水原とほるさんのレビュー一覧

雪の声が聞こえる 小説

水原とほる  ひなこ 

ヤンデレ攻めだって幸せになりたいんだ!(病んでるけど)

ヤンデレ攻めって本当に病んでる空気がその人物から隠しても滲み出るようでないと、しらけてしまうと思うんです。
病んでる様に見せたいんだなってこちらが意識させられては駄目です。

そういうことでいうと、この攻めは素晴らしいヤンデレ攻めでした。
そして、ヤンデレ攻めにありがちな受けも病んでモヤモヤエンド、この二人はこれで幸せなんだ!というようなことも多くありがちですが、このお話は違います!

6

陰猫 小説

水原とほる  草間さかえ 

あとがきまで必読!

私が今まで読んだこの作者様の作品は、どうにもシリアスで読後に辛い印象が残るのですが、この作品は一応丸くおさまった感があり、ほっとしました。

丸ごと1冊表題作です。
会社員・北村雅幸(32歳)は結婚直前に婚約者中上美紀(30歳)に失踪される。美紀の行方を知ろうと弟・中上綱紀(26歳)に連絡をとり、一緒に探すことになるのですが…気がついたら綱紀とデキていたという話です。

自業自得とはいえ…

6

司法の男 小説

水原とほる  兼守美行 

「司法の男」続編

題名やイラストで分かるでしょ?ってことかもしれませんが、スピンオフならまだしも、続編ならあらすじに書いてて欲しかったです。前作と内容がリンクした続編でしたし。と気づくのに時間がかかった文句をまず言う(笑)

前作がちょっと物足りない終わり方だったのですが、今作品ですっきり完結しました。2冊で1つと言っても良いくらいです。前作を読んだ方は是非!

前作同様、礼一(受け)目線です。本庁に戻った…

7

神迎え 小説

水原とほる  周防佑未 

ヤクザもの

思ってたのと違いました……。
タイトルが神迎えで、神社の家庭に引き取られた孤児の二人。
本当に、生け贄とかそういう田舎の風習的な話かと思ってたけどヤクザものです。

兄の有一が姿を消して帰ってきたと思ったら、跡目を継ぐか継がないかのヤクザになってました。

ヤクザものだけど大きな動きや展開もなく、跡目問題も深刻さを感じない。
礼司が27歳にしては幼すぎる。
将来は戻ってくるとしても…

0

囚われの人 小説

水原とほる  高崎ぼすこ 

歪(いびつ)な愛のかたち

久々に精神的にクるものを読んでしまった…。
どんなものでも萌えられる雑食派のわたしですが、これはなかなか辛かった。

病弱な美月。
学校もろくに行けず、熱を出しては寝てばかりの美月の前に現れたのは、あたたかい笑顔を浮かべる竹下克美。
可愛がってくれる竹下にすぐに懐いた美月は徐々に彼に惹かれていく。
ところが彼は、半分血のつながった兄だった───。

シリアスというよりは、ダーク。

4

陰猫 小説

水原とほる  草間さかえ 

ひなたを求めるふたりの出会い

恥ずかしながら水原さん初読み。
本当に読み応えのある、ノベルというより小説な作品だった。
主人公の語りで綴られる。失踪した婚約者の捜索という大きな流れのなか、出会った男性と初めて深い人間との関わりを持つ過程が丁寧に描かれる。
もしかして痛い結末だったらどうしようと思いながら読んだけど、痛すぎずに独語の後味もよかった。

雅幸は心優しい男性。30過ぎて会社勤めをしているが、強い野望はなく、…

5

愛の嵐 小説

水原とほる  嵩梨ナオト 

ハピエンとは呼べないが

 こんな相手はやめた方がいい、やめた方がいいと思いながらも、はまってゆくのが恋。

 -随分昔の少女漫画にこんな一節があったのを思い出しました。主人公の十乃美土里(30歳)は警視庁二課の刑事。同僚からは「お前の笑顔は半径10メートルを吹っ飛ばす爆弾だ」なんて言われちゃう美貌の持ち主。10代で自分がゲイだと気づいてからは、世間でいう普通の幸せはきっぱり諦め、仕事に打ち込んできた。満たされない身体…

8

小夜時雨の宿 小説

水原とほる  夏珂 

それぞれの想い

タイトルに惹かれて。Kindle版を購入。

恋人に突然別れを告げられた佳史とその元恋人の弟修司のおはなし。
かなり切ないお話です。後半涙が止まりませんでした(T_T)

約6年も付き合っていた恋人に突然別れを告げられ縋ることも出来ず1年経った今でもひきづっている佳史。
ある日その元恋人雄司の弟修司が訪ねてくる。そして修司が亡くなったと教えられ衝撃を受ける。
そんな佳史に修司はなぜ兄…

4

恋情の雨音 小説

水原とほる  ヤマダサクラコ 

ミステリアスな設定は好みですが……

村の薬剤師・貴文(受け)は
写真から死者の声を聞くことのできる特殊能力者。
東京の刑事・大瀧(攻め)の捜査に協力しつつ
彼が村へやって来るたび身体を重ねている。

お互いの過去や人となりを知るにつれ
惹かれ合っていく二人。
幼い頃両親を殺されたトラウマで
自分の命を省みない傾向のある大瀧を
貴文が救おうとする中で、
貴文の能力の秘密も明らかになっていく…という
サスペンス+フ…

8

女郎蜘蛛の牙 小説

水原とほる  高緒拾 

まさに曖昧で奇妙な関係

この小説の『女郎蜘蛛の牙』は攻め・蓮見視点で、『オナガグモの爪』では受け・奥泉視点となっている。
ヤクザ間の血生臭い抗争の場面もあるが、二作とも動より静な印象だった。

刑事としては異端な内面を持つ蓮見が興味を示した美貌の組長代行・奥泉。
岩田組組長襲撃の容疑が掛かった奥泉を匿う中で、〈オナガグモ〉なる謎の男の正体も注目点となっているが…。

蓮見が奥泉に対してSっぽい一面を垣間見せる…

4
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