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表題作やがて恋を知る

杉沼祐文・大学の先輩で安曇の妻の兄
安曇春之・大学の後輩でシステム会社の社員34歳

同時収録作品やがて恋を知る

史賀海正 会社の後輩社員 27歳
安曇春之 妻持ちで義兄を好きな上司 34歳

その他の収録作品

  • はばたく日
  • 飛べない鳥は夜に啼く
  • あとがき

あらすじ

(フルール文庫 ブルーライン)

安曇には週に一度、秘密の「ご褒美」がある――それは、義兄である杉沼から与えられるみだらな罰と、その帰り道で会社の部下・史賀に優しく甘く抱かれる時間。初恋のひとでもある杉沼から与えられる痛みを伴った快感と、史賀から与えられる真摯な愛情の間で、安曇の心は揺れ動く。快楽に弱い自身の身体を厭うあまり、愛し愛されることに臆病になった安曇を救うのは果たして――。

作品情報

作品名
やがて恋を知る
著者
葵居ゆゆ 
イラスト
秀良子 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA(メディアファクトリー)
発売日
ISBN
9784840154062
3.1

(60)

(15)

萌々

(16)

(8)

中立

(7)

趣味じゃない

(14)

レビュー数
18
得点
170
評価数
60
平均
3.1 / 5
神率
25%

レビュー投稿数18

女性も含めて四人の物語

葵居先生は、痛みを求める主人公を良く扱う。これもそう。
自分の行いを恥じて、痛みを求める自虐的な主人公
春之の初恋は、杉沼

・・題名の「やがて恋を知る」のは、誰だろうと思ったら、
意外な結末。表紙は、内容のdigest、ラブコメ寄りかも? 
心情描写を評価するなら、神 かな? 
奪いあいは面白いけど、気色悪い展開だった。


安曇 春之:34才 地味目の整った容姿 淫乱な隠れゲイ
毎週、義兄とお仕置きプレイ➡部下と愛し合い➡妻が待つ家に帰る
学生時代の片想いの相手は、義兄の杉沼。

利香子:結婚3年の春之の妻・杉沼の妹 華やかで我儘 
春之から好きと言われたことが無い 

杉沼 裕文:妻の兄 春之は大学の後輩 
春之にお仕置きプレイ
興信所に春之の調査を依頼 

史賀 海正:27才 部下 
杉沼の存在を承知で春之を愛している

0

あわない、を知る

そもそも複数モノって地雷なんですよね。
それでも読んだのは、この作品の前に3Pとは知らずうっかり読んでしまった「蜜を喰らう獣たち」がとても良かったから。
うっかりって素敵。
食わず嫌いはよくないな、と思ったんです。

でもコレはやっぱりダメでした。

受けの安曇の魅力が伝わってこないんですよね一。
なんで攻め二人が二人とも執着するのか。
ホワーイ?でした。

あと、個人的にケナゲな後輩くんに肩入れしていたので、もう少し報われて欲しいのになと、ラストの展開にはがっかりしてしまいました。


ただただ「あわない」。
このひと言につきます。

2

1冊で2度美味しい

イラストが秀良子先生だったので表紙に惹かれて購入。
初めて読ませていただいた作家さんでした。

3Pものに今までも何度か手を出して挫折してきた腐女子です。
なんか違う……と途中で読むのを辞めてしまうこと数冊……初めて最後まで読みきることができたのがこの「やがて恋を知る」でした。
読了後、ああ、いいものを読んだ!と手放しで幸せな気分になれた。こういう物が読みたかった!

ずっと好きだった先輩と優しくしてくれた部下。受けは恋を知らないから戸惑う。
彼らはずっとこのままであって欲しい。
恋を知らない受けに恋を教えて愛して行って欲しい。

こちらを読んで思ったのですが、私は無自覚執着攻めが好きなようです。
先輩の自覚してからの好き!って態度にニヤニヤしてしまいました。

年下攻めが好きだから途中までは部下くんを応援しつつ読んでいたのですが、認めてからの先輩さんにはニヤニヤさせてもらいました。結果としてこういう結末になるというのもありですね。私は好きです。

