ややあちこちいったかなーという印象の下巻ですが、面白かったです。
カップルのキャラがよい!
上巻で両思いになった二人ですが、こちらの下巻は続編というわけではなく、むしろ攻めが受けを好きになった背景が語られる、物語に厚みがでる内容でした。
二人が警護するとんでもない財閥のぼっちゃんが、実はキューピッド役。
ギャグっぽい語り口で読んでいて面白いのですが、同時に、ぼっちゃんを取り巻く脇キャラたちの個性がよく出ていて、サイドストーリーがあってもなかなか面白そう。
必ず現れる、攻めがいったんひくパターンがあって、ややお話のまとまりがなくなってしまった気がしますが、下巻も楽しめました。
これからも作者さんの好きに思いっきり漫画を描いて欲しいです。
いや、表紙からほんわかしたお話かと思ってしばらく手に取らずにいたのですが、なかなかよかったです。
短編集。
実際の恋もそうかもなあ、と思うような、相手しか見えない純粋な恋という少女漫画的恋愛からは一歩大人なお話ばかりでした。
路上ライブをしているシンガーと、その声に惚れ込んだリーマン。その声が死んだ彼氏にそっくりだという。。
出会いに元彼が絡むだけに、素直になれるまでに時間がかかる二人。
映画バカのつーちゃんと、彼を支える郁。一途な秘めた想いはどこへゆくのか。。
とんでもないクズ、のように見えた彼氏。主人公、君美は別れを決意するが、仕事先の靴やに彼がやってきて。。
最後のお話は、女装ダンサー(体格よし)のかおるさんと、その女性同僚と仲良くなりかけていた青年(照明さん)。これはかおるさんが、しっかり者だけど既婚者と恋をしていたせつないエピソードもありで、なかなか個性的な作品でよかったです。
どれもラストから余韻の残るよいお話でした。
作者さんの他の作品を読みたくなり探しております。
バンドもの、というよりは、受けの子がバンドマンという感じ。
お相手は、ホストスカウトのイケおじ、なのかな?
スカしているようでいて実は純情DTな遊(ギター担当)。
女性ファンから逃げているところを、ホストのスカウトというおじさんに助けられる。
女性とうまくおつきあいするため、ということでおじさんに初回からいいようにされてしまう遊くんなのでした。
いつもふわっと余裕がある感じの攻めオジですが、回が進むにつれ本気なのかな?と。。
初恋なので勝手が分からずもやもやしていますが、遊の方も余裕があって優しいけど本当のところ何を考えているか分かりにくい年上男性に惹かれていく、そんなお話でした。
いい感じのカップル。背景が色々書き込んである作者さんの漫画、すきですね。
★3.5ぐらい。
3巻を前にして、やはり1巻からもう一度復習しました。
最初に読んだときは、あれ、akabekoさんなのに今一、とか思っていたのですが、読み返して、特に2巻などなんて泣けるいいお話なんだろうと感慨を新たにしました。
3巻は、表紙から受ける印象そのままに、暖かいお話。
どこまでも一途なアルファ、薫と、その愛を受け入れるゆか。子供も授かり、本当によかったなあと。
そして、薫がオメガの社会的な立場を変えるというお仕事のストーリーもgood。
1巻では哀愁漂う悪役、2巻ではクールなむっつりになった大我ですが、3巻ではクールさはそのままに愛の人へと変貌を遂げました。
なぜか運命の相手が交差してしまったけれど、誰よりも幸せなカップルが二組見られて、やはりじんわりと泣かされました。
記憶喪失になった倫ですが、1巻からは想像できないほどの大きな、そして一途な愛で倫を包む大我に、心の底から応援したくなりました。
いつか倫が記憶を取り戻し、大我の大きな愛をすべて知る日が来るといいなと思います。
好き作家さんなので評価が甘めかもしれません。
Hがお得意なのですが、これはストーリーもすごくよかったのでとてもおすすめ。
表紙から想像するような、Hありきみたいな漫画ではありません。
アイルランドにいるという妖精がモチーフ。
作家の命を縮めながら才能を与えるという伝説にもとづき、スランプに陥った作家が、気分転換にと出かけたアイルランドで、理想の男性(妖精)に巡り会うというもの。
作家自身がどう成長するか、という成長物語になっていると同時に、何百年もの間何人もの作家たちと関係を気付いて来たであろう妖精と、どのように愛をはぐくむのかというラブストーリーになっています。
ぜひ多くの人に読んで欲しい。
そして本当に妖精さんがH。
以前ちるちるで紹介されていたもちの米さんの作品。
読んでみようと買ってしばらく置いていました。読んでみて、これはひと味違って面白いなあと納得。こちらがデビュー作品なんですね。
風俗で働くさくらと、モテない仕事できないのダサ男、楓。楓は、恋がうまくいかず、こうなったらと飛び込んだ先がさくらのお店。男性がサービスするとは知らず、風俗もろくに選べないかと失意に沈むのですが。。
お店の受付にいるゴリラみたいな乙姫さんや、オーナーの男装?女性など、脇がひとくせあって良いキャラ揃い。
楓の勤め先にいるだるそうな女性社員もいましたね。
絵や、無言も多い間の雰囲気などが上野ポテトさんに少し似ています。
独特の作品で、なぜか印象に残りました。
ややコミカルな中にもほんのりとした哀愁、そしてハッピーが詰まった良い作品。
名前とキャラが逆のようなカップル。
上巻で、ちょっとHな保健の先生というイメージで入った天獄先生。
しかし、下巻ではその内面がえぐりだされます。
次第に青鬼に執着する天獄。
当て馬のキャピっとした教師も登場しますが、横恋慕しつつ二人をぐっと近づける役でした。
ここで終わらず、最後に登場する兄の存在があって初めて、二人はカップルになる、のかな。
だんだんと自己を見つめ、気持ちを整理していく青鬼先生がかっこよく見えてきます。
最初くたびれ教師として登場した青鬼先生がかっこよくなり、最初蠱惑的保健教師だった天獄が赤ん坊になる、その真逆の変貌が無理なく描かれていて良い作品でした。