三池ろむこさんのレビュー一覧

世界のすべてを君にあげるよ 小説

砂原糖子  三池ろむこ 

強がり健気年上受け

駆け落ちカップルが愛の逃避行の末、辿り着いたとある寂れた町で周りには兄弟と偽って二人で暮らしているという設定で物語は始まります。

物悲しいロードムービー風の感じが素敵です。二人の間に愛はあるのですが、受けが7歳年上ということで先々のことを考えすぎちゃうんですね。攻めのことを大好きなんだけど、こんなことをいつまでも続けてはいけない、攻めを解放してあげなきゃ、と将来を考えて一人で余計な計画ばかり…

15

きみがほしい、きみがほしい 小説

市村奈央  三池ろむこ 

ささやかな幸せは しっとりと切なく。

冒頭から 穏やかで満ち足りた風な二人が描かれ、その中に ふと張り詰めた何かがそれぞれが纏っている事を読み手に気付かせるような 静かな筆使い。読んでいてだんだん知らず涙が溢れ落ちる。「寂しい」と声に出すまでに彼がどれ程孤独であったか、そしてそれを包む優しさの愛おしさがとても沁みました。

3

きみがほしい、きみがほしい 小説

市村奈央  三池ろむこ 

萌えられず

タイトルとあらすじに惹かれて購入。以前に1冊読んだ本もなかなか良かったので期待していたのだけど、何だか作品に浸れず。
カフェを経営しながら2人穏やかに暮らしているのに、攻を「借りている」とはどういうことかと思っていたら駆け落ちしていたというのにびっくり。
主人公との交際を反対されたからといって、いきなり駆け落ちしちゃう攻の行動が理解できない。主人公もいきなり何もかも放り出して付いて行っちゃうの…

6

きみがほしい、きみがほしい 小説

市村奈央  三池ろむこ 

スケールの小ささが逆に良い?

あらすじ:
一つ年下の恋人・広嗣(攻め)と一緒にカフェを経営する秋緒(受け)。
常連も多く、穏やかな日々を送る二人だが、後ろ暗い"過去"に今でも怯えていて…

2014年〜の現在編と、2005年〜の過去編とが交互に語られる構成。
攻め受けの視点も都度入れ替わり、現在編も2015年、2016年…と時が経っていくという、なかなか凝った内容です。

優しく男前な広嗣と、…

8

ぎゅっとして そばにいて 小説

松幸かほ  三池ろむこ 

ウサギっぽい受けの可愛い話

あとがきによりますと動物シリーズの3冊目とのことですが、未読でも問題なかったです。コイツは誰だという怪しげな人物もいなかったです。

1冊すべて表題作。生活力のないウサギのような拓海(受け)と、そんな彼をうさみみ帽子をかぶらせて愛でる仁(攻め)の話です。帽子をかぶるイラストはカワイイの一言ですね!

拓海の兄達が強烈なキャラなので、彼らが主役のシリーズがあるかも、むしろあって欲しい!と思い…

1

カウボーイは清楚な花を愛す 小説

神香うらら  三池ろむこ 

カウボーイ×日系青年

「ハーレク●ン展開は苦手である(キリッ」などと言っているくせに何故かカウボーイ×日本人青年の小説は当たりが多い私。はて…。

いわゆる両片想いモノです。中盤でちょっとしたタネ明かしもありつつ、お互いにほぼ一目惚れでメロメロなので終始あま~い気分になれる作品でした。テキサスの牧場という場所がどれだけ広いのか私はピンと来ませんが、一つ屋根の下、お互いを想ってソロプレイを繰り返す二人が何とも可愛らし…

3

背中合わせでキスを 小説

安曇ひかる  三池ろむこ 

農家の彼GJ。

作家さんとタイトル買いです。
切ないお話だと嬉しいなと購入しました。
何も言わず引越した場面と優しい風に吹かれながらベンチに座っている場面、ぴょん吉を見つけたあとの、感情が交わらない2人の会話。
ジーンと涙が出ました。

中盤後半で佐久間の元嫁にビンタされた受けが不憫です。
子どものこともあるのかもしれませんが受けのせいで再婚出来ないじゃないとキレられても!!!
当て馬自身がすごい悪…

0

虹の球根 小説

玄上八絹  三池ろむこ 

心に虹が生まれる素敵なお話

ひとり『玄上八絹』 祭り継続中!
読み始めたら次々読みたくなる不思議な作家さんです。

萌えのベクトルが似ているレビュアーさんがよかったとおっしゃっていたので読んでみました。

不思議な設定のお話でした。
トイチの男のスピンオフだったのを読み始めてから知り、慌てて数年前に読んだ本を再読しました。
本編はトイチの方を読まなくても問題ないですが、それから10数年後のショートストーリーの…

1

背中合わせでキスを 小説

安曇ひかる  三池ろむこ 

夏休み昼ドラ風

ケンカップルを求めて辿り着いた本作品。
確かにケンカップル。
中学生時代のお話は自覚攻×無自覚受のなんともまぁ
甘酸っぱいというか青臭いというか可愛いケンカが続きます。
女子生徒からの告白を問い詰めるシーンも
カメの名前を白状しないシーンも
「あらあら、男になりかけてるのねぇ」と、気分は攻のオカンです。
再会後の二人の関係は中学生時代と大差はありません。
が、学歴・職・身長と差がつ…

1

言ノ葉ノ花 小説

砂原糖子  三池ろむこ 

優しい話です。

全体が柔らかい雰囲気の小説でした。仕事や学校で疲れた日の夜に読むとほろほろと何かが零れ落ちるような感じになります。少し暗い話ですが、優しい文章や言葉に心が癒させます。主人公の余村さんの繊細なところも、切なく胸が締め付けられました。これはものすごく個人的な意見ですが、ハロ/ハワユ という曲(特に、鹿乃さんという歌い手さんが歌ってらっしゃるものが一番おすすめです)を聴きながら読むと話や余村さんの心情と…

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