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柚槙ゆみ 篁ふみ
渋茶
ネタバレ
2019年刊。 柚槙さんはまだ歴が浅い作家さんの印象だが、複数もの+実父との性的トラウマを持つ受けってこれまた読者にNG出されてふるい落とされやすいシチュエーションに挑戦したなぁ…と。 申し訳ないが、今回は特殊なシチュエーションではなく主体性のない受けってのが個人的に駄目だった。 確かに、思春期に実父に口淫されて性を慰めてもらっていたというのは重大なトラウマになるだろうね。 雨宮は立て…
池戸裕子 史堂櫂
2017年刊。 う~ん…普段甘々とかほのぼのしたハッピーエンド系の話が好きな自分にとって、この話はどの部分を前向きに捉えていいのか難しい。 主人公・津上は容姿、仕事ぶりに過大評価を得ていると内心戸惑っているサラリーマンだ。 異性との付き合いを意識して結婚相談所を介して知り合った彼女が居たが、同僚の高瀬への憧れを断ち切れずに別れてしまった。 津上は意を決してノンケの高瀬に「俺を抱いて…
あさひ木葉 小路龍流
2014年刊。 両性具有なのを隠していた和彦は、純血の血筋を妊娠させる目的で人狼一族の当主に蹂躙され続けていた母親によって村から逃がしてもらった。 都会に出てひっそりと暮らしていた和彦だが、彼の身体の秘密が村の当主・裕一郎にばれた為に強引に村に連れ戻されてしまう。 純血の子を産ませたいが為に、監禁下の状況で同じ純血人狼である敬二郎、紀三郎兄弟に陵辱され続けるのであった。 ふたなり設定に…
葵居ゆゆ 秀良子
10ページ余り読み始めた時点で、あーこれは嫌いな人は本当に駄目だろうな…と察してしまった。 34歳にもなって関係の冷え切った妻と離婚せずに義理兄からの”お仕置き”なるセックスを期待していて、思うような快楽が得られなくとも偶然事情を知られた会社の後輩に代わりにセックスで癒してもらってとぐずぐずな受け。 まさに典型的な不倫ドラマだった訳だが、趣味じゃないのは分かっていても普段ならまず手に取らな…
陵クミコ
BL小説で見掛けるこの人の小説が結構好みなので、コミックのほうも手を伸ばしてみた。 せっかくの高校生同士で初々しい気分に浸れるかと期待したのに、思春期の真っ只中で同性に惹かれる恋愛感情ってのを感じ取れなかった。 いくら高校生でも白坂がウジウジしてて面倒くさい性格すぎる。 常に側にいる黒田を抱く側に回りたい、彼よりも背が高くなりたいってプライドは汲んであげたいが、ほとんど構ってもらえなくて…
chi-co 陵クミコ
攻めが受けを溺愛するってシチュエーションは大好きなのだが、それには受けも多少気遣いができたり努力しているとかのプラスαな部分が感じ取れないと駄目なんだよなぁ… 攻め・三樹が起業した『M&H』の会社名からして”三樹&榛名”の略だってのも、榛名を独占したいあまりに入社させた経緯にもドン引きするばかりだ。 三樹の周りにいる脇役達が顔だけじゃなく才能や自信に溢れて華やかな一方で、常に「可愛い」とし…
崎谷はるひ タカツキノボル
既にくっついているカップルの現在と過去から、受けにとって気持ちが揺れ動いた分岐点を振り返る回想で構成されている一冊。 しかし、単純に話を楽しむよりも攻めの人物像が結構シビアに映ってしまうのは、この構成と受け目線が災いしているとしか考えられない。 イベント企画会社のスタッフ同士という背景から一般的な会社員とは違うラフさ、Twitterのやり取りを意識したノリでテンポの良さを演出しているが、文章をお…
砂原糖子 麻々原絵里依
ちょっと周りの機微に疎いかな?って感じの高校生・惣一の視点で進行する、不可解な幼なじみに振り回される恋愛もの。 高校生らしいすれ違いとか拙さが味わえる話だと思っていたのに、はっきり言って期待外れだった。 その不可解な幼なじみ、有貴についてだが… 両親の仕事の都合で一人暮らしをしている惣一のアパートに唐突に引っ越してきたり、自身がモテるのを利用して<別れさせ屋>なるものを請け負っていた…
犬飼のの サガミワカ
受けは、自身の美貌もいずれは衰えていくであろう将来を見据えて、見た目だけに惑わされる事のない相手を捜す為に、身体を張ってわざと太ってみせる。 久々のオタク生活を満喫する中で偶然に初恋の先輩(攻め)と再会した途端、運命の相手と閃いて、かつてのスリム体形を取り戻すべく運動に励むのだった。 今回の犬飼さんの小説は世界観や登場人物に特殊設定のない内容だから、地雷に用心せずに安心して読めますよ~、と…
御木宏美 麻生海
御木さんの小説は、過去に『こいきな男ら』(*my神作品)、『WORKDAY WARRIORS』(*実はこちらは途中までしか読めていない)以来だ。 久々に読んだ薀蓄を目一杯詰め込んだ文章、仕事描写ガッツリな作風には抵抗はなかった。 しかし、話の中身はまさかのしくじり案件とは…。 受け・香也(きょうや)は急逝した母親のブランド『華楽』を引き継ぐが、自分色に梶を切ろうにも従来のファンに受け入れ…