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沙野さんに奈良さんの挿絵。奈良さんはとっても好きな絵師さんなのでもう表紙を見たときからテンションアップでした。すんごい素敵です。鎧に、着物。で、沙野作品。期待値も上がろうというものです。
それでは内容を。すみません、ネタバレしてます。
主人公は海神の国・ワダツミの新帝のシキ。ストーリーは彼視点で描かれています。
国をかけた戦いで、敵国テルスの王・ガイウス三世に首を取られそうになり、自国と自国の民を守る意味もあり、ガイウスの妃になることで手を打つところから始まります。
帝としての資質もあり剣の腕もたつシキは国のために自らの身を差し出すのですが、そんなシキを快楽で蹂躙しようとします。そんな中でもプライドを失わず国のためにできることをなそうとするシキですが。
実はガイウスは「呪いの王」と呼ばれ、彼に近しい人たちが次々と命を亡くしてきたという過去があります。彼が抱き、体内に精を放つことでその呪いが妃となったシンを蝕むことに…。
というお話。
海を守り、平和で実り豊かな国であるワダツミ。
一方、武力で他国を侵略し続けるテルス。
そんな国に応じたそれぞれの王たちがカッコよかったです。
はじめは武骨で横柄な態度を取るガイウスですが、それには理由があって。シンを愛するようになり、自身の呪いをシンにかけたくなくなるガイウスの不器用な恋心がとてもツボでした。
けれど、このお話のキモは、この二人の恋のゆくえではない。
それぞれ国のトップに立つ二人ですが、彼らの国ではそれぞれ不穏な空気も流れていて。
ガイウスも、シキも、身近な人間の裏切りと、ドロドロと渦巻く人間模様がすんごく面白かったです。
ガイウスにかけられた呪いの真相など、設定が盛りだくさんなのに話が分散されることなくきっちり伏線を回収しながら進むストーリーに圧倒されました。
さすが沙野さんというべきか、登場人物たちがみんな個性的でキャラがたってる、っていうんでしょうか。
シキの弟のキリイ。乳兄弟のハヤテ。
ガイウスの腹心の部下であり、国の医師を担うユアハ。
彼らの思惑や行動が意表をついていて最後まで気を抜けない。
「呪いの王」の真相にはびっくりしました。
でも、ユアハはガイウスを。
ハヤテはシキを。
それぞれ愛してるんじゃないのかなあ…。彼らの想いはどう進むんだろう。
シキの末弟のナギの行方も気になるし、ユアハのこれからの動向も気になる。
沙野さんの書かれたあとがきによるとこれはシリーズものってことなのかな。うん、続きがとっても気になります。
あと、ガイウス×シキのセックスシーンがエロかった…!
ガイウスは閨の相手にいかに快楽を与えるか、が男としてのたしなみと思っているので、メッタメタに優しく抱きます。これでもか、と快楽を与えます。
それを、明けまで国を守るために体を繋げているにすぎないシキからすると、とんでもなく屈辱的な行為。
なので、快楽に溺れてしまったシキが行為の後激しく後悔する様が、これまたエロ可愛かった☆
それと、やっぱり奈良さんの挿絵は美しかった…!
ちょっと硬質っていうのかな、奈良さんならではの世界観で描かれた挿絵にうっとりしました。
私はラブコレ13を読んでこの本を知り、興味が湧き本編を読みました。あらすじは他の方が完璧に書いてくださってるので感想を。
あんまり萌えなかったものの不思議と不満はなく、とても満足でした。よかった。この二人好きです。シキ和装男子最高。しかも品があし、凛としてるし。
登場人物のシキもガイウスもハヤテにも、萌えるというより男前さを感じました。
シキもガイウスも初め、恋心はなかったのに段々無自覚にお互い独占欲がでてきたり、相手に好かれようとしたりお互いの事を思って行動するように段々変わっていきます。シキがガイウスに飽きられたんじゃないかとモヤモヤしてるシーン、好きでした。わぁ、だんだんすきになってるよーって。ついにシキからガイウスにキスしたとき挿絵も最高でした。シキからキスするまで無理やりキスしなかったガイウスもジェントルだと思いました(初め無理に犯しはしましたが、魂を通わせたたった1人にしか唇を許さないワダツミのしきたりを尊重してるとこよかった)
結果お互い命をかけても護りたい大事な相手になりましたし。2人の愛には誠意を感じる。よくある攻めは無神経な乱暴ものでもないし、受けは誰にでも好かれるいい子でフラフラほだされやすくガード緩くてすぐさらわれたりエロい危ない目にあうタイプてよくファンタジーBLにあってイライラするからあまりすきじゃないんですが、この2人には嫌な所が全くなかった。受けも攻めも品があってしっかり相手を(国や民も大切にしてるし)思って全くブレてない。
