ペーパー付&Renta!限定おまけ付
カーテンの向こう、あの人の痴態。
ちるちるさんの作家インタビューでお見掛けして、面白そうだなと思って購入。
まず表紙がとっても素敵。手前の向き合ってる二人はピントが合っておらず、彼らの向こうにいる彼に焦点があってますが、切ない表情で二人を見つめていて。
この三人の関係とか、彼らの抱えるものとか、そういったものをいろいろ妄想してしまいました。
内容は、というと。すみません、ネタバレしてます。
高校2年生の直輝が主人公。表紙の真ん中の彼です。
彼視点で話は進みます。
男子校に通う彼の目下の癒しは養護教諭の朔巳先生と話をすること。
綺麗で、優しくて、自分をちょびっとだけ特別扱いしてくれる朔巳先生にほのかな恋心を抱くようになりますが、ある日同級生の菅尾から「生徒と教師で、男同士で、うまくいくわけがない」と朔巳先生をあきらめるよう忠告をされます。
その助言と自分の気持ちに戸惑う直輝ですが、ある日放課後の保健室で菅尾と朔巳先生がセックスしているシーンを見てしまい…。
というお話。
朔巳先生がいい味出してるんです。
直輝に優しくするのも、菅尾とセフレ関係になっていることも、そして直輝に菅尾との濡れ場をわざと見せるのも。
全部彼の屈折した思考がさせていることなのですが、彼がそうなってしまったのには過去の切ない経験のためで。
読み始めたとき、朔巳先生と、直輝と菅尾の三角関係なのかなと思いつつ読み進めましたが、このお話はそういう展開ではない。直輝は朔巳先生に振られた後、転校生の鷹崎くんとの恋におちていきます。このお話は直輝が主人公なので、鷹崎くんと関わりを持つ中で朔巳先生への想いを消化していくのですが。
単純な三角関係ではないので、そういう意味ではありきたりのストーリーではないのですが、個人的に朔巳先生が一番ツボだったので、できれば朔巳先生の恋のお話をメインに書いてほしかったな、というのが正直な感想。朔巳先生が、過去のトラウマを菅尾くんと乗り越えるという展開だったら、感想はまた違っていたかもしれないなと思いました。
最後の、菅尾くんが「さ 行こう。あいつらが待ってる」と朔巳先生に手を差し伸べるシーンが印象的ですが、そこに至るまでの過程が読みたかったんです、という。
それと鷹崎くんがあまり好きになれなかったのも一因かも。彼も切ない過去を抱えている健気くんなのですが、朔巳先生の過去の話も切ない系だったので、過去のトラウマがワンパターン化してしまった感があり。
あと、まったくもって個人的な好みの問題ですが。
エチシーンの、挿入時の断面図っていうんですかね。あれ、あまり好きじゃないんですよ。男性向けのエロ漫画のような感じがするので。それと濡れ場はかなりあります。その時の描き方が、こちらも男性向けって感じがしました。tnkの描き方とか、フェラ中に顔にかけちゃうシーンとか。
好みの問題なので、こういう描き方がお好きな方がいらっしゃるのはもちろん理解できるのですが、そういうのにちょびっと萎えちゃったりしました。
菅尾×朔巳先生、そして直輝×鷹崎くんの2つのCPの話が同時進行していくので、どちらも展開が早く消化不良な感は否めなかった。どちらかをメインにして、そのCPをじっくり描いてほしかったなと思いました。
カバー下は激カワでした。
朔巳先生と、菅尾くん、直輝そして鷹崎くんのほっこりなお話。
それぞれの性格を端的に表してて、思わず爆笑してしまいました。
過去のつらい出来事のせいで心が歪んでしまった養護教諭・朔巳と優等生の菅尾、明るい男子高生・直輝とゲイを公言する時期外れの転校生・鷹崎の2カップルが登場する1冊。
主人公は直輝なのですが、この物語の本当のメインは、養護教諭・朔巳だと思うんですよね。でも、朔巳が学生時代に受けた酷い扱いの体験から成人してサイコパスじみた養護教諭として男子校に勤務するまでや、菅尾との間に起きた諸々の出来事などがあまりに描かれていないので、ちょっと消化不良。
この2カップル、数年後に至るまで続き穏やかな関係を築いているようなのですが、やはりその辺をもっと見たいのというのが本音です。
以前読んだ際は、どういうわけか「無理‼︎」と感じていた筈なんだけど。
再読してみると、それが何だったのかは今はもう思い出せない。
