電子限定おまけ付き
傷だらけの心が恋の力で強くなる
初めましての伊勢原先生でした。
あらすじと麻々原絵里依先生の切なげな受けの表紙に惹かれてコミコミさんにて予約購入。
無口同士のカップルって物語を進める上でなかなか難しい感じがするんですが、このカップル、とっても素敵です。可愛いです。
あらすじは先の方が書いてくださっているので省きますが、受けの夏季のトラウマが重く今の生活と人間性に影響していて、帯にもある、忘れていることが明かされた時は驚き、それ以上に夏季が更に心配になりました。
いい子で、繊細で、小さなことに幸せを感じられる暖かい子。その反面、傷つきやすく怖がりで自信がなく、ビクビクしていて、そういうのが苦手な方もいるかもしれませんね。
攻めの副島は、もうとにかくいい男なんです〜!
職場から近い夏季のバイト先の定食屋に昼食を食べに通っているんですが、同僚の美樹本と付き合っている夏季が、2人が付き合う前から好きで。
元気のない夏季が、気がかりだし、やっぱり好きだし、だけど不器用だから「大丈夫か?」ぐらいしか声をかけれない。
少しでも元気になって欲しくて、癒してあげたくて海の景色のカードを渡してあげる。
そのカードが、夏季にとって、苦くも懐かしい故郷の海を思い起こさせ、心の支えになっていきます。
家族、元カレ、美樹本の仕打ちでなんとか地に足をつけて頑張っている夏季の壊れそうな心に、そーっと、静かに寄り添おうとする副島。
こんな男のなかなかいない!いい男だなぁ。
会うたびに「大丈夫だよ」って自信をつけさせてくれる副島と、どんな時でも「ありがとう」の感謝の心を忘れない夏季。
エロはラストに一回です。
夏季が今まで元カレとも美樹本とも本番までしたことのないことがわかった時の副島が、興奮を抑えてヤバイと言っているシーンにニヤニヤしました。
怖がらせないように、抑えて抑えて忍耐強く夏季を解していきやっと結ばれるわけです。
良かったね〜夏季!
欲を言えば、2人のエロはもっと見たかった!
コミコミ小冊子は、副島が繁忙期で付き合ってから初めて一週間連絡が取れない、定食屋にも行けない状況の中、同僚が買い出しに外から戻ると、入り口に夏季を見かけたと聞かされ、急いで外に向かう。
こんなことして、重いですよね、という夏季が、もう可愛くて嬉しくて仕方ない副島。
その夜、仕事帰り遅くに夏季の部屋に行くと、彼は机の上で寝落ちしていました。
料理本とレシピノートに「副島さんが好きな料理」というようなことが書かれているのを目にして、副島はたまらなく夏季を抱き締めたくなります。
本当はもっとちゃんとした時に言おうと思っていた言葉を目の覚めた夏季に伝えます。一緒に暮らして欲しいと。
カードショートは、夏季のお姉さんに副島を合わせるお話。
こちらも短いながら暖かくなるお話でした(*^^*)
伊勢原先生の別の作品も読んでみたくなりました!
タイトルにピンっと来たら買いですっ!
不幸で健気な受設定が好きな方は特に!
夏季くん、いじらしくって守ってあげたい!
大事なところは押さえてる、寡黙で大きなハートを持った攻めも素敵!
ああぁぁぁぁ( ; _ ;)って感じの展開もあるので読む前にネタバレ感想とか読んでしまわないように!
