Sakura0904![]()
最初から最後まで、何この家族とっても可愛い!と思いながら読みました。幼稚園生であるジュン目線で描かれる、大好きなお父さんとお母さんの話。ただし、お母さんはジュンの前では必ず鳥の着ぐるみを纏っています。作品が終わるまで、お母さんがジュンの前で着ぐるみを脱ぐことはありませんでした。お母さんであるリオが着ぐるみの中に隠していること。それは、若過ぎることやお父さんのヨキと同性であること、親としての自信の…
ストーリーのテンポも良く、メイン2人の掛け合いも可愛さが溢れていて、読み応えも萌えも十分得られる1冊でした。ワンコ年下攻め×強気年上受けということで、攻めの松田が受けの榎本に厳しい言葉をかけられるシーンが何度かあるものの、榎本の厳しさは彼が自分に対して何かを戒めていて、その余裕のなさから来ているんだろうなというのはもう序盤でなんとなく感じ取れます。逆に、松田は何度凹んでも、常に余裕が残っているよ…
廣瀬×花城は巻を追うごとに安定感が増していきますね。最初の『マッチ売り』を読んだ時には、勝手に不穏な空気を感じていましたが、今のところこのカップルには不安をまったく感じません。そして、個人的にお気に入りな澤×有原の方も、今回は随分優しい愛の感じられる雰囲気を見せてくれて非常に満足でした。あとがきにもあるように、澤はただのSではなく、タイプの子には意地悪を言いながらも見えないところでいろいろ尽くし…
スーパーポジティヴシンキングな高校生の武義が、綺麗な見た目に反して口も悪くズケズケものを言う西田に対して、一切物怖じせず押していく様子が読んでいてすごく楽しかったです。台詞や描き込みも最小限に抑えられていてシンプルなのに、思わず笑ってしまうようなシーンが多々ありました。今時いるのかなぁ、こんなに押しの強い高校生男子。いたらいいなぁ、なんて思いながら読みました。
西田は男女関係なく人を勝手…
まさに春がぴったりのすごく可愛いタッチなのに反して、内容は結構重め。BL漫画では性に葛藤するキャラクターが登場する作品も少なくありませんが、こういう視点で描かれる作品は初めて読んだような気がします。性に限らず、自分の「普通」と他人の「普通」の基準は違うこと。これを常に念頭に置いて人と会話することって本当に難しいけれど、けっして忘れてはならないことだと思いました。
あくまでBLなので、スト…
梶本先生の作品は『高3限定』『コオリオニ』と闇が深過ぎるものから先に読んでしまっていたので、この作品の爽やかさ(※梶本作品比)に本当にこのまま幸せを掴む2人をただ見ていてもいいのだろうか、とそれこそ巣我のようにびくつきながら読み進めていました(笑)。でも、梶本先生のこういう雰囲気の作品、いいですね。前述した作品達はどうしても痛々しい描写や読む人を選ぶ壮絶な展開などに焦点を当てられがちですが、この…
計算し尽くして受けに近づく攻めの描写から始まったので、可愛らしい絵のタッチに反して殺伐とした展開になるのかな?なんて思いましたが、読めば読むほど攻めも受けも愛おしくなっていくような、温かい作品でした。ナルシストというほどでもないけれど、自分をクールに演じることが癖付いてしまっていて、計算外のことが起こると脆さが見えてしまう本間と、人の善意を疑いたくないのにどうしても信じきれず、人を好きになること…
自分の拘りや生き方を守り抜いたり、長年夢を追求し続けたりする頑固な男2人の物語。最後はもちろんBL展開になるのだけど、それまでの2人の歩み方も格好良くて、男じゃなくてもこんな風に生きたい、こんな風に生きられることを忘れたくないと思わせてくれるような、人間の美しさと可能性の描かれた作品でもあったように感じます。南国の暖かい島ならではの開放感も、多分に作品を盛り上げる要素になっていましたね。同じスト…
高羽×烏丸の時からそんな明るい話ではなかったですが、ここで最も深く暗いところへ来たというか、オメガバースによって生み出される感情の交錯の切なさがこれでもかと溢れ出しているような印象でした。鵜藤が脇役だった頃は、彼がスピンオフ作品のメインになった場合、烏丸達とは対極の明るく爽やかな恋愛をするんじゃないかなんて思っていましたが、とんでもないですね。むしろ、ページを捲るごとに辛さが増していく。すれ違い…
◆恋の話がしたい(表題作)
雰囲気とモノローグと、2人のやり取りがとっても素敵な作品でした。自分が恋愛には向いてないと思い込んでいる美成。まさかの展開で好きになった年下の真川と両想いだったことが分かり、付き合うことになるのだけど、いろんな場面でついネガティブ思考を発揮してしまいます。その思考のせいで居酒屋に置き去りにされたりもした真川ですが、美成の行動は全部自分を好きだから、嫌われたくないから…