表題作の前に描かれる、冒頭の「淵底の蛇」が無理‼︎ だったのかも知れないし、表題作のラストがそうだったのかも知れないし、よく分からない。
表題作は、作者が同人誌で発表した「淵底の蛇」から展開している。
美しい保健医に淡い恋心を抱いた吉井は、何かと理由を付けては保健室に入り浸り、懐いていた。
それを話した事の無い、学年一優秀なクラスメイトの菅尾にやんわりと注意される。
ある日、いつもの様に保健室を訪ねてお茶を飲んでいると、急に目眩に襲われる。
気付いた時には、隣のベッドで、保健医の朔巳先生は菅尾と激しいセックスをしていた…。
ここで終わっていても良かったのかもしれない。
どうしようも無く病んだ保健医と、酷く傷付けられた失恋と。とてもダークなショートストーリーで、終わってしまっても良かったのかも知れない。
そして、表題作。この保健医、朔巳の過去を描きながら、自身を偽る事なくゲイだと公言する生徒、
鷹崎の転入で、4人の恋は大きく変わって行くこととなる。
表紙は何となく三角関係を匂わせているけども。冒頭で傷ついた吉井は、意外にもきれいさっぱり朔巳を諦める。そして、セフレだと言われた菅尾は、朔巳を諦めきれない。
鷹崎は、吉井を好きになっていき、悪ぶっている朔巳は、多分好みでも無いのに鷹崎を誘惑しようとする。しかし、ダメな大人の朔巳と違って、10代の男の子たちの恋は、瑞々しくブレる事なく、真っ直ぐなので。遂には朔巳の心を救うことにもなっていて。
言わば、救済スピンオフの様な形で物語は収束して行く。
鷹崎が登場しなかったら、三角関係のドロドロになっていたのかなぁ、とか。
吉井は単なる当て馬で終わったのかなぁ、とか。諸々モンヤリしてしまうところが「無理‼︎」だったのかも知れないなぁ〜って、今は思います…。知らんけど!
学校という狭い社会の中だけで、進む物語で。鷹崎が高校生なのに何故か一人暮らし。(なので、吉井と鷹崎は、簡単にベッドイン!出来てしまう。)ビックリする程、周りを取り巻く大人たちという者が出て来ない。そういう違和感も「無理‼︎」だったのかも。
表題の「濡れねずみ」というのは、彼らが雨でやたらと濡れるシーンがあるからです。
告白してから、返事を貰ってないのにやたらとチュッチュしてくる鷹崎が可愛いかったです。
それを拒まない吉井。あんまり積極的なので、鷹崎がタチだと思ったよ。
結局全員を救うことになるキーパーソンとなる鷹崎の可愛いらしさに評価は「萌」で!
不思議な四角関係でした。と言っても、悠司→朔巳(養護教諭)←直輝←稜で、直輝は序盤で朔巳に失恋しますから、複雑に絡まり合うわけではないんですが。直輝は失恋を引きずることもなく、むしろ朔巳に植え付けられたトラウマによって朔巳自身や男同士でのセックスに恐怖を感じるようになります。4人の中で唯一病んでいる朔巳は、学生時代に好きだった同性の先輩に踏み躙られた経験があり、それ以来純粋な愛を信じられず、自分に好意を持つ悠司を弄んでいます。
正直、悠司を鬱憤の捌け口にしたり、彼との行為を直輝に見せつけて楽しんだりする朔巳の性格はあまり理解できないものでした。もう少し学生時代の苦い経験から、今に至るまでの彼の変化の描写は欲しかったかも。でも、朔巳の闇感とは対照的に、優しい直輝に惚れ真っ直ぐ好意をぶつけ続ける稜は、とても可愛らしかったです。直輝×稜には癒されました。最終的には直輝や稜に諭された朔巳が、悠司の気持ちに少しでも報いようと思い直すので、救いのある終わり方でしたね。病んでる雰囲気と明るい雰囲気が両方存在している作品だったと思います。
初コミとは思えない完成度でした。
先生に夢中になっていく過程や、
先生に翻弄されてる別の生徒、
過去のトラウマから逃れられない先生等々
このページ数で色々魅せる箇所を作っており
大変わくわく出来るストーリーでした。
傷心した主人公にちゃんと聡明な太陽な子をあてがう所も読者の心理を解ってる感じ。
しかし何故神に成れなかったのか…
読んだ人はお気付きかと思われますが
セックスの場面になると急に違う雰囲気の漫画になるんです。
たまに拝見しますがエロ特化BLにある喘ぎにハート入るやつ…。
この雰囲気のストーリーでこれ…??
もっと情緒のあるセックスにして欲しかった!
以上