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エキスパートレビューアー2024

女性藻とカレーさん

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じりじりと色気~

作家買いです。
薄井先生の絵はきれいで色っぽくていいですね。
本作も島崎の表情がエロスでした。
キスする時、立山が島崎の頭を抱くのが檄萌えポイントです。表紙にもなっているのでさすが先生!とうれしくなりました。

ルームメイトの件で立山がぐいぐい行くのは島崎との距離が縮まらないことへの焦燥感からだったんですね。
最初は強引だなと思ったのですが、立山の気持ちがわかってくるにつれ納得できました。
島崎は自分がゲイだからと最初からあきらめていて、でも立山のことが好きで友だちとしてつながっている…その憂いが色気になっていました。
長年、気持ちを押し隠してきた者同士なのでじれじれしましたが、いいハピエンでした。

ボーナストラックの立山の溺愛っぷり、島崎のかわいい甘え方がキャラにぴったりでよかったです。
あとがきでの島崎好き好き立山がツボです。
できればこんな2人をもっと見たいな~なんて思っちゃいました。

わからないからこそ

作家買いです。
人間の「闇」と言ってしまうとあまりに手垢がついた、時に薄っぺらくなる言い方で、上野先生の作品にはふさわしくないのではと感じておりまして。
自分の感情がわからない、他者から見て何を考えているかよくわからない、心のうちの「わからなさ」がありながら、それでも惹かれ合う、どうしたらわかり合えるか…という関係性が多く描かれていると思っています。
そのためキャラが不気味さを漂わせていることがあり、それがただ怖いのではなく、心の中の「わからなさ」故だというのがたまらなくクセになります(個人的にはちとせくんだけやたらポップに感じました)
それを最小限の説明、巧みな心理描写とストーリー展開で見せられるのが大好きです。

前置きが長くなりましたが
本作では、まず園山の三白眼のアップのコマが繰り返され、何を考えているかわからない不気味さを見せられる。先生の過去作かつとし感が蘇ります(ぞくぞくする)。

そして瀬田がただの堅物ではないことがわかってくる。
この進め方もおもしろい。

園山は生い立ちから何かや誰かに本気になったりなられたりすることはないと思っているようで。楽になりたかったから=苦しい。
それでも自分に執着し好意を寄せる瀬田が気になる。寝不足になり目の下にクマが出るほどに。
瀬田の、わからないから知りたい、好きというのはそういうことなんじゃないか…という言葉に園山は腑に落ちたんですよね。
だからキスした。ここで園山が三白眼でなくなり黒目にうっすら光が入るのがいい。
「なんでキスしたか知りたい?」←この2ページ背景が真っ白で2人だけの世界なのもいい
ラスト、園山のセリフがいいし、廊下の手前の影のまだらな感じがちょい不気味でたまりません。

園山の「本当」は「瀬田の言うことは本当らしい」につながっていて、それは本気で好きだということ、好きになってほしいということでしょうね。とこんな陳腐な言葉になってしまいすみません。

わからないから知りたい、それが好きだということ
キスの理由を知りたい
この終盤の描き方がすばらしかったです。
先生の作品の一連のテーマに通じる部分だと思いますし。

2人のアンバランスな感じにハラハラしながら読んでいたのですが、
強面の探偵吉見のいきなりの「ソノちん」呼びに爆笑しました。
その後のセンパイ呼びに喜んでいたり、円山もいい人でほっこりしました。
瀬田の上司も含め脇キャラの描写も大好きです。

表紙の帯に隠れる部分の大量の文字が瀬田の変人ぷり炸裂で笑いました。

芸人あるあるネタ満載

芸人BL…賞レースに臨む漫才師たちの人間模様がストーリーにうまく盛り込まれているなと思いました。
BLとしてもスムーズに進んでストレスなく読めました。
飯田との距離感が縮まるにつれ小峰の表情が戻ってきたのがよかったです。それまでの暗さ、キモさ(本人談)の振りが効いていました。
特によかったのは、決勝での臨場感ある描写です。盛り上がりが伝わり感動的でした。
小峰母のオチは笑いました。