5

好きになれない受け

久しぶりにレビューします。
神評価が多かったので、期待しましたが私にはダメでした。
とにかく受けと義兄が気持ち悪い。


以下ネタバレ



受けはゲイであることで親に抑圧されて育ったので、自己評価が低く「ふつう」であることにこだわります。

ここは分かるのですが、自分の浮気を機にヤケクソで憧れの義兄を誘うのが気持ち悪いです。 

また、ゲイで淫乱で、こんな自分と結婚してくれた妻に申し訳ないと思いながらも妻と向き合わない。
義兄におしおきをされて興奮して、部下に優しく抱いてもらって、それを繰り返して1年間。
受けが本当に妻に申し訳ないと思うなら、宙ぶらりんの状態で放置せずに離婚なり、話し合いなりすればいいのに、すべてが受け身です。
卑屈で自分勝手。
妻は美人で気が強いそうですが、受けのことを心配する描写、強がって受けの反応を試す描写があり、とてもいい女性なのがわかります。
それだけにこんな境遇におかれて気の毒でした。


こんな受けなのに義兄も部下の志賀も受けのことが好きです。浮気された妻でさえも、まだ受けに好意がある様子。
受けのどこに3人もの人間を惹きつける魅力があるのか疑問です。

義兄もヘンです。
浮気を持ちかけられて承諾するのもおかしいし、中盤では妹(受けの妻)にも関係がバレてます。スマートで憧れの先輩とのことですが、とてもそんな人物には思えません。

部下の志賀くんは包容力のある理想的な年下攻めでした。
志賀くんに癒されながら頑張って読みましたが、受けと義兄が気持ち悪くて好きになれず、それなのに濡れ場ばかりあって胸ヤケしました。
流されて攻め2人に溺愛されて幸せになりました、というエンディングはモヤモヤしました。

せめて、最後に元奥さんも幸せになった様子や、受けが心の底から謝るシーンがあれば良かったと思います。

5

三角関係の新境地!濃厚すぎる濡れ場❤️

いわゆる三角関係、3Pのお話かな…?と思って読み始めたら、凄まじい人間関係の濃厚さに絶句しました。
すごい。愛憎渦巻く愛の物語です。

秀良子先生の淡々とした挿絵がまた、この作品の濃厚な世界観を映えさせます。

読んだ感覚としては、濡れ場が8割…といった印象。なのに、決して物語に薄さを感じさせません。
むしろ濡れ場を重ねるほどに人間関係はより複雑に、作品がより重厚になっていく感じがします。読むほど、この作品の世界観に堕ちていくようです。

葵居先生の心理描写の丁寧さには思わず唸ってしまいます。唯一無二、素晴らしい才能です。

えっちで切ない…だけではない。
甘くとろけて、この3人の関係から抜け出せなくなるような…最後にはあっと裏切られる展開が待っています。

ぜひ、3人だけの狂おしい愛の世界を見てみてください。

3

こんなダメ男がモテる謎

10ページ余り読み始めた時点で、あーこれは嫌いな人は本当に駄目だろうな…と察してしまった。

34歳にもなって関係の冷え切った妻と離婚せずに義理兄からの”お仕置き”なるセックスを期待していて、思うような快楽が得られなくとも偶然事情を知られた会社の後輩に代わりにセックスで癒してもらってとぐずぐずな受け。
まさに典型的な不倫ドラマだった訳だが、趣味じゃないのは分かっていても普段ならまず手に取らないシチュエーションだし…という気持ちで読んだ。
世間では20年以上前にもTVドラマや小説で幾つかの不倫もの(男女ものではあるけれど)がヒットしたのだが、当時はてんで興味がなく見る機会がなかったんだよね。
既存の話とは比べる土台がないものの、多分この話も不倫ものとしてなら秀逸なのだろうか?

