永井三郎さんのレビュー一覧

スメルズライクグリーンスピリット SIDE:B コミック

永井三郎 

泣くしかない

レビューを書こうにも、上手く言葉にできないです。この気持ちをどう言語化すればいいのか…。
終盤を思い返すたびに、胸がつまって涙が出てきます。

人に知られてはいけない自分を詰め込んだパンドラの箱をそれぞれが持っていて、ほんのひと夏だけ箱の蓋を開いて見せあった。
子どもから大人に、心も体も変化していく微妙な季節だから起きた奇跡だと思います。
その奇跡と出会えたかどうかが、桐野くんと柳田先生…

3

スメルズライクグリーンスピリット SIDE:B コミック

永井三郎 

誰の為の幸せか

LGBTと呼ばれている方々の問題について色々と考えました。この作品に物凄く影響を与えて頂きました。
作品内の彼らは幸せかなぁと今でもふと思います。
特に桐野君はどうなのでしょうか…。
彼の選択が正しかったのか分からないけれど、ラストの彼の瞳を見て、あの夏の日々はまだ彼の中にあるのだなと感じました。あの田舎と環境が彼を苦しめていないかと不安に思います。
が、これが彼の選んだ「幸福」の形なので…

4

少年よ、大志とか色々抱け コミック

永井三郎 

Boys, Don’t think. Feel!

 永井先生のギャグセンスが炸裂している作品でした。最近の有名作品でいうと、某「◯◯部(あまり大きい声で言えないタイトル)」のノリに近いです。男子高校生グループならではのデリカシーのなさだったり、下品さだったり、女子同士では得られない絆だったりを、存分に楽しめると思います。本当に最初から最後までギャグシーンが続くので、笑えるBL作品を読みたい気分の時にオススメします。

 主人公は基本的に攻めの…

0

スメルズライクグリーンスピリット SIDE:B コミック

永井三郎 

涙が止まりません。

桐野くんと柳田先生の生き方が、切なすぎて。
カミングアウトからの桃源郷、電車で交わした会話、夏の思い出、顔の見えない「がんばれ」。
大人になった桐野くんの、夏を想う目が何とも言えません。
わたしは腐女子なので、同性愛にもえを抱いてしまう性癖がありますが、当事者の方と現実的に向き合ったときどうしたらいいのか正直分かりません。
経験もないし、そもそも引きこもりなのでそんな機会があるのかも分かり…

5

少年よ、大志とか色々抱け コミック

永井三郎 

頭からっぽにして読めます

シリアスな小説続きで疲れたので、頭からっぽにして読めるのがいいなぁと本棚漁って目に付いたのがコレ。

久しぶりに読んだけど、やっぱりおもしろくて、声出して笑えてリフレッシュできました。
そしてすっかり忘れていたのだけど、これまるまる一冊同じカプかと思ったら短編が他に二つ入ってた。

表題作は、ムサイ男ばかりが暮らす高校の寮に、そこらの女よりも遥かに綺麗な帰国子女カズマが転校してきて……と…

2

スメルズライクグリーンスピリット SIDE:B コミック

永井三郎 

1人ひとりの葛藤と答えが胸に突き刺さる

 前巻から一転して一気にシリアス感が強まりましたね。三島、桐野、夢野、柳田、1人ひとりがそれぞれに異なる葛藤をしていました。自分の性別・性癖や恋愛対象が自分自身ですらまだ分からずはっきりと定義できない悩み、分かっていてもそれを満たそうとすると異常者のレッテルを貼られてしまうという苦しみ、友人の目や世間体という重圧、一番長い付き合いであるからこそ最も言いにくい親への打ち明け方。柳田が三島を襲おうとし…

6

スメルズライクグリーンスピリット SIDE:A コミック

永井三郎 

予想外のエンターテイメント性

 これは面白い。この『SIDE:A』を読み終わった直後に抱いた感想はこれでした。今『SIDE:B』を早く読みたくてうずうずしています。私はこの作品に関して高評価が多いということ以外は、あらすじも、キャラ設定も、攻め受けも、何の情報も得ずに読み始めました。タイトルと表紙とキャッチコピーで、なんとなく切ない系のストーリーかな、なんて想像をしながら。

 結果、まっさらな状態で読んで本当に良かったと…

1

スメルズライクグリーンスピリット SIDE:B コミック

永井三郎 

神作品

上巻は個人の努力でどうにかなるものに対してストーリーが展開し、下巻では同じ悩みを抱えていたそれぞれが、置かれていた環境によって運命の方向性が決まってゆく過程が描かれているように感じます。

ハッピーエンド。妥協した末に決心した幸福。行方不明など。それぞれの結論が出ていました。

三島、夢野、桐田先生は自分で選んだ方向にそのまま進んでいる印象でした。特に番外編も良かったので柳田先生が好きにな…

3

スメルズライクグリーンスピリット SIDE:A コミック

永井三郎 

絶句しかない

柳田先生以外の行動が全てが予想の斜め上を行くエピソードで、始終唖然としながら読みました。

主人公の三島は女装好き。
要所要所で三島の事を助けてくれる桐野と三島が恋愛するのかと思いきや、そんな事はなく三島と同士だったとは!
そして、実は夢野の方が三島の事が気になってたとか・・・。

結果、柳田先生は三島の事が気になってるって事以外すべてが予想外という展開でした。

名作だと思います…

3

スメルズライクグリーンスピリット SIDE:B コミック

永井三郎 

全人類履修して

ボーイズラブという概念を超えてる作品でした。
未成熟な少年達の友情と葛藤と成長を描いた作品。
同性愛に対して自らも受け入れ難い思いを抱えつつ、迷っても進まずにはいられない若さ…痛いほどにリアル。
周りの大人たちの反応や心情も細かに色取り取りに描かれていて、本当に引き込まれる。

似て非なる思いを持ちながら、それぞれを取り巻く環境や容姿、自分を形成するものや優先順位の一つ一つの微妙な違いで…

5
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