのになぁ、と思います。
それと和隆は血が繋がらないとはいえ甥っ子なんだから、彼の未来のこととか少しは考えなかったのでしょうか…。腹くくるまでの女遊びの期間は、どちらかといえば朔海の為というより自分を知る為の期間だとしか思えないし、自信満々で幼気な十代の甥っ子を口説こうとしている彼に少し疑問がわきました。

隣人の添島姉弟がとても良いですね!
赤飯持って押しかけるとかww

3

義理の叔父と甥の王道ラブ


室永朔海(受け)は高校卒業と同時に同居していた義理の叔父、室永和隆から告白されます。大分前から恋愛対象として好きだった、高校卒業したら口説こうと思っていたと言われ仰天。

朔海は母親と義父の二人を10歳で亡くし天涯孤独になったところを、当時25歳だった和隆がひきとってくれることになりました。
和隆には当時付き合っていた彼女がいたりもしたのですが、朔海を引き取るにあたり結婚も遠のいてしまい、朔海はとても感謝しまた申し訳なく思っています。実際その当時の彼女から全寮制の学校を勧められたり、あからさまではないけれど邪魔だと言われており、その後その彼女とは別れてしまっているため自分がいるせいで結婚しないんだと思っています。だから早く大学生になって家を出て和隆を解放してあげなければと思っていました。そこへ和隆の告白により、自分はどうしたいかを考えなければならなくなりました。

和隆は小説家として独り立ちしていたのですが、兄夫婦が亡くなったことで義甥を引き取ることにしました。朔海が中学生の頃、恋愛対象として見ていることに気付き、叔父バカが高じて勘違いしているのかと抵抗を試みます。が、どの女性とも本気になれず、朔海が高校生になったときは覚悟を決めることにしました。
お隣の添島姉弟には早々にばれて添島姉には高校を卒業するまで待つように言われ、同級生の添島弟(正晴)には朔海にムシがつかないように番犬をさせます。無事卒業したので口説き落としにかかることにしたのです。
15歳も年上な上、今までも十分待ったので、あせらず大人の余裕で、ゆっくり自分のことを意識させ、落ちるのを待ってるという感じでした。

隣に住んでる添島姉弟が実にいい味出していまいた。卒業式の次の日には絶対最後までいってると予測して赤飯やのどにいいはちみつを持ってきたり、自分の感情がよくわからない朔海のとりとめのない話を聞いてあげたり、和隆が書いてるエロ本貸してくれたり。
彼らは朔海が3歳で母親の再婚とともに隣同士になった幼馴染で、ほぼ家族のように育ってきました。だから、朔海が心を整理する避難場所になっています。
それにしても添島姉弟に対する和隆の態度の違いがなんとも。どちらも和隆からすれば年下なのに姉には苦々しく思いながらも話は聞くという態度で接しているのに対し、弟は犬のようにこき使ってました。正晴はふつうにしていればこわもてで態度によっては怖がられる感じなのに、本能的に勝てないと思ってるんでしょうかね。

和隆に関しては二つのペンネームでハードボイルド小説とエロ本を書いてるということ以外の個人情報がないので、人となりがあまりわからなかったです。和隆の後輩で編集者の小早川も正晴同様、和隆の犬って感じなので実は裏ではとても怖い人なのかもと思ったりするのですが、どうなんでしょうか。
完全に朔海視点の話なので朔海が知らないことはこちらにもわかりません。和隆がどういう人なのかもう少し掘り下げて知りたかったかな。
せめて、和隆視点のSSがあったらよかった。

全体的には血のつながらない叔父甥が恋人同士になるという王道なお話しでした。
実際、朔海の初恋は和隆で、和隆の純粋培養計画により恋愛感情というものがどういうものかよく理解できていなかったので、家族愛だと思っていたものを恋愛感情だと認識するまでのお話というのが大きな流れです。
ちょっとしたトラブルはありますが、大きな事件は起こらないので安心して読めます。私は添島姉弟との絡みを楽しく読みました。彼らがいてくれたおかげでおもしろおかしく読めたと思います。

隠すのをやめた和隆の執着に朔海が甘やかされまくって将来どんな感じなっていくのか、そして過保護な和隆がちゃんと就職させてあげるのかちょっと心配になりましたが、2人が幸せならそれはそれでいいかなー。

1

血の繋がらない叔父と甥ってくっつくのにうってつけの定番だというのに…

2016年刊。

(-_-)…
ここまで話にもキャラにも喰いつく事ができなかった、集中して読めなかったのは久々だった。
ほとんどがお隣さん姉弟との近所付き合いの延長の中で、朔海への過保護ぶりを見せつけられるだらだらした展開に苛ついてしまった。

大学生になった朔海に絡んでくるチャラ男くんも当て馬として中途半端どころか、何の為に登場したのか意味不明で滑っているし、幼なじみの正晴も朔海の番犬役としか役割を与えられていない様子には不憫でならない。

そもそも血の繋がらない叔父と甥って、くっつくのにうってつけの定番だというのにね。
家族から恋愛対象として意識を変えるなら性的な面も避けて通れないところをどう見せてくれるかってのが肝なのに、具体的なすれ違いも山場となる出来事もないってのは退屈でならなかった。
それどころか、和隆が書いているエッチ系小説のヒロインは実は朔海をモデルにしているんだよねって顛末にはドン引きしてしまった。

相当沸点が低い恋心のままでくっついたのが不思議な位だ。
何よりも、和隆と朔海のお互いの魅力を認識できず読み終わってしまって不本意な気持ちが燻ったままだ。

1

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