この話の受け・安曇もそうなのだが、この手の主人公の見た目には華やかさがないものの、浮気相手から見たら放っておけないような雰囲気があるのかもね。
安曇がおかしいのはゲイって事を隠したいのかどうか分からないまま、他の男と不倫している現実を受け止められていない事、自身が淫乱だからと自虐していても傷付いているのは当人じゃなく奥さんだってのに気づいていない酷さなんだよね。

そんな安曇に恋している史賀は、安曇には勿体ない位優しくて誠実な男だ。
史賀が恋愛を通しての好きって感情に拘っているのを見ると、その想いを真っ先に理解してくれる別の相手との両想いならば祝福してやりたかった…と思ってしまう。
安曇が本当に自らの淫乱な性ってのに悩んでいたならば、離婚成立後に誰とも関わらずに一人になれば良かったのに、都合良く杉沼にも史賀にも愛され続けるなんて納得できない。

どうも不倫ものは、主人公の俺だって私だって悩んでいるんだ!!っていい訳も「知らんがな(;´Д`)」ってつっけんどんになるし、その後幸せになったとさ、って結末にも複雑な心境になるからいけないな。

4

なんか腑に落ちない恋のオチ

葵居ゆゆさんといえばソフトなSMというイメージをもっていました
本作の受けさんはMといっていいと思いますが、
攻めさんその1はよくきくところのSはMに奉仕するっていう、
S的行動と読みました

すでにレビューされているとおり、とくに受けさんはサイテーな男です
お話としても妻に対してはとりわけひどい

ただわたしにとっては葵居ゆゆさんの作品は
受けさんがどのように攻めさんに愛されるのかを楽しむものなので、
不快はありつつ読了しました

これは潔く(?)受けさんの側からのみ受け止めて、
「……そんなこと」とか「ーーすみません」とか言って流されるうちに
ダメダメな自分を自虐的に評価するようで
けっこう甘い願望も欲望もつよい受けさんが
いいことだけの幸せな現在を手に入れるという
不思議を楽しむ……のが
かんぺきには無理だったかなー

受けさんが欲求が強くすごく感じるので
エロいしドキドキのシーンがたくさん

愛される幸せ、心も身体も
ハッピー・エンディングです

2

淫乱ダメ男

杉沼とのSMプレイ、そして史賀との愛情溢れるセックス…その両方に溺れて、背徳感を感じながらも関係を断ち切れない、淫乱ダメ男・安曇のお話です。もうダメ男って言っちゃいますよ、私は。清々しいほどの淫乱ダメ男です。健気な史賀に★1つプラスです。

珍しい秀良子さんのイラストに惹かれて購入しました。あらすじから、こういう結末も想像してなかったワケじゃない…むしろ、皆ハッピーで良いとは思うのですが、この三人と対照的に安曇の妻(=杉沼の妹)が不憫すぎてデスネ。BL作品を好んで読んでいる身でこういう書き方はどうかと思うのですが、同じ女性として安曇も杉沼も許せないと感じてしまいました。不倫モノ自体は地雷でも何でもないのです。でも、この彼女はちゃんと安曇が好きなんですよ。安曇の幸せは彼女の不幸の上に成り立っているのです。それが解せない。それでいいのか!?と思ってしまう。

それもこれも、お前が淫乱ダメ男だからだ!と説教したくなりました。早いとこ揉めてダメになればいいと思います。ふん。

7

不幸に酔うのもたいがいに

BL作品の宿命で、女性キャラが粗末に扱われるのは致し方ない。こちとら痛くも痒くもない・・・ばずなのに、今度ばかりは受け安曇の妻利香子にいたく同情してしまいました。だってあまりにも安曇がろくでなしなんだもん(このばあいのろくでなしは、愛情も込みで「仕方ない奴だなぁ(でもそこがまた可愛い)」という意味合いでなく、額面通りの蔑称です。

 安曇はゲイで、大学の先輩杉沼に長らく片思いしつつ、親や世間の風あたりを気にしてその妹である利香子と結婚していた。それでももともとの性癖は偽れず、ゆきずりの男と浮気し、妻にバレる。妹を案じる杉沼に、取引を持ちかける安曇。「あなたが相手をしてくれたらもう浮気はしない、妹さんも大事にする」
 週に一度、「お仕置き」と称して杉沼にいたぶられ、それでも満たされない身体を深夜のコインランドリーで1人慰めている現場を部下の史賀に見られ、史賀とも関係を持つ。史賀の愛撫はとてもやさしくてー

