……もし俺がアルファでなかったとしても、お前は俺に惹かれたか?

砂漠に花の降るように~世界で一番愛しいオメガ~

sabaku ni hana no furuyouni

砂漠に花の降るように~世界で一番愛しいオメガ~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神20
  • 萌×28
  • 萌4
  • 中立0
  • しゅみじゃない5

97

レビュー数
3
得点
144
評価数
37
平均
4 / 5
神率
54.1%
著者
海野幸 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
明神翼 
媒体
BL小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
価格
¥619(税抜)  ¥669(税込)
ISBN
9784576190242

あらすじ

旅先で発情にみまわれた泉生は、運命の番であるサイード王子に救われる。
しかしサイードはアルファの自覚がない上にEDで…!?

勤めていた会社が倒産したのを機に一人アラブの国を訪れた泉生。しかし、観光中にこれまで感じたことのない重いヒートに見舞われる。
まわりのアルファが欲情し身の危険を感じる中、泉生に手を差し伸べてくれたのは、この国を統べる王子・サイードだった。
左右対象の美しい顔立ちに、澄んだ鳶色の瞳。低く滑らかな声は、耳元を掠めただけで体の奥が熱く疼く。
――この人が俺の運命のつがい。ひと目でそう悟った泉生だが、彼はアルファなのにフェロモンの匂いがわからず、おまけにEDで…!?

表題作砂漠に花の降るように~世界で一番愛しいオメガ~

サイード、アラブの国の王子でEDのα、29
相沢泉生、観光で訪れた失業中の日本人青年・Ω、24

その他の収録作品

  • あとがき

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数3

出会いこそが運命

今回は中東の国の王位継承者の王子と
元ホテル予約代理店勤務の観光客のお話です。

受様が旅先で出会った攻様という
「運命の相手」との恋を実らせるまで。

この世界には男女の生とは別に
外見からは判別しがたい
3種のバース性があります。

人口区別に見ればベータが9割近く
アルファは1割未満、
オメガはさらに少ない割合で

一番多いベータは見た目の性別通り
男性が孕ませ、女性が孕む性ですが

アルファは孕ませることに特化し
女性でも孕ませられ
オメガは孕む事に特化し
男性でも孕むことができる性です。

受様は日仏のハーフで
オメガの中でも少ない男性オメガです。

受様は大学卒業直前に
事故で両親を揃って亡くし
就職したホテルの予約代理店で
社畜と揶揄されるほど働いていましたが

数か月前の大口顧客の倒産のあおりで
2週間前に会社が倒産してしまいます。

突然の失業に呆然とした受様でしたが
思い切って前から憧れていた
中東の国への旅行を決意します。

異国の贅沢な一人旅を満喫し
帰国したら職探しを頑張ろうと
決意を新たに街を歩いていた受様は
高いフェンスに厳重に囲われた
美しい作りの建物を目に留めます。

その建物は王子の屋敷だそうで
受様が感慨深く魅入っていると
王子の乗せているらしい黒塗りの車が
邸内に滑り込んでいきました。

受様の鼻先を甘い香りが掠めた時
受様はなぜか予定外のヒートに
見舞われてしまいます!!

強いフェロモンを放出し始めた受様に
門番のアルファが誘発されはじめ
受様は身の危険を感じても
縮こまる事しかできません。

そんな助けてくれたのは
目の前の屋敷から出てきた
一際背の高い精悍な男性でした。

この人こそが今回の攻様です♪

甘い香りを放つ攻様は
アルファのようですが
受様というオメガを前にしても
泰然と受様に手を差し伸べます。

そんな攻様を身近に感じた受様は
目の前の攻様こそが「運命の相手」
「運命のつがい」だと確信します。

しかし、
攻様はフェロモンの匂いがわからず
運命を感じているのは受様のみ(笑)

その上、
自分は不能だからと発情期の受様を
隔離した客間に残してあっさりと
去っていくのですよ (ӦvӦ。)

攻様は本当に受様の運命の相手なのか!?

