電子限定描き下ろし付き
2カプ入ってます。表題作は前半ですが、テーマとしてもページ数としても後半の方が重いです。
【思春期エトセトラ】
高校生カップル。寡黙ゆえに妄想がはかどる龍吉と、彼の妄想相手の乙哉。いつしか龍吉は現実と妄想の狭間が曖昧になり乙哉を襲うが、両片想いだったのでハッピーエンド!コメディ風でわりと爽やかな感じでした。
【センチメンタルドレスコード】
高校生と30代歯科医のカップル。かわいいものが好きな男子高校生のゆう。嗜好と性別のギャップに悩まされながらも、持ち前の気の強さで真っ直ぐ前を向く姿が眩しく愛おしい。
今風の、ジェンダー問題を中心としたテーマでもあり、女か男か、スカートかスボンか、かわいいかかっこいいか、どちらかを選ばないといけない違和感にキリッと立ち向かうゆうくん。ちゃんとTPOをわきまえているところも偉いなぁ。
そしてこれまで自分で何かを選ばず、流されるまま生きてきた先生がゆうくんに惹かれていきます。前カノとのエピソードは少し外れていて「?」でしたが、結局はゆうくんの真っ直ぐさが好きなんだろうなぁ。
個人的に、旅行デートでゆうくんがキメキメの女装だったのは微妙でした…。
◆思春期エトセトラ(表題作)
タイトルそのままの作品でした。親友かつ好きな子でもある乙哉のすぐ隣で、いつでも彼のエロい姿を妄想してしまう龍吉。無表情でクールな見た目からは想像できないほど、頭の中ではなかなかアブノーマルなプレイを繰り広げている、いわゆるむっつりスケベ。最終的に現実か妄想か自分で訳が分からなくなって、なし崩し的に乙哉と致してしまうところはBLファンタジー感満載でしたが、ふふっと笑えました。途中から登場する新聞部のキャラはただ邪魔で、あまり好きになれませんでした。
◆センチメンタルドレスコード
表題作は非常に軽いラブコメでしたが、こちらは今のもちの米先生の片鱗が窺える、可愛さとしっとりしたストーリーとが楽しめる作品でした。可愛いもの好きで女装もするけれど、けっして女性になりたいわけではない高校生のゆうと、彼を見つけ出した大人の阿山。生意気さと素直さを併せ持ったゆうの言動がきらきらしていたのも印象的でしたが、もういい歳の阿山がやっと自分の思うように愛せる相手を見つけられたことが嬉しかったです。自分が可愛いと思う子に存分に可愛い格好をさせたい。性別に関わらず、それも素敵な愛情表現だと思います。
表題作は萌2なんですが、同時収録があんまりハマらなかったのでこちらの評価で〜
表題作のDKたち!可愛い!
初っ端から妄想全開で、ガッコーにローター入れて来ちゃうとかめちゃくちゃシコいじゃん!と思ったら、そんなわけないただのいい子なDKでした。もっと攻くんの妄想を現実で実現していくとこが見たかったな〜まるっと一冊表題作でもいけたのでは?もったいない!
同時収録は、受くんが小学生くらいにも見えてしまって、、キャラデザも好みとちょっと違いハマりませんでした
気になっていて積ん読してたんですが、ようやく読みました。
コミカルな作品でなかなか面白かったです。
寡黙であまり表情を変えない主人公、龍吉ですが、幼なじみの乙哉のことが好き。脳内であれやこれやHなことを妄想ばかりしています。
実は乙哉も龍吉のことが好きで両思いなのですが、それに全く気づかず。ある日乙哉に告白され、現実なわけがないと暴走した龍吉は、妄想の延長で乙哉をめちゃくちゃに抱いてしまい。。
というなかなかぶっとんだところから始まる恋でした。
最初が最初だっただけに、なかなか進まない二人の恋ですが、誤解も解けてうまくいったようでよかったです。
他に、かわいいものが大好きな高校生と、メーキャップアーティストになりたかった歯医者さんのお話がありました。
こちらは、世間からなかなか受け入れられない嗜好に対して、まっすぐな男の子と、それをまぶしく思う大人のカップルで、少し切ないながらもある愛の形を描いた作品なのかなと思いました。
もちの米先生の作品は少しせつない『はるがきた』がお気に入りだったんですが
このお話は少しテイストが変わってやはりお気に入りになりました♥
『はるが~』は大人の恋だったんですが
『思春期~』はやりたい盛りのDKたちが主人公なので明るいです。
寡黙な攻の思春期のオカズは親友。
何度も脳内妄想でアレコレしているので
そろそろ妄想なのか現実なのか、区別がつかなくなってきてるらしい(笑)
←どれだけ妄想してるの?wwってなりましたが。
ページ数が少ないのが唯一の残念な所ですが
高校生たちの思春期特有のアレコレが、よくまとまってると思います。
同時収録の『センチメンタルドレスコード』は大人とDKの恋です。
男のコだけど可愛いものが好き。
可愛い服を着たいと思うのがなにが悪いのか?
自分の好きを偽りたくないのに、周りはフツウじゃない彼を奇異な目で見ます。
でも負けない彼はとっても強いな、と思います。
男子高校生と出会った歯科医の男性は、彼に綺麗な服を着せてくれます。
彼もまた、自分の進む道に苦悩した人間です。
メイクの勉強をしたかった。
人を綺麗にするのが好きだった。
でもそちらの道は『正しくない』と言われ、歯科医になりました。
子供も大人も不器用ですが、不器用な二人が出会ったコトで『好きなコトを好きと言える』素晴らしさを知ったのだと思います。
DKが主人公な作品二編ですが、それぞれテイストが違って楽しめました。