陵クミコさんのレビュー一覧

諦めきれない恋の橋 小説

海野幸  陵クミコ 

王道の良さが生きている

幼なじみ。
子どものころからの、拗らせた恋心。

そんなワードにビビッときた腐姐さま、超お勧めな1冊です。




大学を卒業し営業職として働き始めた尚哉には、小学生のころからずっと一途に想い続けてきた幼馴染がいる。高峰だ。偏食で小食の尚哉を気遣い、いつも助けてくれた高峰に秘めた恋心を抱いてはいるが、でも彼に想いを告げるつもりはない。

いつものように飲みに行った席で高峰から禁…

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純情タヌキ、恋に溺れる 小説

安曇ひかる  陵クミコ 

泣いて笑える狸お伽話

「おれはサンドペーパーかなんかですか」
「あはは。まとめ買いしようかな」

シンデレラと人魚姫を合わせてタヌキにしたような、切なくて可愛いお伽話でした。
うまく行きすぎな設定や展開はありますが、ほのぼの甘くてシンプルなストーリーが読みたい気分にぴったり。鼓太郎と折原季史(良い字面!)の会話にも季史同様癒されました。島育ちの鼓太郎が「東京は時差がある」「ラテアートは島人全員の憧れ」「地引網の…

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神さま、お願い ~恋する狐の十年愛~ 小説

名倉和希  陵クミコ 

まさに神

 一途×一途。
 小学生の時に出会い、夏休みの間ずっと一緒に遊んでた。来年の夏も来ると約束したのに来なかった壮志に会いたすぎて、寿命を縮めてまで耳と尻尾を消して壮志に逢いに行くサトが健気。
 再会の仕方がめちゃくちゃ性癖のど真ん中に突き刺さります。まだ中学生の壮志と、見た目が20歳くらいのサト。会えなかった五年の間に、壮志は物凄く成長してたけど、匂いで壮志だとわかる。
 家を知るために、こっ…

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恋するうさぎは先生に夢中 小説

伊勢原ささら  陵クミコ 

うさぎさん

陵先生の絵に惹かれて購入しました。

内容は他の方々が書かれているので感想を。愛しくて切なくて幸せな気持ちになりました。BLを読んで泣いたのは初めてです。陵先生がカバー裏に書かれているように、わたしもこんなうさぎさんに見送ってもらいたいです。

大事な人を送ったことのある方。いろいろな意見があるかもしれませんが、わたしはこの本を読んで、安心する気持ちになりました。大げさかもしれませんが、こ…

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推しと同居で恋は始まりますか? 小説

金坂理衣子  陵クミコ 

推しへの愛が止まらない

陰ながら応援するファンの予想外の幸運


人前に出るのが苦手で、でも芸能界にかかわりたくて大道具の会社に就職した青山心(受け)。
心の推しは人気絶頂の神崎敦(攻め)。
舞台裏でもスタッフへの配慮も欠かさない人格者の神崎が実は片付け下手で、それなのにお宅訪問なんていう企画が断れないと知った心は自宅を提供することになります。
「神崎が住んでいる部屋」をモチーフに内装を考えただけあり、神崎の…

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花嫁男子 -はじめての子育て- 小説

金坂理衣子  陵クミコ 

おまけして萌で。

再読。
かわいいお話ではあるけれど、ちょいちょい引っかかる。

まず最初の「男の花嫁募集」がそう。
男の花嫁設定にするために無理やり考え出した感が……。

それと、四歳の愛息子が日本に帰国する時に一時帰国すらできない蒼介パパの仕事ぶりも‥‥。
アフリカの危険地帯で電力開発支援という立派なお仕事ではあるけれど、ワークライフバランス大事……って思ってしまった。

そして俺には蒼介のた…

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白獣の君と美味しい初恋始めます 小説

小中大豆  陵クミコ 

猟師に助けられた睦 ジビエ料理の「めし屋」

長く厳しい飢饉の年、山に捨てられていた子供、
子供を猟師が助けて、めし屋の主に託す。
睦と名付けられ、物知りのめし屋の主に養育され、主の死後に店を継いだ睦。

陸はある日、美貌の剣士に助けられる。
その後日、手負いの獣が店に訪れて、睦は介抱する、
人語を操る、大きな白い犬の妖怪は、名を不知火丸と告げる。
睦の手料理が上手い、肉の処理が上手いと褒める。
手負いのモノノケを、最初は厩(…

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蜜月のつがい -花街オメガバース- 小説

髙月まつり  陵クミコ 

一目惚れ、ちょっと待ったっっ!?

2021年刊、高月さん流オメガバース。
和の国風の国名に漢方薬の原料っぽい領地名、男性キャラも居るから遊女ならぬ遊君という呼び名なのはご愛嬌。
遊郭ものでもあるけれど、始終アットホームな雰囲気だった。

どうしても周囲を惹き付ける満月(アルファ)の翠嵐(すいらん)と、育ててもらった桝元屋の為にと下働きで頑張る新月(オメガ)の春雛。
ところが、出逢って直感した『永遠の蜜月(運命の番)』に感…

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「臆病な恋を愛で満たして」電子限定おまけ 特典

これが本編にあれば…

これ、ちょっと良いお話なんです。電子限定なのがとても勿体ないと思いました。これが本編に入ってたらもっと評価を上げたと思います。

壮志が悠を大事にしていたのは本編でも分かりましたが、悠の危機に後手後手だったのがとても残念でした。

でも、こちらのお話は悠の小さい頃から壮志が見守っていた事が良く伝わって来て、素敵なお話になっていました。また、自分勝手に思えた悠の母親のイメージも大分変わりまし…

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欲しいものはひとつだけ 小説

真崎ひかる  陵クミコ 

何でこんなにもどかしいんだ?

2016年刊。
いつもなら、攻めが裕福で受けが身寄りがないといったパターンをよく読んでいるのだが、今回は攻め・征太郎が施設育ちの苦学生、受け・葵生が年上のお坊ちゃまといった関係だ。

正反対の境遇だが、二人とも擦れたところのない穏やかな性格だと思う。
葵生の愛犬・リッターも可愛くて二人の仲を取り持っている。
葵生の身内である、征太郎の大学費を援助している祖父・西園寺氏もはとこの俊貴もいい…

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