中陸なかさんのレビュー一覧

木々は春 コミック

中陸なか 

少しずつ歩みよる描きにグッとくる

色んな恋愛模様のBL作品を読んできたけど、こんなにじっくりと描いた作品は見たことがなありません。前進と後退、そしてまた前進……と、恋愛に全力で悩みもがき、苦しみ、それでも前に向かい、その先にある希望に期待する主人公たちの等身大の姿に胸を打たれました。

焦ったくもどかしい気持ちもあるけれど、それぞれが抱える過去のトラウマを乗り越えて、未来ある選択を手探りで辿り着く恋の軌跡には、BLの枠にはまら…

0

たゆたう種子 コミック

中陸なか 

雰囲気系…かな。

アンニュイな空気感が心に響く素敵なストーリーでした。
高校教師を慕う想い、同級生と過ごす特別な時間、自覚してゆく恋心……しっとりとしたストーリーと儚げな絵柄が、高校生活の淡い青春を語り尽くすのにピッタリ。派手なストーリーじゃないけど、ジワジワと胸を熱くさせます。

心理描写が清らかでとても美しい。
流れる時間の経過軸すら、芸術品のように美しいです。
生物教師の木庭に惹かれる2人が、補修や…

0

木々は春 コミック

中陸なか 

ミモザの生命力

K大の研究員をしている木庭と居酒屋でバイトをしている由木のお話です。
 木庭はゲイで高校生のころの同級生、小林のことをずっと忘れられないでいますが、小林は死んでしまったので、あの頃小林が何を考えていたのか、思っていたのかは分かりません。 
 由木は自分のセクシャリティーがよく分からない大学生で、彼は他人を意図せずセクシャリティーのことで傷つけてしまいます。由木が自分のセクシャリティーが分からな…

0

木々は春 コミック

中陸なか 

心がじんわりとあたたかくなる可愛らしいお話でした、表紙のお花もきれいでとってもだいすきです。

攻め様のおかあさまが良い役どころでした、過去に不倫をされて投げやりになってらっしゃったんですね。
とてもおつらいとおもいました、ヒドイです。

でもそんなせめ様を優しくつつみこむ受け様の包容力にかんどうしてしまいました、すごいですね。

おはながだいすきなので、どのぺーじをみてもすごく嬉し…

0

たゆたう種子 コミック

中陸なか 

無題

面白い作品でした、生物の教師で地味目だけどどこか色気のある先生。関係を持たないとはいえ教師が生徒に色目使うのってどうかと思いますがフィクションならOKです。ただこれが現実だと考えるとかなりグロテスクかもしれませんね、あくまでも妄想の産物だと思いました。

メインカップルは高校生の二人になるのでしょうか、ゆっくりと惹かれあう様子が初々しくて良かったです。正直先生と生徒の組み合わせよりこっちのはハ…

0

木々は春 コミック

中陸なか 

簡単に劣情を催さないところはリアル

 中陸先生の繊細なストーリー展開、心情描写は今作でも遺憾なく発揮されていました。ただ、萌えたかというと、前作と比較するとあまり萌える要素がなかったなと感じました。生徒2人の目線も通して見ていたのと違い、今回は木庭という人物が他人の憧れや好奇心といったフィルタを通さず、ありのまま浮かんで見え、そうして見た時に私にとってはあまり魅力を感じるキャラではなかったのが原因かな、と。由木は辛い過去を抱えたまま…

0

月を目指す、星になる 下 コミック

中陸なか 

置いていくのではなく見据える世界が広がっただけ

 最後までおっとりした雰囲気は変わらず。中陸先生のこういう一貫した描き方は好きですね。下巻では響の従兄妹の存在感はかなり薄れていました。響のブランクを経てのコンクール出場、今後ピアノを続けていく覚悟があるのかという自問自答、そして、湊辺との関係はどうしていくのか、そんな響に対して湊辺はどう向き合うのか。それらがメインになっていて、高校生らしいストーリー展開でした。

 才能がある者とない者の差…

0

月を目指す、星になる 上 コミック

中陸なか 

響にもっと笑って欲しい

 ところどころ会話の脈絡がないように感じて「ん?」と躓く箇所がありました。というか誰が何のことを喋っているかが分かりにくい感じ。ただ、実際の会話ってこんな風に主語もなく唐突に始まったりするので、リアルとも言えるかもしれませんが。全体的な雰囲気は好みでした。

 ピアノを通して繋がる関係。湊辺は完全に初心者、響はプロになりたいけれどいまいち思い切れない才能のある子。響の従兄妹がなかなかクセが強い…

0

今はかわいいバンビーノ コミック

中陸なか 

これからたくさん恋の素晴らしさを知って欲しい

◆今はかわいいバンビーノ(表題作)
 外口の若干コミュ障っぽいけれど、恋した時は直球な性格がとても魅力的でした。直球といってもただがむしゃらに自分の気持ちをぶつけるわけではなく、好きだという気持ちは隠さず素直に伝えて、相手の反応は気長に待つという感じなんです。最初は戸惑って意識しないようにしていた茅が、段々意識せざるを得なくなっていく。自然な流れが素敵で、瑞々しく甘酸っぱい作品でした。

◆…

0

たゆたう種子 コミック

中陸なか 

園芸で始まり広がっていく

 雰囲気もタッチもストーリーも好みで、濡れ場こそありませんが、まったく物足りなさを感じない作品でした。憧れ、好奇心、尊敬。これらは必ずしも恋愛感情とまったく異なるものだと言い切れもしないし、かといってイコール恋愛感情とも言えない、難しい感情ですよね。感情って自分が一番知っているはずなのに、それが恋なのかどうかは他人の方がよく知っていることもある。

 生物教師である木庭を取り巻く、2人の生徒・…

2
PAGE TOP