茶鬼さんのレビュー一覧

吐息はやさしく支配する 小説

崎谷はるひ  志水ゆき 

非常に読みやすい一冊

表紙が出た時、あ、またグリーンレヴェリーシリーズか。。と若干の戸惑い。
実はこのシリーズ余り好きじゃなかったんですよね。
しかし乗りかかった舟というわけで手を出しました(汗)
シリーズとは言っても、前作・寛の恋人になったライカの義兄が主人公。
多少、この義弟に対するちょっぴりなブラコンな雰囲気も漂わせながらもさほどストーリー上は影響してこないので、全くの単発・新作として楽しめると思います。…

4

可愛い猫じゃないけれど 小説

真崎ひかる  高星麻子 

愛情欲求

かわいい犬がいっぱいの表紙に釣られて、つい主人公が16歳で相手が大人という、苦手組み合わせの本だということを忘れていた(汗)
大人×子供の14歳歳の差、しかも、子供は母子家庭で母親が放任で当人は恋人を家へ平気で上げていて子供は居づらくて夜の街を徘徊するという、典型的な愛情不足&コミュニケーション不足の家庭。
まあ、話の過程で(番外においてではあるが)めでたしな和解とか、本編の中で本人が世間の見…

3

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

まさにファンタスマゴリア

元人気子役の今は街金の金貸しをしている束井と、幼い時だった故に告白を受けてもそれに答えられず、それでも側にいた氷見の、束井の回想を中心にして10年後の再会から事が動くお話。
大雑把にどんな話かと問われればこうなのかな?

非常に静かにまさに”ファンタスマゴリア”(走馬灯)のようにクルクルと過去を見せながら展開していく話はまるで糸が絡め取られていくように、終盤に向けて全てが回収されてとても綺麗…

8

チンピラ犬とヤクザ猫 小説

神奈木智  三池ろむこ 

犬に懐かれた猫

ヤクザといっても、構成員30人程度の小さなシマをまかされた組。
頭は武闘派に似合わずキレイな顔をした(それがコンプレックス)藤波。
彼が怪我をしたことで救ってくれた敵対する組の構成員でもないチンピラの陽太に好かれて、すっかりペースを見だされた藤波が紆余曲折を経て彼を側に置くことになるというお話でもあり、陽太がフラフラして決め切れなかった道について決断する物語。

この陽太、何で24歳になる…

2

カップルはじめました コミック

真柄うしろ 

全てにボケツッコミ♪

今回の単行本、何と!『ひみつのお花ちゃん』のその後が載ってました!!
あの時はラブの予感はあるのかな?程度のものでしたが、今回は進展がちょっぴりあって、やはり予想通りの桜庭にもうニヤニヤするしか☆☆
表題の【カップルはじめました】もそうだったんですが、”乙女な要素を持つ男子”の表現に味があるかな?と思ったりも。
相変わらず、好みのノリと突っ込みのやり取りも楽しく、テンポよく楽しく進む展開は自…

7

ひまわり荘の貧乏神 小説

安曇ひかる  鈴倉温 

理系×妄想の爆笑思い込み

キャラ勝ちした作品。
最初から最後まで愉快に楽しめました。
主人公達の性格設定もあり、それから生まれる爆笑なやりとりにそれを生む原因となる友人の存在。
彼が脇役ながらいい働きをして、物語の面白味を一層愉快に演出させるきっかけになっていました。
数々のやりとりも逐一面白いのだが、一番の見せどころは思い込みで登場するエッチシーン♪
まさかよもや!ながらそこにある健気な気持ちに真剣さがあるのだ…

4

三途の川の向こうの君 コミック

さかもと麻乃 

オカルトとBLの融合

絵柄がちょっと好みでなくて避けてた作家さんだったのですが、幽霊が見える主人公というオカルトチックな設定に手を出して見ました。
黒髪メガネの行人の絵柄に、少女漫画~!とちょっとやっぱり苦手かも?と思ったのですが、なかなか面白い展開につい引き込まれてしまいました。
ラブ展開どうなるんだろう?という中々進展しないことにじれったく思うより、何となくくっついて当然というか、その為の設定も生きていて、繋が…

2

ハートの鍵を手に入れろ! コミック

三月えみ 

好きな人の為なら頑張れる

作者さんの初コミックス。
表紙の端正な絵柄に惹かれましたが、中の白黒になってもその印象は裏切りません。
人物の顔の表情がとても豊かで物語へ引き込まれていきます。
1話づつ、鈴木太郎視点、志賀主任視点と交互に登場するので、ノンケの恋愛だけに心の変遷が丁寧でわかりやすいです。
本編は恋人になるまで、描き下ろしにてその後の姿ということで初のエッチシーンが登場♪
色気はないけど、とてもいい感じの…

4

兄と弟のおとぎ話 小説

石原ひな子  高宮東 

兄の本音が見えるまで

今月は血の繋がらない兄弟モノが2冊発売になりましたが、こちらどちらかというとしっとり大人系の切ない展開。
しかしながら、主人公の温度がものすごく低いのでイラっとするものが。
しかしそのイラつきを呼ぶものこそが、主人公のこだわりであったということだったのですね。
その結末を知るに、それはある種の執着の形でもあるということがわかるのですが、こんな事ならもっと早くに何故?とも思わなくもなく、しかし…

1

意地悪しないでお兄ちゃん 小説

小中大豆  陸裕千景子 

バカップル兄弟

小中大豆さんの3冊目は血のつながらない兄弟モノのラブコメ。
この陸裕さんのカバーイラストに色々な鍵が隠されていて、読み終わった後に見るとまた楽しい♪
呆れかえるほどのブラコンを超越したラブっぷりからくる物語展開が実に楽しい1冊となりました。
主人公も、主人公の兄も中々にいいキャラでしたよv

母親の再婚で兄弟になった兄の千流(ちづる)と、母の連れ子の唯。
女の子みたいに可愛かった唯は兄…

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