高遠琉加さんのレビュー一覧

世界の果てで待っていて -嘘とナイフ- 小説

高遠琉加  茶屋町勝呂 

世界の果てで待っているのは、誰?

BL小説のなかで最も続きを熱望している作品の一つです。
元刑事で現在は探偵の統一郎と、刑事の雪人が織り成す物語。
探偵事務所に持ち込まれた事件を解決に導くパート、統一郎の妹である澪子の事件の核心に迫っていくパート、そして二人の関係性を主にするパート。
三つの主要な軸が絡まりあって複雑で味わい深い物語を形成しています。
サスペンスや警察小説としても充分に面白いのですが、やはり肝は二人の切迫…

7

夢の庭「愛と混乱のレストラン」シリーズ番外編プレミアム小冊子 Le jardin du reve 特典

幸福感が溢れている

電子書籍で読了。イラストは紙の本でも無い様です。

『愛と混乱のレストラン』を読んだのは刊行から数年経ってからでした。なので、この小冊子の応募には間に合わなかったのです。「読みたい、読みたい」と思っていてもなかなか入手出来なかったのですが、電子で発見!こんな少ないページ数のお話でも売買できる電子書籍って素晴らしいなぁ。手間をかけて入手した皆さんには申し訳ないのですが、この手の出版は是非続けてい…

1

終わりのない恋をあげよう 小説

高遠琉加 

綺麗な恋を見ました

2002年8月に小説B-Boyに掲載された高遠さんの作品。未読でしたので勢い込んで読了。リブレは単行本未収録の作品を電子化していますが、読んでいないものも多いためファンとしては嬉しいです。

「もう恋はしない」と決めているイラストレーターの槇(無愛想メガネ)が、独身用キッチンツールのシリーズの企画で一緒に仕事をすることになった葦原(気配り上手のワンコ)に、押しつけがましくない優しさでアプローチ…

2

捨てていってくれ 小説

高遠琉加  金ひかる 

すがすがしい程にツン!!

官能小説編集長の受けとその編集部のバイト学生の年下攻め。
受けの沖屋は「愛想のわるい猫のような」なかなか甘えない男。
口が悪く、淫乱、天邪鬼で一筋縄ではいかない受け様です。こういうひねくれた受けは大好きで、冒頭の作家へダメ出しをするシーンから面白く、物語にのめりこめました。
キレイで淫乱で仕事のできる受けって最高ですよね!
一方攻めの年下ワンコの隆之は常識人で、
あの強烈な沖屋にこの攻め…

2

狼と狐の夜 小説

高遠琉加  ヨネダコウ 

一般小説っぽい読後感

しっかり恋愛もあったし濡れ場もあったのにBLを読んだ感じがしない…
攻め視点で、攻めが受けに恋い焦がれてる感じがあんまりしなかったから?
なんだか一般小説ぽい雰囲気でした
BLとしての展開よりも事件の行き先の方が気になってページをめくりました
(終盤あたりはBLとして楽しみましたが)
なので読後感は一般小説を読んだ時のそれでした

攻めが受けを可愛く思う気持ちや、懐に入れて守ってやり…

1

狼と狐の夜 小説

高遠琉加  ヨネダコウ 

続きを~~m(_ _)m

 ヨネダコウ先生のイラストに惹かれて表紙買い。
 
 途中まではストーリー展開もテンポよく、サスペンスっぽい布石もあって、BL関係なくわくわくして読めたのですが、最後の方はエンディングを急ぎすぎた感がありました。気になっていたことも全ては解決されず、続き物の1巻を読んだような読後感でした。
 攻めと受けの関係が、付き合うという形をとらずに曖昧なままで終わるのはありだと思うのですが、受けの生い…

1

ラブレター 神様も知らない(3) 小説

高遠琉加  高階佑 

業深き彼らを救うため、修羅となる

全3巻。
シリーズタイトルである
「神様も知らない」は本当に深いタイトルだと思います。

こうならざるを得なかった。
ひとつの終末へ収束していく
遣る瀬なさ、悲しみ、切なさ、
そして相反する安堵。

止められない歯車のように意図せぬまま
奈落へ落ちていき、暗い道を歩き続ける
彼らの道が行き止まる時、
必然的に見える結末は涙を禁じ得なかったです。

そして、その運命に玩弄…

4

さよならのない国で 小説

高遠琉加  葛西リカコ 

何とも言えない読後感

帯に書かれていた「ダークファンタジー」とは何ぞや?
と思いながら手に取った作品なのですが
読み終えたら、その意味するところが理解できました。

この作品は、ふわふわ甘くて明るいファンタジーとは真逆。
重たくて苦くて仄暗いファンタジーでした。
読後感は幸せ気分とはほど遠かったです。←注意:私の場合は、です。

これまでに大切な人を亡くした経験がある人や
自身が死と直面したことがある…

4

スーツとストロベリー 小説

高遠琉加  Ciel 

2冊揃えてから読むのがおすすめ

タイトルは「スーツとストロベリー」となっていますが、内容は「紳士と野蛮」の残り部分と、その後日談の「スーツとストロベリー」で構成されています。
前作で、義己は秘密が明らかになり家を出てしまいましたが、生まれより育ちが大切と、誠吾の機転で無事、義己は学校へも家へも戻った所までが「紳士と野蛮」。
結局「紳士と野蛮」編では二人は結ばれるところまでは行きつきません。
「スーツとストロベリー」編でよう…

2

紳士と野蛮 小説

高遠琉加  Ciel 

ちゃんと2冊そろえてから読み始めたほうがいい

続き物だと気づかずに、こっちだけ買って積んでいたのを発掘。
萌えたけど、長いネタ振りだった。

祖父が亡くなって、遺言で隠し子の存在を知り、祖父譲りの屋敷で同居生活を始めたのだが…。

学園理事長の孫として、紳士であれと祖父に育てられ自分でも己を律してきた義己と、自由な母に育てられ、挫折した元Jリーガーの誠吾。
最初は相容れないと思っていた二人がだんだん心を通わせて、って、
なかなか…

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