海野先生の初オメガバースは
中東アラブを舞台とした
ドタバタラブコメディです♪

オメガバースで
アラブの王族と庶民との恋という
ドラマテッィクな王道設定ですが

さすがは海野作品、
アラブ鉄板の俺様攻&健気受の斜め上
鷹揚攻&強気受の組み合わせで

オメガバースの肝設定
「運命のつがい」を逆手に取るような
フェロモン無反応&勃起不全な攻様という

かなりチャレンジャーな設定に
読み始めたら頁を繰る手が
もう止まりませんでした ヾ(≧▽≦)ノ

発情期を終えてようやく攻様に会えると
抱きついて「好き好き」攻撃し
周りが止めても何のその♡

攻様が親族からもバース性を疑われると
口にしても「俺のアルファだ」と言い返す
剛の者なのですよ。

まぁ、肝心の攻様が
けっこう面白がっててる面もあって
「結婚してみるか?」と返すので
負けてませんけどね(笑)

攻様には「つがい」になる気はなく
国王は代々アルファが継ぐしきたりとか
王の第一夫人はオメガというしきたりとか
政治的な思惑もあるのですが

受様はどんな理由からでも
妻になれれば攻様を惚れさせてみせる!!
とやる気満々♡

男性オメガを崇拝する邪教の存在、
攻様の失脚を狙う親族の策略、
攻様がアルファとして目覚め

受様をつがいとする大団円まで
ワクワク&ドキドキし通しでした♪

受様は「運命の相手」だからと
攻様に猛アプローチをかけますが
攻様の隣に立つ為の努力も惜しみません。

まっすぐに寄せられる好意とともに
そんな受様の姿勢が攻様に感心を抱かせ
彼を変える原動力となったのだと思います。

攻様の覚醒が遅かった事にも
キチンとした理由付けがされていて

振り返って読むと結構端々に
受様を特別に感じていたのでは!?
的なシーンがあるのですが
私の妄想が膨らみ過ぎですかね!?

オメガバース作品というと
わりと強引に関係を持たされてしまう
という展開がわりと鉄板なのですが

本作はそういうシーンがないので
オメガ初心者さんにもお薦めです。

また違った設定で
海野先生のオメガバースを
読んでみたくなりました (^-^)v

今回は一途な受様つながりで
海野さんの既刊『三百年の恋の果て』を
おススメしてみます。
ドラマCDもすごく良いです♪

3

愛のつぶて

先生買い。面白かった。今まで読んだことないパターンのオメガバースと感じたので、オメガバース苦手という方も一度お試しいただいてもよいのではと思いました。これ!という決定打がほんのちょっと足りない・・と思ったので神より萌2です。本編250P+あとがき。これ後日談を読んでみたいなあ・・・。

勤め先であるホテル予約代理店が倒産してしまった日仏ハーフの泉生(いずき)。この機会に思いっきり贅沢★と思って石油産出国のゴージャスホテルに旅行に来てみたものの、訪問国の王子の邸宅の前で突然ヒートに見舞われてしまいます。抑制剤やら一切合財をスラれてしまい、苦しんでいたところ、王子に助けられ・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は、悪党ぐらいだったような。目ぼしい方、あんまりいないように思います。
二人で仲良くじゃれてます、可愛い。

**おーと思った箇所について

切ない、健気一点張りのオメガじゃなくって、ド根性オメガ!これが良かったー!

アルファの王子は、第三次性徴期がこず、オメガのフェロモンを嗅ぎ分けられず、あそこも勃たない方なのですが、泉生は「そんなもん関係ねー、この人は運命の番だー」と一直線、まっしぐら。

王子が帰ってきたら、犬っころよろしく(多分しっぽあったらブンブン振り回し)王子の胸へ突撃―!
撫でられでもした日にゃあ、ゴロゴロ盛大に咽喉を鳴らす勢いで甘えまくり、「俺が物乞いだったらどうする?」と聞かれたら「すぐ日本に連れ帰って一生面倒みてあげます♡」と言い切り、なんとまあ裏表なく石ツブテのように愛情を投げまくること!

こんなに愛情を示されたら、そりゃー落ちるわな。とめっちゃ納得。

かたや王子。清く正しい王族らしい振舞いをなさっておられますが、「勃たない、フェロモンわかんない」ので、ほんとにアルファなのか?国を継ぐ権利はあるのか?と少々揺らいでおられます(ヘタレではない)。しかし最後はアルファとして目覚め、めっちゃカッコいいです&ベッドでもめっちゃ頑張ってます(一週間連続技・・・)。色っぽいシーン、先生作の中では多い方なのでは?と思いました。

泉生がめちゃくちゃ印象的で、その分、王子の魅力が少し薄まってしまい、それで神にならないのかもしれません。やはり攻めさんに盛大に萌える方が私は好きなのかなと思いました。

個人的好みはさておき、とにかく超絶前向きオメガさんの愛情石ツブテが大変心地いい1冊でした!ああ、海野先生面白い。

4

あらすじで吹き出す作品って、そうそう無いですよ

こちら、オメガバース+アラブになります。
海野先生がアラブにオメガバ!?と驚いた所で、「アルファなのにED」と、いかにも先生らしい斜め上の設定に吹き出す事になったんですけど。
いやもう、完全に笑わせに来てるでしょ!?
あらすじで吹き出す作品って、そうそう無いでしょ!?

