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キーワードは『王道回帰』 2015年のBLコミック事情を振り返る

2015/12/27 07:32

独断と偏見で今年一年のBLコミック界の流行を考察

あっという間に12月も年末へと突入しましたが、ちるちるユーザーの皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
年の瀬となると様々な分野でその年のランキングや流行が取り沙汰されますが、その例にならって記者も今年一年間のBLコミック界の動向について考察してみたいと思います。

早速、先日発表された『このBLがやばい!』2016年度版のランキングを見てみることにしましょう。2015年の流行を紐解くキーワードは、ズバリ『王道回帰』です。

コミック部門1位は宝井理人先生の『テンカウント』。BL作品にしては珍しく多様なグッズ展開がされており、言わずもがなちるちるでも大人気の作品ですよね。

また、2位は桜日梯子先生の『抱かれたい男1位に脅されています。』、3位はおげれつたなか先生の『恋愛ルビの正しいふりかた』という結果となっています。

そこで、これら3作品のもつ特徴について考えてみることに。共通する点として、「線が細くはっきりとしている綺麗めなテイストの絵柄」「しっかりと描写されているエロシーン」という2つのポイントが挙げられるのではないかと考察しました。
そして、「この2つのポイントは元来の王道BLのイメージと合致すると言って差し障りがないのではないか」という考えに至りました。

長い歴史をもつ元来の王道BLと言えば、「少女漫画に近い線の細く綺麗な絵柄」「たっぷりめのエロシーン」というイメージが強いのではないかと思います。やまねあやの先生の『ファインダーシリーズ』や、中村春菊先生の『純情ロマンチカ』『世界一初恋』シリーズなどもその例に漏れていないと言えるでしょう。

時代が進むにつれて絵柄の流行も移り変わっていきますが、元来の王道BL作品と今年流行った作品の共通点はやはり先に挙げた2点と言っていいのではないかと思います。
絵柄の美しさや画面の華やかさ、そして思わず「うーんエロい!」と唸ってしまうようなエロシーンの濃厚さがポイントであるように感じます。


では、去年や一昨年の流行は今年と比べてどうだったのでしょうか。指標として『このBLがやばい!』2014年・2015年のランキング(それぞれ2013年、2014年出版の作品対象)を参考にしてみました。
ebookjapanより


2014年1位はトウテムポール先生の『東京心中』、2位は元ハルヒラ先生の『マウリと竜』、3位は井上佐藤先生の『10DANCE』という結果になっていますが、これらの作品は先ほどから繰り返し挙げている2つのポイントにはあまり合致しないように思われます。


2015年ランキングでは、今年1位に輝いた『テンカウント』が3位にランクイン。桜日梯子先生の作品も4位5位にランクインしていますが、中村明日美子先生の『O.B.』、ヨネダコウ先生の『それでも、やさしい恋をする』の上位2作品はやはりあまり王道色の強いものではないように感じます。
王道回帰の風潮はじわじわと勢いを増していき、今年他の追随を許さないほどの爆発をしたのではないでしょうか。

「BLはファンタジー」という暗黙の了解のもと濃厚なエロが繰り広げられていた時代を経て、そこから一歩引いて実生活のリアルさを求めた作品(ラフな絵柄な作品が多いように思います)が多く出版されるようになりましたが、2015年はその2つの傾向の両方を取り込んだ作品が多くの人に支持されていたと言えそうですね。
現実味を取り入れつつエロシーンでも満足させてくれる、そんな現代流『王道回帰』な作品が2015年の流行と言えるのではないでしょうか。


以下は各電子書籍サイトの今年度のランキングになります。

【Renta!】

【BookLive】

【ひかりTVブック】

【コミックシーモア】

【honto】


【ebookjapan】

記者 星野

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