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blanc #1 コミック

中村明日美子 

二人の瞬間(とき)が動き出す

中村明日美子先生の「同級生」続編作品です。

「20歳になったら…」二人が交わした約束
互いの薬指に光る2本の指輪
甘く柔らかな瞬間だった

すれ違いが多くなった現在
佐条と草壁が対峙する、これからに
「まっ白なんだ」
佐条の口からこぼれた言葉は、別れだった
ゆるくなった薬指の指輪は今の2人

互いに、すごい好きなのに

草壁を思い、身を退こうとする佐条
オトナになりきれない草壁
終わってしまうのか…

そんな矢先に届いた。佐条母の入院の知らせを受け
多忙な佐条を案じ、草壁はフォローを申しでる

また。ふたりの瞬間が動き出した

お前たちは恵まれている   ハラセンの言葉
めっちゃ幸せそうだったよ  宮村さんの言葉
作中のみんなも佐条と草壁を愛し、見守っている

草壁が「おしっ」と再び薬指に戻した指輪への思いに期待したいです。

再び、この物語の続きが読めて、とても幸せを感じつつ
これで終わってしまうのかな?と思うと、とても淋しい

私を含め、同級生から始まったこの物語は
たくさんの読者の皆さんも、草壁と佐条を愛していると思います。

タイトル「blanc」に込められた本当の意味は
次巻で答えがでることでしょう。

どうか、しあわせになってねと。エール!

欲を言うと、ハラセン×ソラノの未来も読みたいのですが

今はただ、blancを書いてくださった、中村先生に感謝いたします。

次巻につづく

17 初恋 コミック

木下けい子 

見上げる星空が、いつまでも美しくありますように

今回も、素敵な装丁の17 初恋
シアワセそうな二人の表紙に
読前も読後もふわふわさせてくれました。
是非に既刊から3冊を通して読むことをお勧めします

人を思うこと
思いを伝えること
互いの思いが通じること
容易くない道のり

それでも関わり、出会い、繋がっていく
有岡と三島の未来に、自然と笑みが浮かびます。

苦いはじまりの 17歳 生徒
有岡が気づく青い思い
三島が重ねてきた募る思いから、お話は始まりました
有岡の稚拙な行動から二人の間はヒリつき感しかなかった

少しずつ近づく二人 17歳 教師
夜空の星が、有岡と三島の距離を近づけていく
ぎこちないけれど、そっと三島に寄り添う有岡が健気

17歳 初恋
大学受験を控え、放課後の補習を受ける有岡
三島の心がほぐれ、少し有岡に近づきつつあったが
蓮の言葉で、自分の気持ちを引き戻してしまう。

一歩を踏み出せる勇気
真っ直ぐな有岡に、三島の気持ちは揺れる

募る思いに決着をつけるべく、津田に思いを伝えたが
「みじめな人生は自分だけでたくさん」と…
有岡には突き放す言葉と行動で、傷つける

「望みは叶わない」…
自分の稚拙な行動が招いた結果と有岡は悔み夜空を見上げる
二人の距離がもどかしい

受験に失敗し、卒業式も早々帰宅する有岡を追いかける三島
自分の誕生日だと告げ、さよならと言う有岡がせつない

卒業し、教師と生徒ではなくなった二人なのに
さよならって…

いつもの場所、いつもの時間なのに楽しめない
プラネタリウムで虚無感を抱えながら佇む三島に有岡の後姿が目に入る

たまらず有岡に声をかけ、掴み止める、
三島の一歩から,二人の未来がまた動き出す

自分の気持ちに正直になった 三島に
変わらずあなたを思いつづけるという 有岡に
やっと、二人落ちつけたなと 感慨深い

後は二人の甘い時間となります。
互いの呼び名も変わり
駆け足で、有岡の大学時代、就職と
その後の二人が描かれますが

余韻からの、続編2話くらいで
思いが通じた時間をもう少し噛み締めたかった。

おじいちゃんになっても、一緒に星をみたい か

シアワセな結末で、ふわふわ良い気分のお話でした。

欲しがり、ラムダンに萌えまする。

事前知識ナシでの拝読

好きな男と家族を成したい
双子の妹、ララの願いを受け

オトコである、ラムダンは
富豪のウルジの元にララとして嫁ぐ
折をみて、逃れれば切り抜けるはず、だと

婚礼儀式の夜。
ウルジは何のためらいもなく
ラムダンを「嫁」として床に招く

まっさらな、ラムダン
祝い酒を飲み、媚薬を盛られ
クラクラとする視界

自分が予想だにしていなかった展開の中
熱くなるラムダンの身体は
ウルジに創り返られ翻弄されるがまま

初めて知る、快感の波に飲まれていくラムダン
逃げたい自分、欲する快感に揺らぎ続けながらも
1週間、幾度となくウルジとの夜を重ねる

一度はウルジの元から逃げだしたラムダンだったが
自分の出自、家族の本意を知り
迎えにきたウルジの元に戻ることになりますが

自分に向けられるウルジの思いに
ラムダンの心がどう変わっていくのか?

