イラスト入り
シリーズの三作目で最終巻。
相変わらずトラブル体質の那月は、
今回もなかなか重苦しい事件に巻き込まれます。
本当にね……どうして?って人が巻き込まれ、
さらに肉体的にも心情的にもとても痛い展開に。
……辛い。辛いよ!
今回はちょっと辛過ぎて、途中で挫けそうでしたよ……
誤解に誤解が重なって、という展開がもどかしく、
みんな、ちょっと冷静になろうよ!と仕切りたくなりました。
それでも、どんなに心が傷んでも、軋んでも、
しっかり立ち上がって
自分の足で一歩前に進み出そうとする那月は強い。
幼さや幼稚な我儘ににイラッとしつつも、
那月のその強さに魅かれます。
とにかく救いようのない展開なのですが、
それでも最後は気持ちよく落ち着いて、
これからの那月の活躍が見たくなるエンド。
幼少期からいろいろあり過ぎた那月が、
幼いながらも一人で必死で頑張ってきて、
史郎と出逢い、事件を重ねて、
一皮むけて大人になる入り口を潜った感じです。
今回はあまり活躍の出来なかった史郎ですが、
最後の史郎視点のSSが新鮮で、
確かにこれを読むとちょっと史郎のイメージが変わるかもv
評価としては神と付けたいところなのですが、
どうしても痛い(身体も心も!)のが引っかかり、
神寄りの「萌×2」で!