私はМ‐1は全て見ているくらいのマイルドお笑いファンですが、本作ではメディアで聞いたことある芸人さんのエピソードやあるあるがたくさん出てきて、いちいち元ネタが浮かんでしまいました。
映画のセリフのオマージュもありましたね。

やられた~

序盤、蛍茶屋のこれでもかの自己卑下と不憫さが先生らしさ全開だわねと思わせての~サメの着ぐるみなどド天然炸裂で超モテ刑部に愛される…これはギャグなのかなと思いながら読み進めまして。
ルッキズムや非モテなどの言葉に洗脳されなくていいのよ~というメッセージ?など思いつつ。
蛍茶屋の懐かしき少女漫画ノリはわざとですよねとツッコミを入れ。
2人仲良くいつも一緒にいたという場面が切なくノスタルジックで…これは盛大な振り…まさかの夢オチ?いやいやそれはさすがに…となってのラストですよ。全部持っていかれました。

シンデレラストーリー…や、ヒーローストーリーと言うのでしょうか。
彼女さえできればしあわせになれると思い込んでいた蛍茶屋を本当にしあわせにするのは刑部というヒーローでした。
ヒーローだけあってこんな人いる?ってくらい刑部はいいキャラでしたね。
いろんなハテナやツッコミをさせておいて、それらは全てラストへつなげるためだったという見事なオチ…ハピエンでした。

自分の容姿が劣っていると思っている蛍茶屋がかわいいお顔なのはルッキズムという言葉に踊らされて自信がないということですよねきっと。
リアリティを描きながら、白馬の王子様がヒーローでしたというファンタジーに何を感じればいいのだろう…としばし考えてしまいました。

強い男のかわゆさよ

2巻もおもしろかったです。
恋人同士になってらぶらぶなのが相変わらずかわいい。
コマンドをかけられて「落ち着く…」となるマサが少年のように見えたり犬のようにも見えたり。
そんなマサを見て「かわいい」となるオトに萌えだし。
いい男×いい男のCP大好きなのでうれしくなります(ただ個人的な好みではこの作家様の作品では攻めと受けのキャラが逆なのでそこは仕方ないですね)
強いDom同士なので、マサが支配されるというより甘えたい、コマンドを出されて気持ちいい、その姿がかわいい…となるのがこの作品の好きなところです。
ただオトは過去のトラウマがあるし、マサのことを思って強いコマンドを出せないわけですが、マサが「俺は強いDomだから大丈夫」と胸をはるのがそこだっけ?となっておもしろい。描かれ方がコミカルですもんね。

コマンドなく普通の恋人同士としてのくだりがあったのもとてもよかったですし。
おしおきプレイなどありつつ、オトの夢だった同じ紙面にマサと一緒に載ることができてよかったね~となりました。

マサのパートナー犬がかっこいい大型犬かと思いましたが、かわゆい小型犬でそれもおもしろかったです。

オトの本気のコマンドがどれほどのものか、それを受けた時のマサが強いDomでいられるのか、サブスぺに入れるのか…続編が楽しみです。

みずみずしさ継続中

3巻もすばらしかったです。
やりとりがずっとかわいくて、好きが溢れると思わず抱きついちゃうのがめちゃくちゃいい。
2人の気持ちが紙面から溢れそうなみずみずしさで1巻からずっときれいですね。
ケイトの表情が子どものように無邪気で大好きだし、藤永のまっすぐで一生懸命なところもいい。お互い惹かれ合うのが改めてよくわかります。
ケイトは難聴、藤永は厳しい演劇の世界で育ってきたのに2人ともひねくれることなくピュアでやさしいのが奇跡のように感じます。
元々の性格や環境のせいかもしれませんが、2人が恋をすることによってより魅力が増しているということなんでしょうね。
相手のために何かしたい、相手が喜ぶ顔が見たい…すごくいい恋愛を見せてもらってこちらもやさしい気持ちになります。