自分が欲していたラムダンを手に入れたウルジが
どう立ち居ふるまっていくのか?

冷徹な義父
放蕩三昧な義兄の帰郷
底知れぬウルジ
この三つ巴を踏まえて、次巻へなので
ラムダンの今後が気になります。

皆さんもご意見あるように
修正が過ぎる!!
そこは、白抜きはないだろ!なページに
盛り上がりが、お楽しみが、急降下です。

せめて初夜くらいは、おたのしみページにしてくれよ。

次巻はもう少し「魅せの工夫」をして頂きたい。

絵は悪くないし。
ありがちな、身代わりのお話ですけど
ラムダンが可愛く、エロく、ねだりますので
ついつい、嬉しくなります。

次巻もラムダンの快感泣きを見たいです。
もっと、エロでお願いします。
次巻が楽しみです。

CDでも聴いてみたいなと思います。

今後が、とても楽しみです♡

待ち焦がれた♡第3巻 (*'ω'*)

今巻も、おげれつテンコ盛り。
破壊力健在~
ありがとう、百合先輩。
モリモーリ学園恒例~輪姦学校の続きでございます。

肝試しの最中に行方知れずとなった 遠野&やっちゃん。
ヤリ部の先輩たち、加島の心配は募るばかり。

そんな中、皆からはぐれた負傷の遠野とやっちゃんは
近くの校舎に避難した。

二人っきりの時間に緊張と雷の恐怖に震える遠野だったが、
もっと恐ろしい。
やっちゃんのリアルを知ることとなる。

加島への葛藤を語る、やっちゃん。
ありのままで、いいんじゃないと言う遠野。
やっちゃんの心の何かが!変わって行くのです。

雨も止み、合流すべく移動する二人は、
彼らを探す、加島達と遭遇しめでたく迷子離脱をする。

遠野が心配で心配でたまらぬ加島が、
遠野を抱きしめる加島が、
遠野に告白から、再びキスの加島が、
かわゆくて、たまりません。

私としては遠野×加島 カプ成立を願いますが。
いやはや、ヤリ部。
簡単には?行かぬのだろう・・・

便箋を用意してる、鹿谷先輩。
「守ってやろうか!」宣言のやっちゃん。
欲しいと思ったら、抑えはきかない。との糸目先輩。
そして、まっすぐ直球、遠野が大好き。な加島。

彼らの思いの行方、
遠野の貞操の行方が気になって、気になってしかたねぇ。

結びは、ヤリ部の神。
百合先輩&ジミーが織りなす。
ジミーの初体験物語。

二人のやりとりの破壊力でお腹がいっぱいです。
良かったね、ジミー(≧▽≦)と共に、

ジミーにだけ百合先輩が見せる、
刹那 百合先輩の言葉や素顔。
サングラスの下。
ホントの百合先輩ってぇぇぇ~っ。

にぶ~い、遠野は誰を選んで行くんでしょか?
出来得れば、次巻、もう少し頁多め希望!
モリモーリ学園の面々に再び、早く、会いたいです。

はい、おすすめ以外の言葉はありません。

トモちゃんは王子?姫?

