樋口美沙緒さんのレビュー一覧

花嫁と神々の宴 狗神の花嫁 (2) 小説

樋口美沙緒  高星麻子 

情の深さが噛み合わないすれ違い

2013年刊、狗神の花嫁・続巻。
比呂も決心したうえで狗神の元に嫁いできた訳だし、鈴弥も大いに反省しているのもあって、前巻で感じていたわだかまり部分は昇華されていると思う。
それにしても、数十年以上の年月をさらり数年単位の感覚で捉える神様世界の時間軸って並みじゃない…

しかし甘々な新婚生活とは程遠いようで…
狗神の愛の重みは自覚しているものの、それでもかつての彼の眷属を取り戻すのが最善…

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狗神の花嫁 小説

樋口美沙緒  高星麻子 

満身創痍の狗神さま

2012年刊。
攻めが狗神だというのにモフモフを愛でるには程遠い一冊。
何せ、おばあちゃんが急に具合が悪くなったのに、20歳になったからといきなり異世界に連れ去られ、意志疎通もないうちに狗神に襲われる状態では比呂に心を開く余裕はない。
乱入してくる八咫鴉の神と連れ合いの鈴弥も比呂を利用できるズルさがあって、ほっこりを味わうどころではない。
前半は結構ヘビーかも、な展開だった。

狗神は…

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愛の在り処をさがせ! 小説

樋口美沙緒  街子マドカ 

子育てあり!不幸不憫、報われろー!!!


樋口先生といえば報われ、そして不幸、不憫受け。
大好きなムシシリーズは全巻持っていますが、正直この巻だけでも楽しめちゃいます。

そして今回も前半は受けが辛いです。とても可哀想です。
攻めのことが大好きで、直向きで、それでも思いが通じなくて受けは何度泣いたことだろう…。
でも辛ければ辛いほど、あとの幸せが美味しくなるんです!!

冒頭でだいたいの話の流れは分かってしまうのですが、…

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愛の夜明けを待て! 小説

樋口美沙緒  街子マドカ 

スピカ

シリーズで兜のことを最も理解不能な男だと思っていましたが、違う方向性で理解不能な男が現れてしまいました。兜はお笑い枠として勝手に納得してたけど、志波…今回主役2人とも全く言葉を尽くそうとせず、とくに志波は電波系俺様のタチの悪さが本当にクズヤロー。黄辺がクズヤローと言ってくれた時にヨシっと思うほどだったのに、黄辺も黄辺で志波を好きでい続けるもんだから…幸せだそうなのでいいけれど。
主役2人に惹かれ…

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パブリックスクール-群れを出た小鳥- 小説

樋口美沙緒  yoco 

エドの愛に泣かされる

ちょっと、たまにですが、レイの鈍感というか他人の機微に対する無神経さに「????」みたいなツッコミが入っちゃう作品ではあります。
でもそれがないと話進まないからね〜とちょっと流し気味でそこは読みました。
おおらかさ、穏やかさと無神経、鈍感さは違いますからね。

さて以下全体的な感想。

この作品を通してずっと愛ってなんだろう、って登場人物たちは悩んで考えて感じてそうやって生きてる気がす…

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パブリックスクール ―ツバメと殉教者― 小説

樋口美沙緒  yoco 

世界観がすきすぎる

シリーズ読んでまして、時々読み返したくなる作品です。
そういえばレビュー書いてなかったなぁと。


大まかなストーリーは他の方が書いてくれてるので省略。

前作はエドがあれだけ態度に出していたりするのにレイはすぐマイナスの思い込みで否定してしまったりとんでもない鈍感さとかあまりにもツッコみたくなるところが多かったんですが、この作品はそれがなかったです。
スタンサイドの語りがないので終…

1

パブリックスクール-檻の中の王- 小説

樋口美沙緒  yoco 

エドの救済物語

鬱屈とした世界観、爆発的なエネルギーを秘めているのに窮屈に窮屈に現実を受け入れていく日々、その中で不意に溢れ出てしまう本音、やっと見つけられた居場所、そういった物が上手に折り重なって仕上がっている作品だと思いました。

エドのツンツンツンツンツンツンツンツンデ(レまでいかない)ツンツンツンツンみたいな態度の裏に隠された重すぎるもの、エド←←←←←レイと見せかけて実はエド→→→→→→→越えられな…

4

愛の星をつかめ! 小説

樋口美沙緒  街子マドカ 

気が強い

 このシリーズでは「愛の巣」「本能に従え」「夜明けを待て」を読了してます。「本能に従え」で真耶が出てきて、このキャラ好きだわ絶対受けだな、って思ってたら、本作を見つけたので読み始めた。
 真耶が想像の一億万倍意地っ張りでびっくりした。こんなに気が強いと思わなかった。央太からの気持ちを全面無視。拒絶。
 相手の気持ちじゃなく自分の生い立ちや置かれた立場しか考えてない。これが結構終盤の終盤まで続く…

1

王を統べる運命の子③ 小説

樋口美沙緒  麻々原絵里依 

苦しいけど読んでしまう

2巻の終わりがアレだったので、リオにとって苦しい展開になるだろうとは想像していました。

でも何て言うか…ここまで苦しくて辛い展開になるとは思わなかったんです。

せっかく生きているんだからリオ諦めないで!生きて!と何度も心の中で叫んでました。

リオを取り巻く全てが絶望的で、辛くて悲しいのだけれど、刻々と明らかになる事実と謎解きのような展開が面白くて、リオもルストもフェルナンもアラン…

3

王を統べる運命の子③ 小説

樋口美沙緒  麻々原絵里依 

明かさていく真実が未来をどう変えるのか

今回はフロシフラン国王と使徒である王の鞘のお話です。

自決したはずが生き残った受様が
北の塔の依頼を受ける事で真実の一端に触れるまで。

受様は攻様の死を願う魔女が
作った3人目の土人形です。

土人形には10月10日の命しかなく、
攻様は受様を生きそうと自分の真名を教えますが
受様は攻様を護る為、攻様に真名を返し死を選びます。

受様は死の間際に魔女に作った土人形の1人…

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