 なにが癇に障るかって、安曇の不幸づらです。繰り返し安曇は言う。自分どうしようもない淫乱で、だめな人間で、誰からも愛されるはずがないと。確かに彼の不幸の始まりは、ホモフォビアの親から激しく糾弾され、抑圧されてきたことにあるかもしれない。でも、生活のすべてを親に依存していた高校生の頃ならともかく、今の彼は34歳の社会人、会社でもそれなりの役職についている立派なオトナですよ。親になんと思われようが、ゲイという自分の性癖と正直に向き合って、どうあるべきかを自ら選ぶ力は備わっているはず。それなのに相変わらず自分からは動こうとせず、ただ不幸自慢を繰り返す。それって結局、不幸に酔ってるだけ、かわいそうな自分が好きなだけなんじゃないの? 
 なのに杉沼も志賀も、そんな彼を見放さない。最大の被害者であるはずの利香子でさえ、全てを知ったあとでもため息一つで離婚に同意する。二度目の浮気で、相手が男で、しかもそれが自分の兄貴だなんて、ふつうならどんだけ逆上しても足りないと思うんだけど、なぜか誰もがことごとく、このサイテー男に寛大なのだ。

 さらに呆れたことに、独身に戻って、じゃあ杉沼か史賀か、どちらかとくっつくのかと思えば、「どっちも選べない」-かくしてあっさり3Pに突入。一見非力なダメ男に見せかけといて、そのしたたかさ、握力の強さには恐れ入ります。しかも最後まで当人には周囲を翻弄している自覚はまるでなし。
 でもね、心底惚れた相手だったら「誰かと共有」なんて到底許せないんじゃないの? 一穂ミチさんの「イエスかノーか半分か」じゃないけど、相手の半分もらうだけで満足だという人なら、自分が差し出すものもまた半分きりだって言い出しかねないよ。残りの半分はまた別の誰かにって。そんな恋愛であんた方ホントにいいわけ!?
 
 まあもともと私が基本1対1派だってのも多分にありますが、それにしても久々にこんなに後味の悪い作品に当たりました。こないだ読んだバーバラ片桐さんの「VIPルーム」なんてなんと5Pだったけど、受けのえもいわれぬかわいらしさに救われてサクサク読めたのに。安曇のどこがそんなによかったのか、杉沼と史賀それぞれに、胸倉つかんで聞いてみたい。

13

初めてのボーイズラブ小説でしたがいやぁー良かった!

思ったよりすごくよくてこの私が数日で読み終えました。主人公の淫乱さがすごく好み。そしてエロい…(笑)自分なんかが両思いだなんてとか考える生真面目な主人公が淫乱…。私の心にグッときました。最後の主人公を取り合う二人の掛け合いはおもわずニヤけます!また読み返したい。少しでも興味があったのならぜひ手に取ってみて!オススメです!

3

これは、よくある三角関係じゃない

三角関係ものは数多ありますが、この作品、王道展開と逆行しています。

本当に最後まで、どっちとくっつくのか分からないです。義兄になりそうだな…いややっぱり志賀か…という予想を5周くらいして。
辛い場面もありますが、ずっとそわそわしていられるので一気に読み進めることができました。

あと、よく三角関係ものは「○○とくっついてほしい!」と情が湧いてしまってそれなのにもう一方の攻めとくっついちゃったりしますよね。しかしこの作品は初めて「どっちもくっつかなさそうだしどっちともくっついて欲しい!」と思えて。

それゆえ攻め二人ギスギスしすぎず幸せになれて本当に良かったです。
主人公は自分を追い込むマゾで義兄は恋に鈍感なサドですが志賀の明るさに救われました。

最後は三人とも可愛く思えて海辺のいちゃいちゃに癒されました。
とっても読後感が良かったです。

9

報われる幸せ。

小説のBLは葵居ゆゆ先生がお初でした。
初なのに道具有り、突き離し有りでかなり動揺しましたが、
杉沼が報われてくれて、ほんと嬉しかったです。
最終的に恋人が2人いる、3Pになりはしますが、杉沼が幸せならいいです。
ずっと苦しそうでしたからね… いろいろな面で。

最中でも自分ではなく違う誰かを思っていたとしても、感じてくれるなら…
みたいな史賀の健気さに心揺さぶられますよね。

安曇も突き離しながら心の中で思っていたことが書かれる場面は
なんか、キュンとするものがあります。

2

いいなぁ。

私も、あらすじを読んで即買いしました。
冒頭から結構そそられましたww

安曇×杉沼よりは、安曇×史賀の方が読み応えがあったし、コインランドリーでヤるのはめっちゃいいですね♡♡

0

墜ちる愛

見た目は淑女で中身は娼婦というのが好きなので、
ぱっと見は地味で清潔そうだというのに、
抱かれるとどこまでも快楽を追う淫らな安曇はかなりツボ。
しかも、自分がどれだけ愛されてるか気づかなくて、
自分なんてそれほどの存在でないと思ってる辺りツボ過ぎ。

