榎田尤利さんのレビュー一覧

夏の塩 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

ジャンルはBLでくくらなくても良いのでは

魚住くんシリーズの存在は知っていたのですが文庫版の新装版が単行本ということで本が高いです。
なかなか手が出せないでいました。
榎田さんは2作目です。もしかしたら良い順番で読ませて頂いたかも。
この作品はBLというジャンルでくくらなくても良いような気がしました。

「命」は必ず「死」を迎えます。
作中でもたくさんの「死」が語られ「生きている」登場人物の中に作者の真摯な視線を感じます。

2

きみがいなけりゃ息もできない(新装版) 小説

榎田尤利  円陣闇丸 

きみってどっちのこと?

 漫画家の豪徳寺薫子先生は、実は男で、しかもこれまた生活能力がほぼないという二木なのです。そんな二木を小学生のときから支え、そして社会人になった今も、保護者のように面倒を見ているのは幼なじみの東海林です。

 まんがを書くにも、部屋を掃除するにも、ご飯を食べるにも、何でも東海林にやってもらう二木は、普通だったらいらっとするキャラクターなのに、どこか憎めないのが不思議です。二木の描く漫画は元はそ…

1

erotica 小説

榎田尤利 

高級感ある1冊

やっと読めました。榎田さん作品ということで、
気になって購入したものの、後回しになっていましたが
最後まで面白いと思える短編集でした。
1作ごとにイラストレータが違うので、
その世界観が違ってくるのが興味深いです。

文庫本と違い、高いのがネックかと思うのですが、
高くて、凝った装丁だからこそ、この高級感ある
味わいがあるかと思うと、高くても仕方がないか~と
納得するしかないか。…

4

吸血鬼には向いてる職業 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

ほのぼの

久しぶりにコメディを読んだ。
カワイイ主人公でした。
見た目はあまり言及されておらず、そのせいか、顔でなく性格で惚れてる感じがいい。
吸血鬼は面食いが相場だけど、この人は食事だからあまりこだわらない感じもいい。
美食家ですらない。
不老不死についても適度に解決法が出てる、吸血鬼と人間のカップルって、
物語としてまったく続かないわけだけど、
そこらへんの悩むポイントを全部捨てて気楽に書…

1

執事の特権 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

執事とご主人さま

美形で頭が良くてでも極度の潔癖性のご主人と、忍耐強くて大らかに心優しい執事(見習い)。
いや、主従は好物です。
ですから設定だけでも美味しいんですけれど、そこは榎田作品でちょっと楽しい一捻り。

同族経営の老舗会社の役員乙矢は、極度の潔癖性。
老執事(彼がまたいい味なんだ!)の体調不良による引退に伴い、新しい秘書を雇う事に…
原田は製薬会社に勤めるつもりで応募するのだが、なんだかあれよ…

4

アパルトマンの王子 小説

榎田尤利  緋色れーいち 

ほのぼの

ほのぼの、そして典型的、
それでも、皆さんが書いてるクリスマスのシーンが素晴らしくて泣けて、
エロはエロい。
昔のジュネに多かった、ゲイじゃないけど君が好きではなくて、もともとゲイなのもいい。

短編もよくあるとは思うけど、綺麗にまとまってる。

たた、基本的に印象に残らないタイプの話ともおもう。
この商店街ホモ多いな…。

0

スウィーパーはときどき笑う 交渉人シリーズEX. 小説

榎田尤利  奈良千春 

ああ、僕たちって無力

キヨがものすごく好みのタイプだから、大変嬉しい番外編。
未成年と経験のなさからの二人ともまだこども感がたいへん良かったです。
やはりフィクションだから、こどもがなんだかやたらパワーのある話は多いですが、これは出来ないことは出来ない。でも、あきらめない。こどもらしいふたりと、大人げない大人の二人のコンビネーションがやたら爽やかだった。

それでもさずか、エロシーンは全部がものすごくエロかった…

1

弁護士は恋を自白する 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

ダンサー in NY

プロのダンサーを目指してNYに来た寿潤也は、希望していたカンパニーのオーディション当日、
遅刻しそうで走っていたところ、ある紳士とぶつかり倒れてしまう。
目覚めたらそこはホテルのスィートルーム。
弁護士のアシュリーと弟のケガが治るまでここにいたらいいという申し出を受けるジュンヤ。
アシュリーの優しい心遣いに段々彼に惹かれていくジュンヤ…

エリート弁護士と、若き才能溢れる日本人ダンサー…

2

明日が世界の終わりでも 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  藤たまき 

これもまた作者の顔なのだ

この一番新しい榎田尤利作品集の作品コンビネーションは今までで一番両極端をいってしまった組み合わせかもしれません。
片や青春の悩み苦しみを通してのびやかに成長していく姿を音大を舞台に描いた【Largo】と、
片や愛する人に触れてもらえない苦しみと、触れられない苦しみがすれ違い痛い展開を見せる表題【明日が世界の終わりでも】と
同じ榎田作品でも、読者の好みと評価が極端に別れる作品が詰め合わせされて…

10

largo(ラルゴ) 小説

榎田尤利  依田沙江美 

音大生の成長と愛

今回の榎田先生の新装版「明日が世界の終わりでも」に、
この「largo」も収録されていると聞きました。(どういう組み合わせ?と思わなくもないw)

旧版はどちらも、茶屋町さんと依田さんという好きな絵師さんが挿絵を担当されていて
個人的にはそれが魅力だったこともあり、新装版を読むかどうかはまだ分かりませんが、
とりあえず旧版のレビューも残しておきたいと思った次第。

         …

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