2人のエッチはエロイですけどね(*´∇`*)
絵も素敵でした。もっと見たいくらいうっとりです。
あと、ハヤテの初めてをユアハが。。そこ、も少し詳しくしりたかった。
ハヤテにもユアハにも幸せになって欲しいなぁ。ナギはシキ似の美人だといいなぁ。
ハヤテとユアハとナギの番外がでたら絶対に読みたいです‼︎是非書いて欲しいですm(__)m
最後のラブラブエッチシーンでガイウスのアレが岩のように硬いって表現があったんですが。岩って!?ガイウスガッチガチやん!どんだけよ(〃ω〃)て照れてながら妙にくいついてしまいました。笑
海幸山幸の神話が下敷きなのか、違和感なく入り込めるファンタジー。面白かった。
海に長く潜る事が出来る海中神事を行う一族って・・・タブーにされている一族をモデルにしているのかな?。
海中神事など、興味津々なテーマが入ってます。
時々登場する攪乱役の歪んだ曲者は、羽を持つ人。
ワダツミ国の王子は3人。
兄弟順だと、1巻→3巻→2巻の順になる。何故か3男が先に2巻で扱ってますが、読み順は、そのまま123で良いみたい。
何故なら、3巻のキリイは、他の兄弟に対して汚れ役。帝に早く就きたくて、兄と弟を消す活動を起こして、その報いを3巻で受ける。
この物語は、海に意思があるように反応するのが面白い。
ワダツミ国の3皇子は、敗戦後は国を失い、夫々が苦労して流転する運命の中で幸せを掴むというお話。
1:長子:シキ :敵国の「呪われた王の王妃」になる 腰に痣
帝は獣王に降嫁する(ワダツミ三部作1
2:3男:ナギ :神子。記憶を失い、海賊船に拾われる 胸の痣
神子は奴隷王に繋がれる(ワダツミ三部作2)
3:次男:キリイ:ワダツミ国をまとる。秘所に印 偽りが多い性格
黒帝は穢れた魔物に愛される(ワダツミ三部作3)
読み終わって、はぁ〜と一息ついて、よかったなぁ〜としみじみ感じました。
ガイウス(攻)とシキ(受)は異なる国の王と王、戦場で戦い、シキが負ける。
戦場にいる自国の戦士を救うために、シキはガイウスに交渉を持ちかけ、捕虜となる。
ガイウスの国に行った後は、その妃にされてしまい、獣のようにむりやり体も繋げられてしまう。
ガイウスは呪われていると言われ、実際に身辺の人は次から次へと亡くなっている。
シキは、最初の頃はガイウスに良い印象はなかったが、徐々に距離が近づき、呪いに苦しむ彼の優しい一面にも触れる。
愛と呪いと国と王のお話です。
まず、とにかく描写が分かりやすくて美しいです。流れるように場面場面が頭に入ってきます。踊りのシーンも4Kテレビで見ているかのように目に浮かびました...!
ガイウス(攻)とシキ(受)の関係については、最初はシキが捕虜となる形で始まったので、しかもかなりの恨みもあるし、
こっからどうやってくっつくんだ?と思ってたら、何故かお互いが好きになってた。
え?なんで?いつ?そんな要素あった?と戸惑いつつ読み進めていくと、後でちゃんと納得させてくれました!
本人たちも、相手を好きにはなったけど理由はよく分からなかったのかな、後になって惹かれたきっかけが分かったのかな、と思いました。
読者と登場人物の時系が同じに感じて、よりこの本を好きになりました。
二人の情事シーンは、それはもう濃厚です。ガイウスが獣と言われているだけあって激しい。そして、シキが思ったよりもエロいです。
さまざまな場所で、さまざまな体位で、本人たちも読者も大変満足でしょう。
物語展開は、かなり想像しなかった方向にいったので(笑)、同シリーズの他の話もめちゃくちゃ気になります!
これはこれで完結しているので、この本だけでも十分楽しめます。
帝になるべく育ってきた矜持の高い受けが、敵国との停戦と同盟締結のために身体を差し出すことになり、祖国のために耐え忍ぶ……。
萌えます。
敵であり嫌悪すべき相手なのに、いつしか……
萌えます。
公人として国のために…それとも一個人として……と揺れ動く。
萌えます。
そういうお約束萌えの他に、攻めにかかっている「呪い」の謎や、受けが祖国では裏切り者扱いになっており追い詰められていく様子、信じていたものの裏切りなど、息つく暇もなく難題が持ち上がるので、読む手がとまらず一気に読んでしまいました。
そして最初から最後までどんな姿になろうが高貴さを失わない受けが良かったです。
ユアハも喪ったもの、奪われたものを考えると単なる悪としては捉えられないし、色々想像の余地があるという点で面白いキャラでした。
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覚え書き
「神子は奴隷王に繋がれる」第三子 ナギ編
「黒帝は穢れた魔物に愛される」第二子 キリィ編