そんな安曇は浮気がバレて妻の兄であり大学の先輩の、
杉沼に週に1度お仕置きとして抱かれに通う。
ちょっとキレイなイメージあったのですがその抱き方が本当に凄い。

ムチで打ったりなんだりのソフトSMはまだしも、
大人のオモチャセットまで用意されてるサディストぶりが凄い。
どちらもそういうイメージないんですけどね。
そしてそこまでやっているというのに杉沼は、
時に安曇を中途半端に高めたまま抱かずに帰してしまったりする。
体に残る半端な快感を鎮める為に安曇は、
帰りに毎回史賀に抱かれて欲望を開放してから帰る。

最初に史賀と会ったのは深夜のコインランドリー。
しかもそこで安曇は史賀に抱かれる。
いいんだけど、でも、ちょっとキレイじゃないのが気になる。
物理的でなくて、気分的にもっとキレイな感じが良かったかな?

安曇は史賀との仲も妻との事すべて精算して別れると決める。
なのに、史賀との仲に気付いた杉沼は怒りその嫉妬心から安曇に乱暴し、
そんな杉沼に史賀が口添えをしてようやく二人の想いが通じる。
が、でもしかし、だからと言って史賀が安曇から離れる訳でもなくて、
ふたりで安曇を共有するラスト。

それはそれでもいいかもしれないんだけど、
でも、安曇は杉沼を選んでいるように思うんだけど?
はっきり言葉にはしましていないけど。
或いは、安曇はどちらの事も選んではいないような?
でも、杉沼を求めてる事は間違いなくって、とかなりあいまい。
こういうのがイヤな人はかなりイヤな結末になったと思います。

私はそういうのがそれほど気にならないのでいいですが、
でも、安曇のどこにふたりはここまで惹かれたのかがちょっと謎。
強いて言えば淫らな姿に堕ちた?
BLというよりやおいっぽい雰囲気の話だと思います。
逆にやおいOKな人だと結構楽しめるかも。

3

ダメな人たち

あらすじを読んで購入しました。
愛し愛されることに臆病な受け。
そんな受けを愛する2人の攻め。

いつもなら好きな要素なんです。
でも今回は何度もイラっとしました。
受けである安曇がどうにも好きになれませんでした。
自分の欲望を満たすだけの身勝手な人、にしか思えなくて。
BL作品なのにゲイで悩む安曇よりも、妻である杉沼の妹に同情してしまいました。

読み手によって評価が分かれる作品だと思います。
残念ながらラスト近くまでは個人的に好みではなかったです。
そして主人公にも共感できませんでした。
『しゅみじゃない』と『中立』で迷いましたが、
同時収録作品での杉沼がよかったので『中立』にしてみました。

6

それが愛だと、知りながら。

答えの出ない三角関係と、秘密のご褒美


ゲイであること、快楽に弱い身体であることを厭う安曇
安曇に義兄であり、初恋のひとである杉沼
そんな安曇を真剣に愛している史賀



義兄・杉沼から与えられる淫らなお仕置きと、
その帰り道で、部下・史賀に優しく甘く抱かれる時間。


初恋のひとでもある杉沼がもたらす痛みを伴った快楽と、
史賀から向けられる真摯な愛情。




どちらを選ぶ、ということではなく、
どちらからも愛されている男の、臆病で贅沢な、

そしていつか必ず終わりがくる日常。

7

あぁ・・・

葵居ゆゆさんは好きなので、なんの迷いもなく購入したのですが・・・。
挿絵の秀さんも好きだし・・・。

なのに全くダメでした。
こうゆうなんともやりきれない感が漂うお話しが好きな方もいるかと思います。
なので評価は「私の好みではなかった」ということで、ご理解いただければと。

3人出てくる登場人物、誰一人共感できませんでした。
みんなおかしくて、みんなずるいんですよ(笑)
<安曇を救うのは果たして>とあるので、どちらかと結ばれるのかと思いきや、それもなく。

