みずかねりょうさんのレビュー一覧

悪食 小説

宮緒葵  みずかねりょう 

在らざる者を描く画家の卵

2019年刊。
なかなかオカルト味があり、この話で初めて『黄泉戸喫(よもちへぐい)』という言い伝えを知った。

あとがきで『初めて書くタイプのお話』と語られているが、確かにイロモノ度はなりを潜めている気がする。
その一方で、いつもの微かな仄暗さも漂っている気はしたが。
宮緒さんの作品の攻め受けは、二人だけ(又は三人だけ)の世界で結ばれた幸せを貪っていればいいって閉ざされた感に浸っているイ…

0

壊れオメガは俺のもの 小説

髙月まつり  みずかねりょう 

スーパーアルファ様

みずかね先生ほいほいで購入。オメガバがもともとあまり得意ではない&アルファ様絶対と感じて苦手だったので中立より萌にしました。本編230P超+あとがき。ちょっと変わったオメガバが読みたいわ!という方でしたら良いのかも。

両親共にアルファでスーパーアルファである黎(れい)のもとにある日「ひとまず3か月よろしくお願いいたします」と言って訪れた真冬(まふゆ)。父から事前にモニターになってほしいと言わ…

5

恋してる、生きていく 小説

夕映月子  みずかねりょう 

清らかな風を感じます

”あなたを好きになりたくない”から辿り着きました。
こちら読んでから、改めて”あなたを~”に収録されていた後日譚を読んだら
前回読んだときより尊く感じました。(当たり前か…)

他のレビュアー様がすでに指摘していますが、BL設定じゃなくても…難病ものの恋愛小説(男女)でもいいんじゃ?的な印象もなくはないのですが、舞台となっている土地の自然の繊細かつ雄大な描写にワクワクしたり、穂高と梓が相手…

1

壊れオメガは俺のもの 小説

髙月まつり  みずかねりょう 

面白い設定のオメガバもの。

みずかねさんの美麗表紙に釣られて購入。
高月さんの新刊はタイトルからもわかるようにオメガバースもの。最近、オメガバものって本当に多く出るようになったなあ、と思うのと同時に、タイトルの「壊れオメガ」って何だろう…、と思いつつ手に取りました。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





アルファ同士の番には子が生まれづらい。
そのために、オメガに、アルファの子を産んでもらう…

8

S捜査官は跪かない―Dom/Subユニバース― 小説

手嶋サカリ  みずかねりょう 

麻取と刑事サイコー!

大好きなスリリング設定です。最近少ない貴重な刑事受け。しかもみずかね先生のエロチック表紙キター!表紙の帯を外すと受けの素敵な腹筋が。たくさん表紙を描かれているけど意外とこんな肌色多めのは少ないのです。

D/S設定というのも初めて読みました。SというのはSubと言ってオメガバースのオメガにそっくりで発情ありのメスみたいな感じ(言い方)。29歳にしてその属性に目覚めてしまう受けはなんとも気の毒。…

3

疵物の戀 小説

沙野風結子  みずかねりょう 

読み終わった後に、思わず大きなため息が溢れる……

本を閉じた後に、
じわじわといろいろな感情が溢れてきます。

読んでいる最中は、最初の『戀』で
終わりでも良かったのでは……と、
そんなふうに思ってしまったのですが、
それもそのはず、
ここまでは雑誌掲載(+加筆)
だったということで、
これだけでもとても上手く纏っていて、
充分面白かったです。

しかし、続きの『愛』があることで、
このお話し自体が
ぐっと深く厚みを増…

1

S捜査官は跪かない―Dom/Subユニバース― 小説

手嶋サカリ  みずかねりょう 

Dom/Sub

みずかね先生ホイホイで購入。Dom/Sub初で、まだ何だか馴染めなかったので中立より萌にしました。何作か読んで慣れるのを期待したい。本編260P超+あとがき。Domの方にも発情があるってちょっと新鮮。

発足と同時に特殊性向犯罪対策本部に配属された静。この組織は、D/S性向を刺激する違法ドラッグ等を取りしまるもので、厚生労働省の麻取から派遣されてきた審議官の面倒を見る羽目になり・・・と続きます…

2

S捜査官は跪かない―Dom/Subユニバース― 小説

手嶋サカリ  みずかねりょう 

待っていましたよ‼︎

新作、めちゃくちゃ楽しみにしていました!色々な設定を楽しませてくださっている先生ですが、新作Dom/Subとは…‼︎これはもう、期待しかない‼︎しかも警察ものです‼︎


主人公の羽田静は、警察庁のエリート。将来が約束されているのは警察出身の父の後ろ盾があってのこと。親の期待に応えるため、幼少期からその思いに支配され続けてきた羽田。誰にも弱音を吐けない精神的な孤立の中で、職務に身を投じてきた…

2

悪食 小説

宮緒葵  みずかねりょう 

ひきこまれて一気読み

恐ろしげなタイトルとあらすじでなかなか手が出ませんでした。
しかし!読み始めたら一気読みでした。さすが宮緒さん。

オカルト的な面もありつつ恋愛と救済と再生と。
まさか冒頭の描写が狭間の世界の出来事だとは。

次の話が始まると思ったら、さらにおどろおどろしいタイトルで。

もう水琴は天使ですね。
男を虜にする容姿に無垢さ。そして自覚のなさ。
祖父の家にいる頃は微笑ましかったもの…

3

S捜査官は跪かない―Dom/Subユニバース― 小説

手嶋サカリ  みずかねりょう 

D/S設定を楽しみながら犯人探しも楽しみ、萌えの供給もできる

初読み作家さん。
読みやすく面白かったーー!
手にしたのは刑事ものという事とDom/Sub作品だったから。

ご存知の方も多いかと思いますが、D/Sというのは「支配欲求を持つ者」と「被支配欲求を持つ者」。極端に大雑把な言い方をすると、命令する側とされる側。
SM作品との違いとしては、SMが性趣向の側面を持つのに対し、D/Sは本能であるというのが大きいのではないだろうか。
つまりは、抗え…

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