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「もっとひどくしてほしい」
ガキなりに考える、ガキとしての極道の在り方。
そこをもがきながら歩いていく大和と由紀夫、だと思う。
大和は薄ら笑いを浮かべるために、心の痛みを隠す。
そんな大和が愛おしくて、由紀夫は大和を抱きしめる。でもその間にも跡目に関わる犠牲が起きていて、それはもうガキには手に負えない…
…はずだけど、由紀夫にとって大切なのは大和だけだから、組も親も全て裏切る!
…という由紀夫を見て、大和もまた覚醒したんでしょうね。元々組を継ぐ気はあっただろうけどこれで「2人で行くんだ」が固まったんでしょうね…
ガキにはガキの覚悟があって。
…という背景は良かったけど、「ROUGE」ではそこは見えてなかった。定まったのなら学校という場の中では潜んでる方がホンモノっぽい気がするけど、な〜んかイキった半グレっぽかったんだよね。そこは逆に年相応の表現なのかな。
良くも悪くも青臭さを感じた。「萌」で。
ヤクザの息子と言ってもDKですもんね。肝がすわっていて頭が切れるものの若い。まだホンモノじゃない。そう考えると、青臭いようなお芝居じみた感じも納得だなと。内容は渋いんだけど若さがある。
高校を卒業してからの本格的なヤクザBLが見られるかと楽しみにしていたのですが、あくまでもスピン元の前日譚だったんですね。将来有望なヤクザサラブレッドたちの熱い話。
大和の黒目に光が入ったのは、由紀夫に言ってほしかったことを言われ涙した時。素直でいい。
大和の涙を見たことがないと語っていた由紀夫はさぞうれしかったことでしょう。
そうなってからの、由紀夫の無茶に「○ね」と言った大和が新鮮でよかったです。スカしているよりずっといい。
こんなかわいいところもある大人になった2人を見たいなと思いました。
赤と黒#4~7+最終回|赤と黒番外編3編の1冊赤と黒人物が軸
尚、番外編は「紫苑と桜」「Three hearts of the night」「Shoot My Heart」
先に番外編について触れておきます。
「紫苑と桜」は#5~の話で起こる事件の後日談的お話し
「Three hearts of the night}は由紀夫と大和の初対面から少し経った或る夜のお話し
ここで題されるThree hearts(3人の胸の内)は由紀夫・大和・大和ママ
「Shoot My Heart」は高3になった由紀夫と大和の2人。タイトルから考察するに表紙絵の回収ですね♡
「赤と黒2」はROUGEの藍は出ますが基本は由紀夫と大和に全振りな1冊です。
じっくり堪能しましょう。
さて、では本編#4~最終回
ボロボロだった藍と関わる事で大和は自身の今とこれからを見つめていく。
組長であった父の死は否応なしに大和に宿命を突き付ける。
組を背負う事、そこからは逃れられない事。
そしてもう一人。自身のこれからを見つめる者。由紀夫。
由紀夫は大和を通し、また自らの行く末に覚悟を決めて行く。
組を背負う事、人の命を預かる事の重み、そして面子。
ヒリヒリする展開の中紡がれる由紀夫と大和の運命の糸。
終盤の由紀夫のモノローグにまたまた痺れます。
自分の運命を受け入れた大和は由紀夫に想いを告げます。
そしてそれを静かに抱き留める由紀夫。
「極道の家に生まれた ここでしか生きられない ここでしか生きるつもりはない 2人でしか生きるつもりはないから」
くぅーーーー。
映画のエンドロールを観ているようにゆっくり、ずっしり響いて来るこのシーン。
小町先生は読者の心臓を止めに来てるのでしょうか…?
ここで止まってももしかしたら悔いはないのかも?
いえいえ!ダメですよ!気をしっかり!!
番外の「Shoot My Heart」が待っています。
私が先に撃たれてる場合じゃありませんでしたねw
という事で、もっともっとこの世界に浸っていたい…!!と後ろ髪を引かれまくりながら由紀夫と大和の話は一旦終了。
私は密かにまたいつかどこかでこの2人に会えるハズとずっとずっと信じています。
因みに、由紀夫のパパと大和のパパママのお話しも最高に渋い同人短編で出ております。「明日世界が終わるなら」こちらもおススメでございます!
この後大和の意思を受け、しがらみから解放された藍とそして長門のお話しの続きへ…『ラヴィアンローズ(1)』に繋がります。
「ROUGE」→「赤と黒1,2」→「ラヴィアンローズ」…多分!
「赤と黒2」にしてようやく楽しめました。カッコよく見せてる感のバランスが自分の許容範囲内に収まったというか…何度も書きますけど個人の感想なのですみません。ご容赦ください。
最初、大和攻めじゃないんだ〜と思ってましたが、結果いいですね大和受け!主導権握ってる受けが、極たまに攻めに握り返されて慌てる様子が好きです。ラストのベッドの上での「死ね」が良かったな。愛があって。
ずぶずぶの極道やってるところまで描くのかと思いきや、ないのか〜
結構期待していたので残念
名前とか組織とかが複雑で、1巻だけ読んで放置しておりました。
この度やっと読了したのでレビューを。
金庫の暗証番号が幼い自分の好きなサッカー選手の背番号だった。
それだけで親子の絆を感じられた。
でも世界には一番強いと感じられる血の繋がりよりも重くて深い絆がある。
その事実を子供の頃から知っていた若頭の父を持つ由紀夫と、組長を父に持つ大和。
そんな2人が初対面で、見様見真似の盃の交換をした意味を2巻通して説明してもらったような作品です。
「惚れる」と「好き」は違うのですね。
長門と藍の感情は「好き」。
相手を独占したい、一緒にいたい、2人で笑い合いたい。
常に相手と自分が共にいて、満たし合うのが「好き」という感情。
対して大和と由紀夫の間にある感情は「惚れる」だと思いました。
相手の存在が自分の生きる理由であって、相手のすべてを手に入れるとか独占欲とかそういうものではないのだなと。
嫉妬?と思えるような感情も2回だけ見えましたが、基本的には相手のそのままを受け入れて信じている。
相手が何かしているとしたら、自分のためと信じられるから、自分も目指すものに真っ直ぐに向かっていける。
相手も同じ場所を目指して進んできてくれると信じているから迷わない。
そんな気持ちの強さを感じました。
いやはやよかったです。
由紀夫のビジュアルが素敵でした。
