茶鬼さんのレビュー一覧

はなかぐら 小説

高矢智妃  わいあっと 

僕は娼夫です

実は海外翻訳モノを読んでしまったために今のBL小説が薄味に思えて読めなくなっていたところ、このjune系の強いお話は脳みそ切り替えに丁度ぴったりと役立ちました!
文芸社から07年に大判で出てたのの文庫化ですね。
能の世界を舞台に、憎しみ、嫉妬、軋轢、虐待、これでもか、というほどの都合のよいお約束波乱展開がジェットコースターのように押し寄せてきて、実はトンチキなんですけど、それがいいのです♪

4

フェア・ゲーム 小説

ジョシュ・ラニヨン  草間さかえ 

満足の一冊です

<モノクローム・ロマンス文庫>と銘打って出た翻訳モノの同時発売のうちの一冊。
こちらのほうが断然によかったです!
最近、読み応えが云々といった要望もある中これは見事にそれに答えています。
シリーズにロマンスとついていると、何げに甘い恋愛をイメージするのですが、「恋愛」の英語表現がロマンスで、もちろんこの中でその展開もあるのですが、それと同時に同じくらい、もしくはそれ以上に読ませるミステリーを…

20

10DANCE 1 コミック

井上佐藤 

これだけで神?はい、そうなんです!

ああーたまりません!
待ってました社交ダンスのBL。
その昔、名香智子の「パートナー」に魅せられて、ダンス競技会の放送を全てチェックしていたあの情熱が蘇ります!!
なんといっても素晴らしいのは、井上佐藤さんの描かれる肉感的な肉体が見せるダンスの動きの表現、そして目線の色気。
この絵を見るだけで一体どんな状態にあって彼等がなにをしようとしているか一目瞭然。
そして第2話で鈴木が見せるたった…

8

COMIC Be vol.12(雑誌著者等複数) コミック

スメルズライク感動の最終回!

ああー!!永井三郎さんの【スメルズライクグリーンスピリット】が最終回を迎えました。
同性愛というマイノリティ嗜好からとうとう桃源郷を目指して家を出た桐野と三島。
果たして彼等は、行くことができるのか?そんな終わりだった前回。
そうです、ついうっかりしていたのですが彼等はまだ中学生だったのです。
自分に悩み考える思春期の頃。彼等のとまどいが今わかりました!
彼等が母親の口紅を塗ったり、女装…

4

クリスタルパレス コミック

雨森ジジ 

「青い鳥」

雨森ジジさん、初コミックスだったのですね!
gateauで随分前から見ていた気がするので全然そんな感じがしていなかったです(汗)
見ての通り絵柄は大変に可愛らしい、小嶋ララ子さんを彷彿させるような絵柄です。
今まで見た作品もどちらかというと切ない雰囲気系の作品だったのですが、初めての長期連載となったこの作品。
アラスカを舞台に、父親を待ち身体を売り弟を守る兄と、兄が唯一の存在である弟という…

5

恋のしっぽをつかまえて 小説

L.B.グレッグ  えすとえむ 

アメリカンコメディ

一昨年、オークラからスラッシュの和訳モノが数冊出たが、今回これを読んでみて、あれはかなり日本のBLに近いファンタジーだったんだな~とその違いを感じた。
ではこのモノクローム・ロマンス文庫で出たものは、というとかなりゲイものなのです。
登場人物がゲイなのでもちろん恋愛観というより思考がゲイ思考で存在しており、日本のBLのように恋愛の機微や心の動きなどを期待するとちょっとハズす方が多いかもしれない…

8

東京心中 下 コミック

トウテムポール 

ベビーフェイスの色っぽさ

せっかく矢野が「セックスしようか」と言ってくれたのに、見たい番組が優先になり、あげく寝てしまった罪作りな矢野(爆笑)かわいそうな宮坂。
その後も矢野の小悪魔ぶり(?)大爆発!
彼はひげが薄いとか目がいいとか、ベビーフェイスがコンプレックスのようだw
OPERAのレビューにも書いたが、矢野の色っぽさってその白黒のまったり感、
自分には手塚の描く女性のあの色っぽさに通じるものを矢野の絵柄に見て…

4

東京心中 上 コミック

トウテムポール 

宮坂22歳の魅力と矢野29歳の魅力

なんとなく大学に入り、何となく就職して、何となく違うと思いながら、何となく番組制作会社に入社した主人公・宮坂。
この今までの何となくが功を奏したのか、案外に器用な性質が業界に合ったのか、
それとも先輩であり上司になる矢野さんが好きになったからか、
彼は初日からこき使われたにもかかわらず、この仕事を好きになっている。
自分が関わって作った番組を人が見る喜びを知ったのです。
しかし、果たして…

5

3人遊び~俺とチャラ男と純情ワンコ~ コミック

中田アキラ 

何かが惜しい!

中田アキラさん、1冊目から読んでますが、実はデビュー作は全然よくなくてレビューもしませんでした。
2作目、レーベルも違うしどうだろう?と思ったらアッサリしすぎちゃって、ちょっと存在感が薄い。
そしてこの3作目、悪くはないのですが、オークラの短編によくある今ひとつ感を周到しちゃって、何か惜しい!悪くない設定なんだけど、見せ方が惜しい!って思っちゃったのですよ。

まず表題。
秀一19歳、童…

3

年下の体温 コミック

桜井レイコ 

意地っ張りな年上の魅力と、意表をつく下克上がよかったデス

今月でたアクアコミックの中では一番良かった作品デス。
チョッピリ高久尚子さんの絵に似ています。
表題は3話、あとは短編ですが、ラストの社長受けを除いて中々に及第点な(自分基準)短編で楽しめました♪

【表題】
隣りの家で幼馴染で2コ年上の裕生を実は好きで意識している大学生の隆也はキスをしてしまう。
裕生も実は隆也を意識していそう。
社会人の裕生は会社で忙しそうだし避けられている。

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