凪良ゆうさんのレビュー一覧

十七年目 「薔薇色じゃない」書き下ろしペーパー 特典

阿久津、迷走中

水野が帰宅して玄関を開けると、スパイシーなカレーの香りに混ざる何やら危険な香り…
キッチンには、ギャルソンエプロンを着けて腕組みで立つ阿久津。
水野がフライパンの中を見ると、そこには黄色い輪切りの炒め物。
スパイシーなカレーの香りに混ざる匂いは糠でした。
阿久津は、贅沢煮をエキゾチックに作ってみたそうです。
(贅沢煮とは、たくあんを塩抜きして醤油だしで煮る料理だそうです)
阿久津は、水…

2

薔薇色じゃない 小説

凪良ゆう  奈良千春 

本は分厚いけれど

二人が20歳で出会い、25歳で別れ、その後から35歳までのお話です。
バーで阿久津が水野に話しかけたのがきっかけで二人は付き合い始め、その後同棲を始めます。
ある日、ほんの些細な出来事で二人は別れてしまい、阿久津は結婚してしまいます。
でも、仕事がきっかけでまた二人は出会い、友人付き合いを続けるのですが…


年数毎に、水野視点、阿久津視点の話が交互に書かれています。
本は分厚いので…

9

ショートケーキの苺にはさわらないで 小説

凪良ゆう  草間さかえ 

心で通じ合う

これまでのマスターにはひどく扱われていたアンドロイドのシンが、大学生の南里に拾われ大事に扱われること・愛されることを知ります。
初めて体験することに喜んだり悲しんだり、素直に反応するシンがとても可愛いかったです。

戦争のためにドールであるシンに徴兵通知が来てショックを受けている南里を励まそうと、本当は怖いのに平然を装うシンは切なかったです。
逮捕を覚悟で逃げる二人もサークルの仲間も愛でし…

2

薔薇色じゃない 小説

凪良ゆう  奈良千春 

読みながら考えさせられました。

BL小説を通して相手を思いやる、というのを学ばせて頂きました。



凪良さんの作品でいつも感動してボロボロ泣いてます。今回も泣きましたが、それよりも自分を見つめ直させられる場面のが多かったので、読み終えた感想は「いい話だったなぁ」と「すごく考えたなぁ」です。


男の人同士の恋愛でそれ特有の悩みや葛藤が出てくるのですが、そこかしこに男女共通の恋愛の悩みや問題が出て来て、それに対する…

5

薔薇色じゃない 小説

凪良ゆう  奈良千春 

“発酵縁”と書いて運命と読む

紆余曲折を経ての15年愛なんて言うとそれまでかもしれません。
でも15年はあっという間に感じても
やはり他人に見えない事や当人同士わからない事が多々あります。
過ごしている時にはベストの選択だと思っていても
悔やみきれなかったり…。
そんな、大学二年で出逢い、
食品会社に勤めた阿久津慧一と
フードコーディネイターになった水野光流の愛。

ゲイでもタチが結婚云々って珍しい話でも無い…

22

薔薇色じゃない 小説

凪良ゆう  奈良千春 

我慢、いや気遣い

今回の作品は、タイトル通りビターで大人向けです。普段は甘めの王道を好んで読むのですが、凪良さんの新作とあらば読まないという選択肢はありません!

右折しますか?
左折しますか?
こちらでいいですか?
コレを見て、私は昔(10年以上前)大好きな俳優さんが出ていた某クレジットカードのCMを思い出しました。
(どうすんの俺?!続きはwebで!ってやつ)で、そこから連想ゲームみたいに、その俳優…

13

薔薇色じゃない 小説

凪良ゆう  奈良千春 

一緒に暮らすという大変さ

内容はタイトル通りに薔薇色ではない、現実に寄り添ったBL。
初めに主人公2人が付き合って、とてもうまくいくところから始まるがその後は波乱続き。2人交互に視点が変わっていくがお互いの状況が変わっていき、不満が溜まっていき、上手く行かなくなっていくのが読んでいて辛い。この辺りは結婚している女性の方が「分かる」という気持ちになるような気がする。
そして2人が別れて友達という関係に落ち着いて、最後また…

12

おやすみなさい、また明日 小説

凪良ゆう  小山田あみ 

溶けて染み入る言葉は美しくてそしてイタイ。

この作者さん数冊読んで、一番心に染み渡った作品です。
そんなわけでこの作者さんの作品を好まれる方には、うーん、結末的には向かないのかもしれないなあとは思いました。
わたしは、情緒やその他の極端な比喩的な表現をあまり好かないのですが、この作者さんの表現は、一言も逃してはいけないなあと感じました。主人公の心情を一番的確に表現している言葉なのだろうし、対象者の心情に全く共感できない時にも、その表現で…

5

雨降りvega 小説

凪良ゆう  麻々原絵里依 

星と星が出逢う時

現実にこういう人達いるだろうなぁ。という行ったり来たりの進まない二人。

BLとして、趣味の娯楽として、お金を出して買って読む小説として、この展開はじれじれで、こんな攻めと受けはまどろっこしいからヤダっていう人もおられると思う。いい加減イイところでくっついて甘々展開望む、とか。もっとエロ下さい、とか。
中学生の頃に自分の性癖を自覚して、誰にも言えない、誰にも相談できないって自分の殻を作って、…

8

おやすみなさい、また明日 小説

凪良ゆう  小山田あみ 

公衆の場では読まない方がよいです

活字中毒で通勤時にBL乱読してます。
凪良先生は何冊か読んでましたが、
挿絵の先生があまり得意な方ではなかったので、後回しにしてました。
小山田先生ごめんなさい。

すごく速読なんですが、この本はかなり味わって読まざるを得なかったです。たたーって読めない。言葉がもったいなくて、一字一句をきちんと追いかける。
優しい言葉が山のようにあって、でもほんとの自分(私)にはもたらされない言葉ばか…

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