藤永が恋愛初心者と告げた時、ケイトの「だいさんせい」「だいかんげい」がめちゃくちゃかわいかった。

大事なことを正しく伝えたいからスマホを使おうとした藤永に対し「目を読み取るから」2人の間に何も挟みたくないと言ったケイト…いいシーンでした。
伝わるのは言葉だけではないと知っているケイトらしい。藤永自身を感じたいのが伝わるのがすばらしい。
藤永のお芝居を見る時、スマートグラスを使うことを躊躇したことと被りますね。
何が大事かを考えてスマートグラスを使うことにしたけど、この場では譲れないケイトの気持ちがよくわかる。
複雑で繊細な心理描写がとても好きです(全編通してですか)。

キスやハグの先についての場面もよかった。
やりとりが2人らしいし、そのままエロに流れないのが本作の世界観ですね。
普段無邪気なケイトが時々キリッとした目をするのが藤永への抑えられない欲など入り混じっていてとてもいい。
恋心、思いやり、信念、揺らぎ、欲…などの表現とバランスが絶妙ですね。

ケイトの過去の恋人には何も思わない藤永が、ケイトが他のお芝居を見ることには嫉妬するのがおもしろい。
藤永にとってお芝居が恋人だったというか、他の役者にライバル心があるのはわかりますしね。

藤永の舞台についてはハイライトを鮮やかに見せて、さくっと次の舞台につなげるのが進展が早くていい。
キャラが立っているレムとのダブル主演も楽しみです。

ケイトが難聴で、藤永が演技で伝えたい人で、コミュニケーションがテーマな作品ですが、そのことを忘れるくらいラブなストーリーに引きこまれます。
その中にしっかりテーマが盛り込まれていて意識せせず感動させられるのがすごいです。

次巻では、ケイトと弟の葛藤が描かれるようですが、弟の過度のブラコン程度だといいな~と思っています(そこまで深刻にはならない気がしていますが)
元アイドルの女優が気になりますね。当て馬というより藤永に刺激されて成長するような前向きなものになるとうれしいなと個人的には思います。

好きと萌えぎゅん詰まり

続編うれしいです。
オメガバ、BL続編の好きなところが詰まりまくっていて最高です。
恋人同士になり仲睦まじいところを存分に見せてもらえてうれしい(涙)
続編あるあるの当て馬が出てこないので安心して読めましたし。
コワモテのはずの龍之介が当たり前のように晃太に甘えるのがかわいい。これぞギャップ萌え。
それに対して晃太ががんばって理性を保ちつつ龍之介への好きが溢れるのがたまらない。
理性が強いα好きです。
晃太のためにヘルメットを買ってきた龍之介に「どっか出かけたりしようぜ」と言われ萌えと照れをめっちゃ我慢する晃太に笑いました。

巣作りする龍之介がかわいいし。
2人くっついて一緒に眠る図も大好きでして。
龍之介がくっつく、晃太が龍之介を抱きしめる…どちらのパターンもじっくり描いて下さりほくほくです。
挙句、一人寝では寝不足になってしまう晃太がかわいい。
なんて思っていたら、特異性αの症状の出始めなんですね。
それでも晃太は龍之介のうなじを噛むのを我慢する理性の持ち主。
龍之介は噛んでほしいけど、晃太が罪悪感を持つのは違うと拒む場面よかったです。
ただ、晃太が噛みたくない理由が龍之介にちゃんと伝わっていないようで、今後すれ違いになるのか、晃太の特異性αの症状とどう絡んでくるのか楽しみです。

寝込んでいる晃太に龍之介が会いに来た時、手を伸ばして龍之介を引っ張り込んだのが1巻との対比でいいですね。

晃太が野球部時代主将で世話焼きだったこと、モテに無自覚なところも好きポイントです。龍之介もそんな晃太が好きだろうと思わせてくれるのがまた萌えです。

あとがきの続編依頼に対しての先生のスタンスがおもしろかったです。

父の愛人 コミック

塩味ちる 

もう一人の主人公

大人の不器用な純愛、よかったです。
前作に続き、キャラ造形、ストーリー展開が自然で特に波乱などなくても読ませる作風が好みです。
序盤、クールでテンション低い國彦が純平にきゅんときている?と思わせるコマがあり、その後、國彦視点で純平への実は…な思いが語られる。
なるほど、そういうことか~と納得感が心地いい。
すぐに体の関係になったわけではなく、2人とも節度があるところに好感が持てます。
純平視点もまっすぐ國彦を好きな気持ちが綴られていて感情移入できますし。