もともと3Pというか2人で1人を共有する、という形が理解できないので、最後3人がよしとした結果が納得できず、悶々したまま終わりました。



はぁー、残念。

7

釈然としない結末

1読目…登場人物全てに嫌悪感を感じて、二人に愛される主人公で終わるハッピーエンドにむかつきを覚えました。
しばらく放置して、内容がわかっている上で彼等の心情を読み解こうとしてみました。
個々の心情と成り行きにはそれぞれ納得いくものがあるのですが、やはりどうしても一番良い人であったろう史賀の存在が一番気持ち悪い存在である事に気が付きました。
次に気持ち悪いのが主人公の安曇です。
一番まっとうだと思ったのは杉沼です。
SMは好きです。
嗜虐に走る杉沼と、被虐嗜好の安曇の完全にすれ違ったままで行われる酷い2人の様子の場面はとても好きです。
だけど、次に史賀が良い人として登場し、そこに腹黒さがあればきっと史賀を好きになれたかもしれないのに、どうして安曇が好きだと愛してると言いきれるのかそこが最後まで自分の中で納得いきませんでした。
でも裏を返せば無垢を装う罪というべきか、一番おいしい汁をすすった人間かもしれないと思えば、彼が一番卑劣な奴だと思うのです。
唯一きれいな「愛」を主張するような存在で描かれているのが気持ち悪い根幹なのかもです。

何がこんなにむかむかしているか・・・

大学の先輩である杉沼が好きだった安曇は杉沼の妹と結婚する。
しかし、元来ゲイであり杉沼への気持ちも抱えており、浮気をしてしまうのです。
それがバレて義兄である杉沼に問い詰められた時、あなたが私の相手をしてくれたらもう浮気はしないと取引をもちかける安曇なのです。
それ以来、杉沼にいたぶられ快感を最後まで与えられずに放りだされる逢瀬が始まり
帰り路、汚れた衣類を洗濯して帰る為に訪れるコインランドリーでその放出できなかった快感を自分で慰めているところを会社の後輩である史賀に見られ、事情を話したことから、前から安曇が好きだったという史賀に体を慰めてもらう関係がずっと続いていたのです。
安曇の妻と安曇とは、浮気の件依頼冷たい夫婦関係が続いています。

あらすじで描いてしまうと、ふんふんふん、、、なのですが。
安曇が歪んでいるのは、自分がゲイだとばれた時に親に病気かもしれないと抑圧されたことからセックスへの罪悪が芽生え、それが被虐嗜好につながってしまったということ。
杉沼が好きなのに、言えなくて取引を持ちかけるという事しかできなかったずるさ。
このずるさは、はっきりしないところでずるずると1年も杉沼と、そして史賀と関係を続けるところは一体何かというと、もう杉沼への愛とか執着とか言うより、彼はマゾをそれで満足させてしまっているのだと思うのです。
だからその期間を幸せだったと言い、やめられない。

史賀もある意味隠れサディストだったのではないか?
会社での仕事と手が綺麗な事が好きになったきっかけだったらしいが、淫らな安曇があってこそ彼により惹かれたと思うのだが。
杉沼への敵わない想いを抱く安曇を慰める役目に慢心していないか?それを愛だと思いこんでいないか?そう思えて仕方ないと思ったんです。
それが、安曇が離婚を実家へ報告しに行った時、先回りして恋人として付き合いたいと言いに行っている。
なんだ?コイツ!

杉沼は一番解りやすかった。
安曇をいたぶりながら、懇願して顔をゆがめる淫乱な姿に惹かれていくのだが、それが認められなくて葛藤する。
まあ、最初の段階で安曇がもちかけた取引を受け入れること自体がもう異常ですから。
その要素は充分にあったわけで、彼視点の話しのところでそんな潜在意識が語られていましたし。
安曇によって目覚めさせられたわけです。

しかし、何がいいのかわからない安曇にどうしてこうも2人の男が執着するのか、どうして2人で安曇を共有で、安曇は幸せになるのか、
話しとしてはありなのだろうが、何か釈然としないものが残るのです。
なのにどうして「萌」評価なのか?自分でもよくわからんのです。

秀さんのイラストは登場人物の雰囲気がとてもよく出ていてよかったのです。

13

この作品が収納されている本棚

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