木原音瀬さんのレビュー一覧

甘い生活 小説

木原音瀬  石原理 

再版不可能な本

絶版になっていた旧版が新装版で読めるようになるのは嬉しい物ですが、古い作品には、時折、再版不可能そうな作品もあったりします。
この作品も、多分再版は無理じゃないかな。

木原さんの旧作品を何冊か続けて読んでいて、これまでは、拍子抜けする程ストレートでスタンダードな作品に当たっていたけど、この作品は、とうとう来たーッ!って感じ。
表題作、いきなり小4をレイプです。
このご時世、さすがに小学…

1

恋愛時間 小説

木原音瀬  紺野キタ 

しみじみと

地味だけど落ち着いた、いいお話でした。

なんの飛び道具も事件もないけど、じっくりと静かな片思いが、いつしか大きな根を張って実る。
ゆっくり時間をかけて実って、このまま静かに添い遂げるんだろうな。
そんな余韻が気持ちいいお話でした。

木原さんには、いつの間にか「痛い」とか「辛い」とか、そんな先入観がついてしまっていたけれど、こういう、普通の大人同士の地味なお話もいいですね。
ちゃん…

6

HOME 小説

木原音瀬  藤田貴美 

アリでしょう、うん。

私も、数年前、手術で顔の形変わったんですよ。
義眼にはならなかったんですが、半開きの状態です。
つい最近まで、私もマジで直己と同じでグラサンかけてました。
諸事情あって、今グラサンはやめて、表紙の直己みたいに、前髪で片側の目、隠してる状態です。
手術でではないけど、元から手足が悪くて、足は、今前よりもさらに悪くなって来ているので、正直、最近外歩くのがイヤですね。

まぁ、色々と相違点は…

2

LOOP 小説

木原音瀬  高宮東 

普通には面白かったけど

うーん、つまらなくは無かったしそれなりに面白くはあったんですが自分的には普通だったかなあ。

前世モノで、男前で女性にも人気がある大学生・州脇〔攻〕の中にはもう一つの人格「宮澤」が居て、彼は州脇の前世なのか、幽霊的なものが取り付いたのかは分からないんだけどともかく彼が州脇の中に居る。
その宮澤がかつて恋人だったという女性が生まれ変わっている人間を見つけるのですが、それは現世では男性だったので…

1

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

不器用な2人

20年近く勤めていた会社をリストラされた谷地は弁当屋でバイトを始めたが、リストラの傷も癒えた頃に年下の上司であった榛野が現れる。

榛野の方が攻だと思っていたのですが、購入後に谷地の方が攻だと気づき、がっくり。失敗したなぁと思ったのですが読んでよかったです。

谷地も榛野も2人とも不器用だけど誠実でとても好感がもてました。つんつんしているけど榛野はとてもかわいい。谷地のことがすごく好きなの…

4

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

ラストが何とも言えない余韻が残りました。

木原さんはダメオヤジをとても魅力的に描くのがうまいですよね。
『B.L.T』の大宮雄介・痴漢二股男にしろ、
『NOW HERE 』の仁賀奈正敏・昔の恋が忘れられない50歳の童貞枯れオヤジにしろ。

そしてこの話の攻めも本当にダメオヤジ!
仕事にしても人生にしても全く向上心が無く、43歳にして会社をリストラ。
ただ今、24h営業のお弁当屋でアルバイト生活。
バイト生活8ヶ月目にして正社…

13

美しいこと 下 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

最高。

久々に「ああ、終わらないでほしい」
と読みながら何度も思いました。
シナリオが良いとか、キャラクターが良いとか
そういう次元はもう越えている作家さんでした。
BL以外にも、たくさん書いていってほしいです。

しかし、いろんな感情を引きずり出されて苦しいです。
でも、読んでよかった。ちるちるに登録して良かった。(笑)
とにかく最後は結ばれてくれてよかったです。

松岡のように人を…

5

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

本当でしたよ。

本当に神作品でございました。
それも、趣味嗜好の枠を超える
とてもレアな神作品だとおもいます。
(神、連発してすいません)

とにかく評判がいいので、気になっていましたが
見事に評判どおりで、私の勝手な期待も上回りました。

感情移入という言葉が適切なのかもしれないけど
漢字四文字では片付けたくない。
読んでいると、過去に自分が経験した感情とシンクロ。
先がきになる、けど自分…

2

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

大人の初恋の行くへ

「深呼吸」が攻め様の谷地視点でのお話で
「深呼吸2」が受け様の榛野視点からのお話。
40過ぎて外資系の企業をリストラされた冴えない谷地と
年下の上司で冷淡にリストラを言い渡した榛野。
まるっきり環境も性格も違う二人の大人故のもどかしいような
なんとも言えない不器用なピュアさが漂う内容でした。

リストラ後自宅近くの弁当屋でアルバイトをしてる
谷地の所へ1か月過ぎた頃から元上司の榛野…

3

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

罪と愛と…

メディアでも問題として取り上げられている『冤罪』
深く考えさせられました。
なにもしていないのに、ある日突然犯罪者になり、有罪判決を受け、自由の欠片もなければ人権すらないような刑務所へ……
それだけでなく、犯罪者のレッテルを貼られ自分自身だけでなく家族まで苦しめてしまう、なにもしていないのに。
その恐ろしさを軽く考えていました。


そして、喜多川の愛に色んな意味でゾッとした。
まともな教育もま…

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