たまらん。
コミカルにして、ふわふわ。
木下けいこ先生、こういうのも書くのですね。

腹黒王子と地味ピュア男子のやりとりに、
ページを読み進める度に、ニヤリと笑いが止まらない。

地味で奥手でピュアなトモちゃんこと、智紀。
恋人がいない歴=年齢、
このまま愛しあうことも知らず、
一生を終えるのか…と、思いつつ

智紀は、SNSで、出会った「ミチルさん」に恋をした。
美しい優しいメッセージ、さりげない教養に、
智紀はあっけなく、好きになっている。

そんな中、街中で偶然、ミチルに出くわした、智紀。
渾身の勇気を振り絞り、ミチルに声をかけ、
デートの約束を取りつけたが、

ミチルはみちるでは?、なかった。

そんなことも知らず、
ミチルのキラキラに、智紀は「カッコイイ~♡」が止まらない。

智紀の恋の相談相手は、幼馴染のカナちゃんこと叶(かなえ)。
二人の方言会話も、カワイイ。
実は智紀の初恋の王子様。でもそれは、幼き頃に封印。

ミチルしか目に入っていない、恋愛を知らない子羊な智紀を
カナちゃんは心配しつつ、恋の手ほどき、指南をしつつ、見守るが、

ミチルを装い、デートをしていたのは、
叶の会社のCEO ジェファーソン・直純だった。

初デートを控え、カナちゃんからのアドバイスを聞き、
ウキウキ・ドキドキな智紀が、アホ可愛くてたまりませぬ。

疑いなき、スパダリな直純の腹黒意地悪に、
トモちゃんが心配な、本当のみちるさんのイタズラに、
カナちゃんの突然の告白に、

智紀を挟んで、おのおのの心の動きが絶妙で、
ほんのり三つ巴な状況を織りなしながらも、
一番、落ちちゃってるのは、貴方(直純)な状況ですが、

乙女な智紀が、恋の道を突き進んでおります。
これから、どう展開していくのが楽しみでたまりませぬ。

初キスの後の、智紀の言葉にキュンとして、
お父さん、お母さん、ルル…への囁きに笑う、

この作品、凄い、好きです。
個人的には、カナちゃんが好きだ♡

次巻も期待。

愛のアルパカ

古宇田エン 初読み

とても、とても、面白いです。
愛に満ち、笑い、泣いてしまった。

出てくる人々が、温かい。
ひたむきな誠の健気さにやられる。

マジ、マコちゃんのマッチョ感はド・ストライク

年月を重ね、ボロボロ→スパダリが如く、
美的変化にも驚いた。

 日雇いで働くマコ(誠)は、先輩に連れられゲイバーの店に行く、
 その店で、美人オネエの しのぶに出会う。
 
 自分の勘は外れたことがない。
 しのぶは外国人容姿のマコに英語で話かけたが、
 マコは純粋な日本人であった。
 
 施設で育ったマコは、小さな時から騙されることばかり、
 便利に使われては、ひどい目にあってきた。
 不器用でお人好し、優しい男。
 
 ある日、血まみれで店に来たマコを、しのぶは問い詰める。
 また、同僚にはめられたのだった、
 行く先にも困るマコを、しのぶはほっておけず、
 二人は次第に惹かれていき、互いに大切な存在となっていく。

 楽しい日々が続き、恒例のバス旅行。
 お店のみんなで、大騒ぎ、大爆笑のプールサイド。
 
 しのぶの本名を教えてくれる。
 マコはしのぶから聞きたいと、
 そう約束した帰路のバス、事故は起こってしまうのです。

 マコの献身生活が始まります。
 疎遠だった、しのぶの実母 百合子さんとの確執と和解 
 一人抱えるマコに、サポートをする東條
 変わらず見舞う、店の仲間たち

 マコの努力、マコの愛、マコの変化に尽きるのです。
 
 随分と、マコは待たされてしまいますが。
 眠り姫(しのぶ)が目覚め、二人の人生が又、動き出します。
 そして、いつの時も、アルパカちゃん。
 
 エッチもキスもほぼないです。
 ですが、
 こんなに笑って、泣いてしまうとは、
 読み始め全く思いませんでした。

 おすすめしたい、とても良い作品です。
 お話は次巻につづきます。

ケモノのままでした。

羽純ハナ 初読み

獣人×オメガバース

獣人の子をなす為の存在が、Ωの人間という設定。
Ω以外は、皆さん、獣人しか出てきません。
けもけも、けーも。です。

カイは6歳の時に、ルアードの元に引き取られた。
ルアードの館で、大切に育てられるカイ、
やがて18歳の青年へと成長する。

小さな頃から、ルアードを好きな気持ちは変わらない。
自分が必要とされた理由、Ωの生きる道を知ってしまい、
戸惑うカイは、館を出ようとするが、
突然に発情の発作がカイを襲う。