読後感はやさしい涙が一筋零れる・・・そんな感じです。
切なくきゅーーーっとしたお話を読みたくなったらお薦めです。
BLなので1冊の中でのお約束があるとは思うのですが、個人的にはあの場面でエッチが無くても良かったな~っと。
勢いで盛り上がるとって感じはありだと思うのですが、二人はまだはじまったばかりでこれからって感じだったので~ちょっと勢いありすぎかな?っとも。
でも、BLだからしょうがないですよね~。
私的にはそういうBLのお約束に拘らないBL作品が出てきてもな~っとも思ったりしてますが難しいでしょうね~。
そして後日譚があるので、回し者ではないのですがコミコミさんの特典小冊子付お薦めです。
相思相愛ならではな、ちょっと重いというか可愛い行動がまたいじらしいです。
伊勢原さんは個人的に当たり外れが大きい作家さまなので購入をためらいましたが、あらすじと麻々原さんの挿絵に惹かれて購入。
内容はすでに書いてくださっているので感想を。
とにかく受けの夏希が、薄幸・健気受けです。
家族に冷遇され続けた幼少時代。
初めての初恋での過酷な経験。
そんな彼がやっと手に入れた優しい恋人・美樹本。けれど美樹本という男は…。
なっちゃんがさ、とにかく男を見る目がないんですよ。
ないのだけれど、孤独ななっちゃんの環境を鑑みると、優しい言葉をかけてくれる男に惹かれてしまう気持ちも理解できる。
自分に自信がなく、常におどおどしているなっちゃんなので、もしかしたら好みが分かれるかも。でも、個人的にはとってもツボな受けさんでした。
そして一方の攻めの副島さんも。
寡黙ながらも物事の本質がきちんとわかっている大人な男性で、めっちゃカッコよかった。仕事はできるし人の感情の機微にも敏い副島さんですが、色事には疎く、なっちゃんへの愛情の伝え方が不器用なのも、これまた良い!恋する男子でめっちゃ可愛かった。
攻め・受けともにツボに入るキャラでしたが、この作品の大きなキモは、なっちゃんの抱える大きな心の闇でしょう。帯・あらすじを読んだ時に記憶喪失ものかと思っていましたが、予想を大きく裏切る展開にページを捲る手が止められませんでした。
なっちゃんを見守る周囲の人たちの優しさも非常によかった。なっちゃんが、そのことに自分で気づいてくれて、そして副島さんという優しい恋人を得ることができて本当によかった。
麻々原さんの挿絵も非常に素敵でした。
特に表紙。
本誌を読んでから、読後にしげしげ眺めると、そのイラストに込められたメッセージに萌えが滾りました。
薄幸・健気受けさんが、懐の大きい攻めさんに愛され幸せを手に入れる。
そういったストーリーがお好きな方にお勧めの、優しく愛情に満ちたお話でした。
電子書籍で挿絵なし。
電子だと表紙の絵しかないので、攻の副島の顔がわからないのは残念。麻々原先生の素敵な絵柄を頭に思い浮かべながら読みました。
見た目は怖いけど懐が深いサラリーマン×あまりにも不憫な人生を送っている定食屋のバイトです。
シリアスで重たい作品。受の夏季の、「体調がすぐれず時折頭がぼんやりする」ことの真相がとても辛いです。夏季の場合は、精神的に受けたダメージがあまりにも致命的でした。
夏季は、島育ちで純朴すぎるだけでなく、8人兄弟の末っ子で家族にまともに相手をしてもらえず、漁師の息子なのに見た目も弱々しくいじめられっ子だったため、自己肯定感が欠片もありません。あまりの自信のなさに、読んでいて本当に可哀想な気持ちになります。この夏季のつらすぎる生い立ちのリアルさが良かったです。酔った父親が夏季に言ったことはものすごく酷いことなのですが、きっと言った本人は覚えていないのでしょう。
島にいた頃に夏季に手を出した男は、夏季が疎ましくなると夏季の根も葉もない噂を流して自分から遠ざけ、そのせいで夏季は島中から侮蔑の目で見られ、ついに家族にも捨てられてしまいます。島という特殊な空間で、何をしてもすぐに知れ渡ってしまう狭すぎる異常な世界で、夏季を捨てた家族に、同情の余地が全くないとは思いません。でもやっぱり酷すぎる…。
東京に出てきて定食屋のバイトに落ち着いた夏季は、ある日、常連である副島に着いてきた、同僚の美樹本という男と知り合い、付き合うことになるのですが…。
この美樹本についての描写に、たまに感じる違和感。「あれ?ここおかしくない?」と思う点は、物語の真相が明らかになると、そういうことだったのかと納得がいきました。
夏季のことをずっと見守り、支えてきた副島の一途さ、健気さ、男らしさの全てに胸を打たれます。夏季の過去は何をもってしても帳消しにはできないけれど、副島という素晴らしすぎる男に愛されて、どうか今後の人生は、光に満ちたものであってほしいです。
正しい攻め様の見守る姿、というか見守るしか出来ない姿にジレジレしつつもきゅんですよ(≧∇≦)
受け様は、定食屋アルバイトの夏季。
控えめで繊細でまさに薄幸。
攻め様は、定食屋の常連客の副島。
初めは、何だか不安定な雰囲気の夏季や、恋人の美樹本とのやり取りに、ん?と私も不安を覚えつつ。
そんな中でも「ありがとう」という言葉と気持ちを大事にしている夏季は気持ちのいい、いい子だな、と好感触なんです。
そして、副島の力強い「大丈夫だ」に励まされてる気持ちにもなりました。
全くもう、副島がもっと早く自分の気持ちに気づいてアピールしてくれていれば、なんて思ったりもしましたが、いつも励ましたり、夏季の気持ちを大事にしてくれたり。
根気強く見守り続けてくれた副島は、やっぱりいい男だわね~(*^^*)
きちんと自分で元カレの美樹本と対峙しようとした夏季も、前向きになってきたんだな、と嬉しくて(*^_^*)
夏季の危機にはもちろん副島が助けに来てくれたし。
最低野郎の元カレでしたが、小物だったので、拍子抜けなくらい。
これからは、副島がそばにいて、夏季が安心して甘えられるようにしておくれよ、と思ったのでした。