凪良ゆうさんのレビュー一覧

おやすみなさい、また明日 小説

凪良ゆう  小山田あみ 

心に重く残るお話

主人公たちの人生のある一時期を切り取ったものを読んでいたはずなのに、最後のSSにはやられた。涙が止まらない。
凪良さんの作品は独特なリズムがあって、すごく好きなんだけど、だいたいがせつなくて読み返せない。
それにしても・・・私は本を読む前にすぐカバーかけて絶対に表紙や帯は見ないようにしてるんだけど、それは今回みたい帯にネタバレしてる場合が多いから。
なんでいちばん肝なとこを書くんだろう(#・…

5

恋愛前夜 小説

凪良ゆう  穂波ゆきね 

焦れた分だけ読後は幸せ

すれ違いもたいがいにしてほしい!いやいやこれまた焦らさまくりました。
ナツメが上京した後の展開がもうたまらく切ないし、いったいいつになったらこの二人の気持ちは通じ合うんだと、いらいらしましたよまったく。
幼馴染の間に恋愛って、実際のとこ成り立たないと常々思っているので、それを思い出さないように気をつけて幼馴染物を読むのですが、このお話はリアルでした。
成り立つな。思い込み撤回。

穂波さ…

2

恋愛前夜(2) 求愛前夜 小説

凪良ゆう  穂波ゆきね 

意外なヤコ先生

凪良さんがノリノリで書かれてることが伝わってくる一冊だった。
ヤコ先生が男前で男らしくてカッコ良かったし、貢藤の内面がこんなだったなんて、なんというギャップ萌え!
穂波さんのイラストは大好きなんだけど、優しげなタレ目がお得意だと思うので、外を歩くとモーゼの十戒ができるほどのヤクザ顔を描くのは厳しかったのかも。
気になってしまったのは、フリルの純白なエプロンって書いてあるのに、このトーンはピン…

3

365+1 小説

凪良ゆう  湖水きよ 

遠恋のダメな見本

凪良さんの作品で面白くなかったものはあるかなあ。いや、ない。(反語)
地方の高校から専学へ一緒に進み、スタイリストとヘアメイクを目指す二人。
高校時代の淡い恋愛の始まりにはときめかされたし、遠恋になってうまくいかなくなったときはそれぞれの視点から読ませてもらえて、どちらにも感情移入することができた。
しかし綾野のお母さん。母親として違和感は拭えなかったあなあ。
もうちょっと子供のことを考え…

5

天涯行き 小説

凪良ゆう  高久尚子 

悲しみの先に光が射す様な・・・

みなさん書かれているように、確かに重く暗いイメージがある
シリアスもののように感じますが
それ以上に、人間として考えさせられるという意味で深いストーリーだと思いました。
内容が、殺人未遂、逃亡、近親相姦、家庭崩壊、浮気、、裏切り、自殺・・など
どれをとってもマイナスなイメージしかわかないワードばかりが
このお話にはてんこ盛りで、どう考えても暗いのですが
高知と遠召が二人で過ごした日々は…

2

恋愛前夜(2) 求愛前夜 小説

凪良ゆう  穂波ゆきね 

男前で純粋で

なんて男気のある方、ヤコ先生。
小説なんで声は聞こえないけど、なんだかどすの利いた声が聞こえそうな
そんな錯覚に落ちるほど、思いきりが良く男前。
だけどやっぱり乙女なところは変わらない。
落ちるときはとことん落ちて、浮上するまで時間もかかるけど
自分の中で納得すると、すいすいと浮き上がってきて
スパッと竹を割ったような・・・とはまさにこのこと。
貢藤の悩みも気持ちも、ぜんぶわかってい…

3

未完成 小説

凪良ゆう  草間さかえ 

先生から珪へ・・・

先生と生徒、そういってしまえば簡単ですが
中身はとても繊細で、同性同士の恋愛のそして立場の違うものの辛さや
それを乗り越えた時の喜びが、等身大の高校生から青年の心をそのまま覗いたような
そんなストーリーでした。

高校生の頃の瀬名は、家庭環境もあってか決して『良い子』とは呼べない生徒。
教師と言う立場で瀬名を見ていた阿南ですが
本人の言葉にもあるように、「いつの間にか」恋に堕ちてた。…

5

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

恋愛だけでなく奥が深い・・・

BLと言っても、ちょっと犯罪がらみの考えさせられる内容でした。
たしかに蓮は詐欺師で決して褒められたことではないのだけど
それまでの生い立ちを知ると、蓮ばかりを攻められないとちょっとだけ思ったり。
みなさんレビューで書かれていますが、タイトルがいいですね。
積み木という言葉でいろいろな発想が生まれる。
単純に考えればこどものおもちゃなのに、すごく意味深い。
「恋愛詐欺師」よりいいと思い…

4

散る散る、満ちる(文庫) 小説

凪良ゆう  海老原由里 

月並みだけど・・・

切ない・・・切な過ぎる・・・

ハルのもってるすべてが切なくて、涙なしでは読めません。
世間でいうところの『貧乏くじ』を自ら率先して引いちゃうタイプ。
幼い頃から、ずいぶん辛い思いしてきたのだから
そろそろ自分の幸せを、他人を蹴落としてでも手に入れてもいいころなのに
それができない、他人のことを先に優先してしまうところが
ハルのいいところなんでしょうね。
そんなハルを近くでずっと見…

5

恋愛前夜 小説

凪良ゆう  穂波ゆきね 

幼なじみって・・・

小学生の時から大人になるまでの長い期間の二人を描いた作品。
ただの恋愛ではなく、その中にいろいろなテーマが隠されていて
それは決して綺麗なものだけでなく、離婚、いじめ、虐待など
かなり突っ込んだ内容にもなっていました。

辛い時期を乗り越えてきた二人にとって
気持ちが交わるには少し時間がかかったし
その間には、いろいろな問題も山ほどあって
大好きな人が手の届きそうな場所にいても、ど…

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