ダートと一緒だった為、ジュダの館に避難したカイ。
発情の発作で、カイの体は限界を迎えていた。

そこに、ルアード登場です。
カイの匂いに耐え切れず、
愛するカイに「ガブっ」で無事 番となる。

ルアードはカイに出会った時から、
カイに運命を感じており、
発情を遅らせるために、お薬を与えていたのでした。

間違いもなく、引っ付くべき二人がカップルになったので、
ハッピーエンドですし、善きはずが、

つがう夜、自分の期待度がイケなかったのか。。。

獣人が、獣人のままで、
こう、エッチの時は、人間化するんだと、
イヤ、せめて半獣くらいかと、
勝手ながらの期待をしておりましたので、

カイへの愛撫が始まったあたりから、
初めてなのに、獣の爪で準備はどうするんだ?
舌がベロベロ長いのね、
牙が、牙が、と

トロトロ、カイのエロシーンだと言うのに、
自分の中の何かが、越えられず、
萌えが生えませんでした。

獣人モノは、エッチの時の状態情報(獣人・半獣・人間化)が、
キモなんだな~と、勉強になりました。

17 教師 コミック

木下けい子 

どうしてこんなに、胸がざわつくのかな:教師サイド

教師サイド:三島真でお話が展開していきます。

初めて二人で見上げた夜空に、
交わしたキスに、
二人の距離は、ほんの少しずつだが、近づき始めていく。

■攻:有岡 高校生 17歳 × 受:三島 高校の地学教師 26歳

 同情でも有岡に抱かれるべきではなかったと思う三島。
 久しぶりに会った津田から、恋人の話しを聞き、
 星を見たくなって一人歩く三島は、
 偶然に星を見に来ていた有岡と出くわす。
 泣き虫な三島に、有岡は「泣かないで」と優しく触れる。
 二人は有岡の秘密の場所に星を見に行く。

 同僚の教師に生徒の進路指導の相談を受けた、三島。
 その生徒は、理系への進学変更を決めた、有岡だった。

 三島を頼って?と、憤慨しつつも、
 担任の好意であり、有岡が依頼したのではないと理解した三島だったが、
 二人に起こったことは「忘れろ」と吐き捨てる。
 有岡は、善悪を含め、命令されることではないと応じない。
 合格したら、また、星を見に行きたい。そう残して退席する。
 
 恋人の相談で度々、津田に呼び出される三島。
 いつも振られるたび、津田は彼女がマコだったら、と。口癖のように言う。
 これが自分の望む永遠の友達?なのか、自問自答の三島だった。

 飲みすぎた津田と三島は自宅への帰路、塾帰りの有岡に偶然鉢合わせる。
 有岡は三島の体調の悪さを津田に指摘だけし、背を向けその場を後にした。
 有岡の背を振り返り、突然に、
 一人で帰ると告げた三島は、気が付くと有岡の背を追っていた。 
 好きな人に、本当は振り向いて欲しいかっただけなんだ。と、ふと思う三島だった。

 有岡に追いつくが、自分を見て話しをしなくなった様に、
 「なぜ、あんなことをした?」と三島は聞く、
 躊躇なく「自分のものにしたいと、初めて思ったからだ」と答える有岡。
 片思いの同士でもなく、諦めず、大人になって俺があの人を忘れさせると三島に告げた。 
 「永遠に実らない恋」と自分に言い聞かせて生きてきた、
 三島の何かが確実に変わっていく瞬間だった。

 有岡の自転車で、二人乗りで帰り、いろいろ話す、
 再度、星を一緒に見に行きたいと無邪気にお願いする有岡だった。
 
 図書館で勉強に行き詰っている有岡をみて、
 三島は勉強を教えるから、自分の準備室に来いと言う。
 有岡は勉強の最中、準備室の壁にある星空の絵葉書を見つけた。
 自分が三島に渡したもので、捨てられたと思っていた。
 「冷たくされても、優しくされても、どんどん好きになる」
 そう言った有岡は、三島にそっとキスをする。

 静かに受け入れ、目をつむった自分に、三島は問いかける。
 「どうしてこんなに、胸がざわつくのかな」
 
 で、本巻が終了します。
  
本巻、エッチな場面は全くありません。
ですが、作内にあふれる、揺れる有岡と三島の表情やしぐさに、
二人の心理描写、空気感、セリフ、に
随所 胸が締め付けられ、痛くなり、せつなくなります。

シーンのカット割り、無駄のない繊細なタッチの描画もよい。

泣き虫で、ひねくれな三島を有岡がフォローし、
なぐさめる必死さと不器用さが、とてもかわいく、せつない。

伝わらない気持ちを抱える辛さは、三島も知っている。
諦め続けて生きてきた、かつての三島、
物怖じなき、ひたむき真っすぐな有岡の姿勢で、
変わっていくであろう、三島の今後が気になってしかたありません

