イラスト入り
神様系?のBL小説を初めて読みました。
はじめは違和感があって自分に合うか不安だったのですが、途中からはなんの違和感もなく読むことができました。
幼馴染みの告白があったり、反対されたりといろいろありましたが。真純がほんとに自分に自信がなくてスムーズには進まず······それもまたもどかしくていいなと。
私もフェロモンがなかったら好きになってないんじゃないか?とずっと思っていましたが笑。
幼馴染みがあっさりふられてしまって可哀想でした·····
展開が早くてほんとに出会ってすぐって感じでしたがそういう早いテンポ私は好きです。
あと、葵居ゆゆ先生の書かれるエロ描写が大好きです。
イラストもとても綺麗でずっと見ていられるくらいでした。
特殊なフェロモンを出していて、犬にやたら好かれる(盛られる)受けと、犬神の子孫で狼になる事が出来る攻め・・・によるケモ耳ファンタジーです。
内容としては、割と不遇だった受けが、スパダリな攻めに見初められ、幸せになるというシンデレラストーリーです。意地悪な側近にいじめられるとこなんかも、まさにシンデレラストーリー(笑)
設定が魅力的で、一族に君臨する強いオスであり、会社社長でもある大神から、幸が薄いおっとり美人である真澄が溺愛され、情熱的に口説かれるのに萌えました。
あと、受けがやたら犬に盛られてるのも面白かったです。存在感は薄いのに、犬や一部の人間からはやたらと好かれる・・・みたいな特殊設定が個人的にツボなんですよね。
全体的には甘くて萌える作品ではあるのですが、気になるのが展開が早すぎる事。この二人、出会ってすぐの、あれよあれよと言ってる間にベッドインしちゃうのですよね。この展開の早さだと大神は真澄のフェロモンにあてられただけに思えちゃうし、真澄に至ってはぼんやりしてる間に美味しくいただかれちゃっただけに思える・・・(´・ω・`) 真澄の感情が希薄という設定で、その真澄視点で進むので、よけいにエッチが唐突に思えるのです。ここからすれ違いなんかを乗り越えて、ちゃんと心を通わせていくのですが。
このあたりをのぞけば、ツボな設定が多く、楽しく読めました。
それとエッチが急過ぎると書いたのですが、エッチそのものはかなり萌えました。エッチがとても濃厚なんですよ~!
なんと言うか、この作者さんの書かれるエロて、すごくネチっこいと思うんですよね。特に乳首攻めの描写が好みでして(//∇//)
初夜での浴衣エッチには大変萌えました!
タイトルから、初恋の人に偶然再会して、初恋の人が犬神だったいう再会ものかと思ったんですが、違っていて、出会った人が犬神の末裔で受けの初恋の人になったという話でした。
上司にセクハラされた挙句、仕事を辞めさせられた真純(受け)は就職活動で面接に行く途中、不思議な男と出会います。
昔から存在感はないのになぜか犬には飛びつかれることの多かった真純には雌のフェロモンがでているというのです。
大神(攻め)と名乗るその男は、今から面接にいく会社の社長で、犬に絡まれたくなければ、強い雄・自分と恋人になればいいと言い始めます。
真純は家族にまで忘れられてしまうくらい存在感がないのに、変質者や犬にだけは好かれるという不思議な体質をしていました。
気が付かれなかったり、無視されたり、相手に悪気はないのはわかっていてもいつも傷ついており、自分が傷つかないように感情を動かさないようにしています。
無視されることが多かった自分をまっすぐ見てくれる大神に惹かれるのですが、大神が迫るのはフェロモンのせいでとか淫乱だとか社長秘書の木村に言われ、きつく当たられるのでその度に傷つきます。
その為、大神がいくら好意を告げてもフェロモンのせいだと思い、それでも他人を傷つけてでも大神の側にいたいと思う自分に愕然とします。
大神は犬神の子孫で、狼に変身する力はあるけれど、人を見る目があるくらいでそれ以上の力はほぼ残っていません。父親が興した犬用品を扱う会社を継いでいます。表情が豊かでとても存在感があります。本性が狼なので、犬にとって理想的な商品を開発・輸入・ペット関連のコンサルティングと、多岐に渡って活躍しています。
フェロモンにやられたというのもあるのでしょうが、初めて会ったその日に、二人があっさりベッドに行ってしまうのはちょっとびっくりしました。真純が初めてなのにろくに抵抗せずに、あっという間に喰われてしまうという感じで、展開がちょっと早すぎた感じがしました。
ただ、その後の展開があまり面白くなかったです。
大神には先祖から仕えているという木村という秘書がいるのですが、彼が猛反対するのです。
大神は真純を溺愛してるし、二人でいる時はすごく甘くていいんですが、
木村の当たりがきつくて、仕事の失敗についてもわざときつい言い方をしたり、淫乱だとか真純を貶めるようなことばかりを言うので、すごく嫌な気持ちになりました。
木村にしたら、仕えてきた主の優秀な遺伝子をもつ子供を産めない男が嫁なんてと反対した気持ちもわからないでもないけど、ちょっとやり過ぎでした。
大神の方がちょっかい出してるのに真純を責めてどうするんだ。
最後は、嘘ではないけれど無効になっていることまで持ち出して真純を遠ざけようとするやり方は殺意を抱きました。
ちゃんと家族にも認められた両想いになるまでの間、ほぼずっと姑イビリのように絡んでくる木村の態度が本当に苦痛でした。
最後に、「認めないなら仕える主を変えろ」と言われてやっと認めるなんて、ていうか、何故最初にそれを言わないんだと大神にもムカつきました。
それに、木村が酷いことを言っているのを知っているのに大神がちゃんと対処しているように見えず、木村をかばうのにも腹がたち、木村の言動にいちいち傷ついている真純が可哀想でした。
大神の会社に再就職して同僚と仲良く一生懸命仕事している姿や大神に甘やかされる姿もあるのですが、木村に虐められて悲しい思いをする真純の姿ばかりが印象に残ってしまいました。
この話は、木村の反対がなければ速攻くっついてしまうので仕方ないのかもしれないけど、ちょっとやりすぎ感があったと思います。
絡みは、最後までは2回で途中までが1回ですが、これはどれもすごく良かったです。
でも、甘い話のはずなのに全くそんな印象が残らず、途中で読むのが嫌になりそうになりました。できれば、半分くらいで木村には諦めてもらって、せめて話の2/3くらいは両想いになってからの甘々な話を読みたかったです。
最後の家族の紹介から床入り前後がとっても良かっただけに、p30ちょっとほどしか無かったのがすごく残念でした。