意識してからは翻弄攻×5年間片思い受

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表題作冬知らずの恋

笠原 千紘
高校生,愁人のいとこ
立花 愁人
いとこに片思いしている高校生

その他の収録作品

  • 十七歳の夏

あらすじ

「この恋は行き止まりだと思ってた――――。」


愁人(しゅうと)の5年間の片思いが、
隣に住むいとこ・千紘(ちひろ)にバレたのはこの夏のことである。
千紘は暑い夜には涼しい愁人の部屋にやってきて、
同じベッドで寝ていく。愁人の気持ちも知らずに。

そんな夜を繰り返し、
魔が差した愁人は寝ている千紘にキスをするが、
目覚めた彼に恋心ごとバレてしまう。

愁人は「今までと同じ関係を」と頼むが、
千紘の視線は徐々に熱を帯びていき……。

片思いの殻をこじ開けられる、
溶けるようなときめきの恋。

作品情報

作品名
冬知らずの恋
著者
夏野寛子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE COMICS
発売日
ISBN
9784396784232
3.9

(390)

(145)

萌々

(124)

(83)

中立

(26)

趣味じゃない

(12)

レビュー数
54
得点
1496
評価数
390
平均
3.9 / 5
神率
37.2%

レビュー投稿数54

No Title

高校生。窓を通して行き来出来る隣のいとこ。
夢みたいにワクワクする設定ではあるけれども、ときめきだけを求めて読むには痛い場面がいくつかあります。
誰にも見られたくない瞬間をよりにもよって母親に見られたりだとか、好きな人の彼女との場面を見てしまったりだとか。
ハッピーエンドを迎えるにしても、心のどこかで痛みが残り続けるような生々しさが本作の瑞々しさのようなものを引き立てる要素でもあるのかなと感じました。

ずっと好きだったからこそあっさり受け入れられて戸惑ってしまう心とか踏み出すことを恐れているのに抗えないその恋しか知らない若さとか、夏に読みたくなるお話です。

0

著作の中で一番好きな夏BL。アオハルだなぁ~。

2023年のちょうど夏に読破。
BL AWARD 2018 次に来るBL 18位です。
「25時、赤坂で」がめちゃくちゃ有名、かつ大人気の作家さんですが、私はこっちの方が断然気に入りました。

同級生で幼馴染同士、「受けのいとこx攻めに片想いしてる黒髪くん」。
いろんなサイトを拝見すると、マイナス理由には:
・攻めがいつ受けを好きになったのかがわからない
・母親との問題が残っている
が上げられていましたが、私にはどちらも全然そうは思いませんでしたし、どちらも良く描写できていると思いましたので、これはもう好みの問題なのかな。
特にきちんと母親に自分の性的指向(※注:"嗜好" でも "志向" でも "趣向" でもないですよ)を伝えていたし、あのシーンはすごく良かった。

むしろ私はもともと絵柄があまり好みではないのですが(二人ともかなり細身、まつ毛ばっさばさ、おめめデッカイ
現時点でちる点1400越えってすごいですね。
私みたいに「25時、赤坂で」がそこまでハマらなかった方は、こちらならハマるかもしれませんよ?
おすすめですし、今の季節ピッタリです。

<注意点>
・受けが、攻めの寝てる間にキスして自家発電する描写アリ(つまり性的不同意)
・受けが女性とキスする描写アリ
・攻めが女性とセッする描写アリ

0

切なさがいい!!

作家買いです!

夏野先生の作品では『アバウト・ア・ラブソング』が大好きで、今回も迷わず購入!
そして……無事(?)『冬知らずの恋』にもどっぷりハマりました!!

すごく好きな作品です!!
なんかもう、ずっと切ないの!!
高校生なんて未熟で、自分のことばっかりで、性欲もあふれてて、後先考えずに動いちゃう。
そのリアルさがめちゃくちゃ刺さる…!!

私が最初にハマったのは、愁ちゃんの後ろ向きな思考からくる健気さ。切なさの演出が、ほんとすごい。高校生にしては、何かずっしりと背負っていて、その影がミステリアスでセクシーにすら見える。そこがもう、めちゃくちゃ魅力的!!!

そして……来ました、千紘のほんのり漂う“クズ感”!!!ここがいい!!!!自分のことばっかりで、性的同意もイマイチ。愁ちゃんへの執着も、ちょっと傍若無人に見える瞬間がある。

でも、それでいい!!!
だって千紘はまだ高校生。
ここから“クズからの成長”が期待できる、その余白が最高なんです!!!

ていうか、千紘が相手だからこそ、愁ちゃんの健気さがより際立つ。描かれていないところでも、きっと愁ちゃんはたくさん傷ついてきたんだろうな……って想像しちゃう。

その切なさ?不憫さ?そこがまた、たまらなくよくて。でも不思議と、高校生マジックでどこか爽やかなんです!!

夏野先生はやっぱり天才だー!!!

※蛇足
最後に一つ思ったのは、愁ちゃんママの涙。あれはもしかしたら、性別が問題でない可能性もあるなと。そりゃ自分の子どもが甥っ子の明らかな寝込みを襲っていたら泣くわな、と思いました。性的同意大事!そもそも家族の性事情なんてデリケートすぎるもんね!ノックしようね!

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夏を感じる爽やかで切ない作品

初めて読んだ夏野先生の作品ですが、まず、その美しい線で描かれる絵の素晴らしさに魅入りました。陰影での光の表現も美しく、作品全体が綺麗な世界です。

5年前に隣に引っ越してきたいとこの千紘にずっと恋している愁ちゃん。エアコンが壊れたからと夜寝る時にベッドに忍び込み眠る千紘を見ながらオナニーしていたところをばったり自分の母親に目撃され……!?

最近ようやくLGBTが叫ばれ同性同士の恋愛も自由になってきてはいますが、もし自分の家族が…?と考えるとすぐに受け入れる事はなかなか難しいかもしれません。愁ちゃんの母親もまさにそんな感じで、息子のオナニーを目撃して以降、千紘と二人きりでいる事をよく思わない人でした。
無理して女の子と付き合おうとする愁ちゃんも切ないし、元々ノンケの千紘が女の子と致しているのを目撃するのもしんどい……。

高校生独特の爽やかさもありながらモダモダ揺れ動く恋心で胸がいっぱいになります。
そして作品全体を通して夏のじんわりした暑さを感じれる作品でした!
心理描写が凄まじく上手いです。

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切ない学生の恋

25時、赤坂でやアバウト ア ラブソングを読み、夏野先生の他の作品をと探して出会いました。

高校生ゆえの葛藤
好きな人が男であり、それを母親にも見られ泣かれたときの愁人の気持ちを考えると胸が痛いです。

千紘は意識してから結構グイグイいきますが、愁人は母親のこともあり1歩が踏み出せない様子。でも好きな人とは離れたく無いわけで。
切ないですね〜

いろいろエグい内容のBLを読んできたわたし的にはちょっと物足りない。でも、これは個人の趣味ですね。

BL初心者にはよいと思います。切なくてキラキラしてます。
ちょっとだけ、その後の母親との関係性が心配かな?察しているようではあるけども。

男女の描写あるので、苦手な人は注意を。

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