fandesuさんのレビュー一覧

被虐のボディーガード 小説

松浦巽  柊のぞむ 

緊縛好き必見!

先日読んだ『蜜の罠』が、読んだ事のないタイプの『とんでもないお話(良い意味で)』だったので、こちらも手に取りました。電子書籍で読みましたが、残念なことに挿絵なし。いやいや、どんなイラストだったんでしょうね?想像が膨らみます。

米国の事業家(富豪)のボディガードとして雇われた斉賀が性的なことも含んだお相手としても気に入られてしまったが為に、海賊の財宝(ワケアリ)を巡る陰謀に巻き込まれちゃって、…

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殉愛 小説

綺月陣  周防佑未 

「至高の恋は結ばれない」と信じていた頃を思い出しました

純粋な感想として「懐かしい!」の一言に尽きます。
2編とも21世紀前に書かれたものだと思うのですが、男性同士の恋愛が決して結ばれないもであった時代があったんだということを感じますね。
表題作なんて思いっきり不倫ものですもの。
今だったら「恋に落ちてしまっても、妻と別れる前に関係しちゃダメっ!」という、別の倫理が先立つのでしょうけれど「当時は男性同士の恋愛自体が禁忌のものだったんだよねぇ。同性…

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開発王子と営業騎士 小説

佐伯まお  サンバ前川 

『リゾラバ』と『ぽっちゃり』の2編入っています

中編が2つ入っています。

『開発王子と営業騎士』
電子ピアノ開発チーム開発・研究部門の『エレピの王子様』と呼ばれる滝口は、業績を上げたご褒美にバンコクの視察旅行へ行くことになります。でも滝口はとても気が重いのです。ただでさえ人づきあいは苦手なのに加えて、同行するのがほぼ全て部長クラスのおじさん達ばかりだからなのです。その中で唯一の若手は本社営業部の東堂。入社1年目にして営業トップという彼は…

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立ち読み禁止! 小説

音理雄  いさか十五郎 

調子イイダメ男(ヘタレワンコ属性)

本屋さんのお話です。中で「リアル書店が好き」という話を駆と瑛久がする場面があるのですが「私は今、そういう風に話しているあなたたちの話を電子で読んでいるよ。ごめん」と思ってしまいました。

書店の『エプロン王子』と呼ばれる瑛久にいつも本の取り寄せを頼む長身の男がいます。不器用ながら人が良さそうなその男、日比野駈を気にかけてしまっていた瑛久ですが、ある日彼に「柚木さんは男の人とも恋愛が出来ますか」…

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あべこべな僕らの恋デイズ 小説

川琴ゆい華  花小蒔朔衣 

これも『触りっこ』って言うのでしょうか?

今までいくつかの『入れ替わりもの』のお話を読みましたが、今作はテイストがちょっと違いました。入れ替わってしまったが故の『驚き』とか『ドタバタ』とか、ましてや『入れ替わってしまった理由』は、さらっとしています。
その代り、入れ替わりものの醍醐味である『他人の中に入っちゃった所為で、その人への見方が変化する(上っ面だけではなく、その人を良く知ることが出来る)』ことを、じっくり書いている様な気がします…

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その美脚が愛しすぎる 小説

海原透子  ゆき林檎 

やっぱ脚フェチはあのプレイをしたがるのね(笑)

『小説b-Boy 2012年9月号』掲載作品。挿絵あります。
フェティシズムのお話って、背徳的な香りがするものも多いのですが、このお話は明るいコメディ。短くてライトなお話なので、気軽に楽しめました。

子ども向け学習教材を中心とした会社に勤めて2年目の秀人は『幼児向け友達ロボット』の製作プロジェクトに参加をしてもらう為、人工知能の研究をしている神野を尋ねます。人嫌いで、プロジェクトに全く興味…

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にわか雨の声 小説

水白ゆも  篁ふみ 

『謎解き』に走っては楽しめないお話

『花宿人』の不思議な世界観と、文章の間から漂う濃密な香りが良かったので手に取りました。
こちらも不思議な世界観。
ある特殊な設定があり、それを説明してしまうとお話を読む楽しみが激減してしまうと思うのですよ。なので、感想のみを。

前半は太陽主軸に描かれていて、とてもサスペンスフル。
話として辻褄が合っていない状態が続くんです。
「あれ?あれ?」と思いつつ、謎がどんどん深まっていく力で読…

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ていこうなんて、しないから 小説

栗城偲  大槻ミゥ 

『制服プレイ』の部分が秀逸

『小説b-Boy 2012年11月号』掲載作品の電子書籍化です。
リブレの主にb-Boy単発作品の電子化は個人的なツボにはまると、とんでもないヒットを飛ばすことがあって楽しみにしています。
今作も『兄弟もの』がお好きな方は大好きなんじゃないかと思える作品です。
年下攻めでとても王道。

両親の再婚で16年間、仲の良い兄弟として育った朔生と脩介。いつの頃からか兄の朔生は脩介に恋心を抱いてい…

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終わりなき夜の果て 上 小説

和泉桂  円陣闇丸 

怖かったパパが愛らしく感じた

『清澗寺サーガ』第一部の最終話ということでパパも息子もおじい様方も総出演です。時代も維新の頃から昭和の初めまで、飛ぶ飛ぶ。
上巻は深沢×和貴、伏見×冬喜。プロローグでは嵯峨野と貴久のおじい様方も。
長かった一族のお話のグランドフィナーレ。この神話に登場した全員がシャンシャンを手に持ち、羽根飾りを背負って大階段を降りて来て、スポットライトがあたると二人で踊り出す、的な感じ。

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せつなさは夜の媚薬 小説

和泉桂  円陣闇丸 

三男は素直

長男、次男が強烈に捻じれていたのですが、あら、三男は可愛い。
あのご家庭でここまで通貴がワンコだというのは、国貴と和貴が必死で守っていたんでしょうねぇ……偉業だと思います。
あ、ここまで書いてちょっと気づいちゃった。
清澗寺家って『父性がない家』なんだ!
国貴と和貴の『守り方』って、お母さんぽい。
まあ確かに、父がいない家ではあるのですが、でも母がいるわけでもないからなぁ。『化け物』と『…

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