ピュアな二人の思いが、ゆっくり描かれた本作。

次巻は、どう動いていくのでしょうか?
引き続き、二人のこれかを読んでみたいと思っています。

17 生徒 コミック

木下けい子 

あなたが、どうしても好きなんだ :生徒サイド

木下けい子 初読み

カバー装丁が綺麗ですね。
生徒サイド:有岡敬広でお話が展開していきます。

友への密かな気持ちを秘め、
あきらめの気持ちで、静かに生きてきた教師。

本気で誰かを好きになったことがない、
平凡な日々を送る、高校生。

そんな二人に、恋がはじまる。
一人見上げる夜空の星に、去来する気持ち。
二人の関係は、まだ、少し触れあった程度にすぎない

■攻:有岡 高校生 17歳 × 受:三島 高校の地学教師 26歳

 有岡のバイト先トラブルを、回避してくれた小柄な男、三島。
 意味ありげな言葉を残し、三島は去っていく。
 後日、有岡は、校内で三島を見かけ、自分の高校の教師と知る。
 
 特に夢もない、女にも困らない、流されるように過ごす有岡、
 最初は単なる好奇心だった。
 地学の教師 三島への好奇心と共に、彼に対する気持ちが芽生え、
 三島が愛する星空にも興味を抱く様になる。
 三島と接するうち、淡い気持ちは有岡を動かし、
 そして、寝てる三島にキスをした。

 近づき、話し、触れて尚、先生を独占したい気持ちが止められない。
 津田を思い続ける、三島に嫉妬し、身勝手な欲望は加速する、
 「先生が好きすぎて、おかしくなる。」
 有岡は強引に三島を抱いてしまう。
 自分の愚かさに謝罪する有岡だったが、三島は冷たく拒絶した。
  
 津田への気持ちを秘めながら、友人関係を続ける三島。
 目立たず、静かに生きてきた。これからもずっと…と
 
 自分を慕う、有岡は生徒の一人に過ぎない。
 涙を流す有岡に、半ば同情し抱かれたが、気持ちは頑ななまま、
 子供の我がままだと 冷めた視線、冷淡な言葉で有岡を切り捨てた。
 「君と僕は、ただの教師と生徒にすぎない。」
 
 それでも、先生を一番好きなことに変わりはない。
 一人訪れたプラネタリウムで買った星空の絵葉書を、三島へ渡す有岡
 「俺はこれが一番好きです」の一文。
 それは、三島も好きな、同じ星だった。

 有岡の気持ちが最後に綴られ、お話終了。 

 エッチなシーンは、ほぼありません。
 有岡はイケメンですが、三島はネクラ地味メンです。

 17歳の真っすぐすぎる行動は眩しく、危うく、自分勝手でもある。
 若いね~、と思わせる。その世代でしか抱けない気持ちだ。
 
 台詞少な目ながら、惹きつけるストーリー構成、
 シーンコマ割で、何度も読み返してしまい、
 胸がキュンと痛くなり、くせになる、せつなさ。

 少しずつ動き出す二人の気持ちと、関係の変化は

 次巻、「17 教師」へ続きます。

花鳥風月 7 コミック

志水ゆき 

吉利谷&財前 美しい

吉利谷&財前編の7巻です。

財前、クールでかっこいい。本作内で、一番好き。
感情の乱れ少なく、言葉も少なめですが、
彼が抱える気持ちの開放を見てみたいです。

添い寝をする?という関係の吉利谷と財前。
彼らに何があったのか。
そして、何を思い、ここまで来たのか。

一見、吉利谷、財前の3人は幼馴染のシーンに、
今と変わらぬ関係ながら、
積み重ねてきた時間が巡ります。

財前に訪れる苦境に、
それを支え、見つめ続けてきた吉利谷に、
互いの気持ちが…

少ない言葉、秘めたる気持ちの封印感、
とにかく、次回展開への期待感が増します。

エッチなシーンが一切ないのに、
ページにあふれる二人の存在感と空気感、美しい。
惹きつけるストーリー展開に、感服いたします。

このたぎる、読者欲求を次巻で満たして頂きたい。
二人のあまい、しあわせシーンが見たい。

巻末は
陽明×火弦のお話です

晴れて、思いが通じた火弦の後日譚。

かわらず不器用さはありますが、
陽明との深い部分での繋がりが、火弦を柔らかにしていたり、
淡々、無表情な陽明が、火弦へ見せる独占欲やら、
しあわせなのですね~な、あまあまな二人です。

1巻時の報われない日々が、嘘のようですが、
最初に出会った時から、陽明も火弦に何かを感じていたのだろうと
今になれば、思いますが。
それがあっての、現在の幸福感。
陽明と火弦の蜜夜。で、本巻終了。

次巻の吉利谷&財前が待ち遠しい。