ところがですね、このギャグみたいな設定が、超深いんですよ。
オチで、こう来たか~と。
運命で結ばれる二人はとてもロマンティックだと思うんですけど、運命じゃないのに結ばれる方が、実はずっとロマンティックなんじゃないの?と。

個人的に、海野先生はハズレが無いのですが、作品の根底にあるのが優しさだからだと思うんですよね。
今回も、そんな先生の優しい眼差しが生きた、とても素敵で感動的な作品でした。


内容ですが、アラブの国の王子(α)・サイード×失業中の日本人観光客(Ω)・泉生によるオメガバースでアラブものです。
ラブコメテイストですが、深みのある感動的なお話になります。

勤めていた会社が倒産し、失業中の泉生。
両親が亡くなった事でがむしゃらに生きて来た彼は、これを機に、憧れていたアラブの国に観光に訪れます。
しかし、その観光中、突然重いヒートに見舞われる泉生。
身の危険を感じる中、助けてくれたこの国の王子・サイードを「運命の番」だと確信します。
ところが、彼はアルファなのにフェロモンの匂いが分からず、更にEDでー・・・と言うものです。

まずこちら、二人のやりとりなんかが、とにかく楽しいのです。
オメガバースと言うと、運命の番がキモになりますよね。
その二人が出会えば、互いに抗えない吸引力を感じ、激しく抱き合ってみたいな。
で、サイードに強く惹き付けられ、当然結ばれるものと疑いもしない泉生。
「(エッチが)初めてなので、優しくして下さい!」みたいな。
すると、「うん、(発情期が初めてなら)それは不安だろう」と言いつつ、アッサリ「もう行かなくては・・・」と去ろうとするサイード。
「オメガのフェロモンを無視して、しかもそんな、なんの未練も無さそうな顔で!?」と焦りまくる泉生。
引き留めようとする泉生と、去ろうとするサイードとで攻防が続くんですね。
挙げ句のはてに、「俺で無いと嫌か?アルファなら誰でもいいんじゃないか?」とサイードに言われ、「偏見です! ぶっ飛ばしますよ!」みたいな。
えーと、これ、運命の番のめくるめく邂逅シーンなんですけど。
あの~、もうこれ、完全に笑わせに来てるでしょう、先生!!

と、かなりズレたトンチンカンな運命の番である二人。
どれほど泉生が運命を感じ、サイードに惚れ込んでも、フェロモンが分からずEDな彼には理解出来ないんですね。

で、こんな「運命の番」でありながら、超一方通行な二人が、いかに心を通わせて結ばれるかと言うのが見所になるんですけど。

う~ん・・・。
こちらですね、結局は運命の番なのに「運命」とか置いといて、普通の恋愛と言うのが面白いんですよね。

泉生が超ポジティブで、ひたすら真っ直ぐなんですよ。
サイードに「大好き」と言う気持ちをてらいなく伝え、自分の全てで彼を愛する。
まさに猪突猛進。
一歩間違えば、やかましくて鬱陶しい事この上ない受けになりそうなものですが、泉生は自分より、常にサイードが優先なんですよ。
なんだかんだ言いつつ、彼の迷惑になるような事や負担になる事は決してしない。
意外と思慮深いのです。

そして、そんな泉生と過ごすうち、明らかに彼への態度が変化して行くサイード。
物珍しい異国人から、愛おしい存在へと。

ここに、サイードはサイードでとある思惑があって泉生を伴侶にする約束をしてたり、男性のオメガを崇拝する宗教「オメガ崇拝教」が絡んで、ハラハラドキドキと読ませてくれる展開になってるんですけど。
まぁ結局は、愛のパワーって凄いなぁって所でしょうか。

また、実の所この二人、運命だから結ばれたワケじゃ無いのが素敵なのです。
泉生はサイードに、運命の番だと散々言って口説きますが、彼が本当に惹かれた理由ー。
そして、アルファとして覚醒したサイードですが、彼が惹かれたのは・・・。

私は一目で惹かれあう運命の相手って、すごくロマンティックだと思ってましたが、運命の番でありながら、運命とは関係無く愛し合うって、こっちの方がずっとずっと素敵ですよね。
ここのオチが秀逸でして、「アルファでED」がこんな形で掛かって来たかと、ラストでニヤリとしちゃったんですけど。
いや、ギャグでしょ!?と笑っていて申し訳ない。
まぁ、海野先生なので、絶対その側面もあった事とは思いますけど。

と、大変楽しくて笑え、そしてラストはジーンと心に響く。
そんな、とても素敵な作品でした。
あと、オメガバなので、普段よりエロ多めです。
こちらもニヤニヤさせていただきました!

11

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