そして、なんと言っても、もう一人の主役=晴輝の存在がすばらしい。
タイトルから父と純平の恋愛に割って入るの?と身構えましたがそんなことはなく至って健全で、こういうところも好きです。
父が実はさみしがりやだと見抜いていて、父のもとにいることを選んだやさしい晴輝。
彼が、父と純平の関係を知った時の父への対応が大人でした。
普段から父と純平をよく見ている晴輝らしい言葉ですね。

晴輝が目撃したのが、父と純平のモロ情事シーンでないところも好きなポイントです。それだとあからさまだし生々しいし晴輝のショックが大きい。
それより状況証拠から晴輝が察する方がこの作品らしくてとてもいいなと感じました。

そんな息子の言葉に背中を押された國彦の純平への告白シーンもよかった。
小説家なのにたどたどしく、口下手で恋愛下手だとわかる國彦なりの精一杯のセリフだと感じさせる。
告白を受けた純平も彼らしいし。

「愛ってやつを教えてくれよ」も本作もキャラがその人らしく動き話すのが自然でいいんですよね。
ストーリー的に不穏な展開などで引き込むのではなく、真っ当な生き方、考え方で進みながら、おもしろくてぐんぐん読ませられるのが先生の手腕だな~と感じます。

晴輝がストーリーが進むにつれ成長しているように見えるのはそう描かれているんですよねきっと。
デートする國彦と純平がさりげなくおしゃれしていたように。描き分けされている。

晴輝の彼女もとてもいい子で。
彼女の「うちとあまり変わらないかも」←コレ
一コマおいて晴輝(笑顔)「うん、変わらんよ」←こう言えた晴輝はある種救われたような気持ちになったのではないかと。
【タイトルの意味】を考えさせられます。
作品を締めるすばらしいシーンですね。

バランスがとてもいい

冒頭の2人が出会うシーンがほの暗かったので、不穏な展開があるのかと思いましたがそんなことはなく安心して読めました。
失恋したゲイが、女に捨てられたヒモを拾いセフレから本気になっていく…という王道シンプルストーリー。
全編を通して流れるように自然な展開が心地いい。
少なめのセリフと絵と余白で心理描写され、しっかり伝わってくるのがとてもよかったです。こういう作風好きです。
雪のトラウマが重すぎる描き方ではないし、ド執着や監禁めいたことをしない。
美空がヒモではあるけどクズすぎない。
2人のキャラ、温度感、距離感…などのバランスがとてもいいと感じました。

描き下ろしの、美空の制服姿に萌える雪、雪にかっこいいところを見せたくて無理をする美空が、恋する2人で、本編とは違う甘さがかわいかったです。
雪のエロ顔がエロすきですね。笑

18.44- コミック

桃子すいか 

バッテリーcpかわいい!!

桃子先生作品は以前短編集を読んだことがあり、その時はそうでもなかったのですが(すみません)本作めちゃくちゃよかったです。
もともと野球マンガが好きで、野球BLが好きで、バッテリーcpが性癖なので刺さりまくりました。
タイトルがぴったりで回収シーンがぱっちりでおしゃれですね。
雄大と昌太郎がそれぞれ投手と捕手らしい性格だったのがとてもいい。
雄大のイップスの原因から昌太郎を好きだと気付くくだりが自然ですし。
冷静で捕手らしくいつも何か考えていそうな昌太郎が後半、雄大をずっと好きだったとわかって胸熱でした。
キリっとしていた昌太郎が照れたり泣いちゃったり、めっちゃ雄大を好きだと伝わりきゅんだしギャップ萌えがすごかったです。

くっつく場面、見開きのキスシーンも最高でした。
めちゃくちゃかわいい2人。大好きです。

幼なじみ、バッテリー、寮で同室、チームメイトに夫婦とからかわれる…全部それですー!とテンション上がりました。
おじいちゃん松下がナイスキャラで「恋愛はドラフト指名」の名言がすばらしい。この発想だと雄大にもイメージしやすいし、世界観、テーマにびったりですもんね。