「どうしても触れたくない」のスピンオフ登場!

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それでも、やさしい恋をする

soredemo yasashii koi wo suru

即使如此 也要温柔相爱

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表題作それでも、やさしい恋をする

小野田良、前作の嶋の上司、システム課、25~28歳
出口晴海、嶋の元同僚、営業職、28~31歳

その他の収録作品

  • after 9 hours
  • after 10 hours
  • 色のある世界(前編)
  • 色のある世界(後編)
  • やさしい嘘はみのらない
  • おまけ

あらすじ

出口晴海が好きになったのは、小野田良。三歳年下のストレート。気がつくと、好きになっていた。友達でいい。そう思っていたのに、どんどん好きになっていった。素直になれなくて、不安になって、ささいなことに幸せを感じて、言えない言葉がたくさんたまっていって――誰かを好きなる切なさと幸せがここに。

作品情報

作品名
それでも、やさしい恋をする
著者
ヨネダコウ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics CRAFTシリーズ
シリーズ
どうしても触れたくない
発売日
ISBN
9784813030454
4.5

(1138)

(844)

萌々

(173)

(71)

中立

(23)

趣味じゃない

(27)

レビュー数
99
得点
5148
評価数
1138
平均
4.5 / 5
神率
74.2%

レビュー投稿数99

それでもやさしい恋をする を実感させられた作品。

「どうしても触れたくない」(本編)のスピンオフって事で読んでみました。
本編はノンケ(外川)がやすやすとゲイ(嶋)とそういう関係になった感があったけど
これはそれに至るまでのノンケ側の心情や、やはりゲイ側の心情もリアルに書かれてます。


序盤にある、出口(ゲイ)の「なんでそう簡単にノンケになんか惚れるんだよ!?」
「普通はどっかでブレーキかけんだろ」って気持ち。これ本当にリアル過ぎます。

女性やノンケの場合は、相手が既婚者とかじゃない限り"ブレーキなんて必要ない"ですよね。
そりゃ「振り向いてくれるはずがないから」とかで多少のブレーキはあると思いますが
それはゲイ同士でも同じですし、何ていうか、女性を好むノンケ相手だと根本的に違うんです。

だって『自分は女ではない』から。「ノンケに好まれる対象(性別)じゃない」から。
相手が既婚者だとかのそういうモロモロ以前に、自分の性別が「男だから」って理由だけです。
普段の生活で、職場やお客や同級生や友達などノンケに囲まれてゲイは日常を送ってます。
そんな中で「常にブレーキかけて日常を送ってる」のが"普通"です。それがほぼ当たり前です。
『間違ってもノンケを好きにならないように』『辛くて悲しいだけだから』です。 

そう理解してても"好きになっちゃったら仕方が無い"んですよね・・・・。
辛いと思う。ほんっと辛い。「報われない前提の恋」なんて誰でも辛い。しかも3年間・・・
そんな中、"好きな相手(ノンケ)がゲイを好きになった"って聞かされたら
そりゃあもう打算だろうが、ミジンコなみの"可能性"だろうがかけたくなりますよ!

凄く気持ちが分るぶん、ずっと出口応援派で読みつつも
ノンケ(小野田)の気持ちの揺らぎ方も「なるほど」と楽しく読ませて頂きました。
ハッピーセンドなのに、なぜか切なくなった作品なのが不思議です。


多分、「ノンケなんて好きになったらダメ」「こんなうまく行くはずない」っていう
自己防衛がありつつも、やっぱこういう恋が”羨ましい”んでしょうね。
だから『"それでも"やさしい恋をする』生き物なのかなぁ。と凄く考えさせられました。

43

特別な設定は無くても、ヨネダさんが“特別”

待ちました。
もとい、ずっと待たせていただきました!!
同人誌を必死こいて集めた日々が遠く感じますw
そして、昨年の11月にCRAFT vol.58にて続きを読めて
小野田と出口の出会いがこの度読めるだなんて!!!!!
ここで、わりと享楽的なゲイの出口が
ノンケを好きになるヤツ(嶋)の気が知れないって思ってたのに
初対面で自分を年下だと勘違いした小野田が優しくて穏やかで。
彼女がいると共通の友人から聞いて
静かに傷付くくらいに好きになってしまっていた出口。
彼女なら、わがまま言ったって許されるだろうに、
友達なら傍にずっといられるのに、
好きな気持ちは自分ですら止められない。
手を繋いだ小野田と彼女を見て
「10代のガキじゃあるまいし」ブレーキをかけられるはずだと思ってた
タガが外れたような様子が切なかったです!!

描き下ろしで表題作の『それでも、やさしい恋をする』から
『after 9 hours』への流れがすっごく自然で
同じ作家さんが描いているんだから当たり前かもしれませんが
もう勘弁して下さい…!!!と身悶え致しました!!!

それからはもう同人誌で知っている内容なのに
きゅんきゅんきゅんきゅん、萌え殺されるってこういう感覚かも!!

同人誌部分が全面修正・加筆と記載されていましたが
違和感はまるで無いだけでなく、
『色のある世界2』で、Hシーンが当時1コマの回想のみだったんですけども
2頁、出口に押され気味の小野田が追加されてます!!!
恥ずかしがってる小野田も可愛いのですが
リードしつつ、小野田を気遣いつつ…の出口が健気で可愛すぎ!!!!!

小野田×出口のお話を全部まとめて読めるコミックスが
こんなに有り難く思えるのは、
やっぱりヨネダさんの作品だからですね!!

『どうしても触れたくない』で優しくて理解のある役どころの小野田が
3つ年上の友人だと思っていた出口に告白され
二度と会えなくなるのが耐えられないからと
答えを保留にしてもらいながら
どんどん自分の中の黒い部分を知ってしまって
出口への恋を自覚していく様子が
ゆっくり、しかし着実に進んでいとおしいのです。

出口の、まさかのノンケへの片想い、
恋は予想もせず訪れてどんどん苦しめられてツライのに
どうにもならない気持ちが手にとるようです。
恋、したいですww

そして、あとがきでも一瞬ですがダブルデートの模様がほのぼの(?)で
やっぱりいつまででも続きが読みたくなってしまいます…。
わがまま言ってすみません!!
ときめきすぎの死因ってあながち無いとは言い切れないと思うくらい!!
例えきゅんきゅんし過ぎて寿命が縮んだとしても悔いはございません!!

そして、全編帝王×野島兄さんで脳内再生させていただきました。
ドラマCD化、なりますよね??していただけますよね!!??
どれだけリピったかわからない『after 9 hours』『after 10 hours』、
あの世界観をまた味わわせてほしいです!!

あの同人誌だけなのかな…と思っていた小野田×出口に
改めて会わせていただけて
こちらを一気に読める幸せ、噛みしめております!!

いやー、素晴しい新年度の始まりとなりました……(泣)

19

東雲月虹

めぐる*さん、こんにちは!!

ヨネダさんの作品は「必読!!」といっても
過言では無い気がしてしまう東雲ですw

そう、小野田に彼女いたんですよ!!
しかもあんまり人が好さげな彼女じゃないらしくって…;
そのあたりの描写はそんなに出てこないので
安心していただいて大丈夫かと☆

見かけた時の出口の切なさときたら…!!もだもだしますよ!!
是非是非コミックスでご堪能下さいませ!!!(^_-)-☆
しばらく手元から離せなくなるはずですw

コメントいただきまして、誠にありがとうございました♪

恋物語

陰惨な過去やノンケ相手のつらい思い出が無くても
人を好きになる気持ちはどうしようもなくて、相手の事ばかり考えて壊れそうな想いを積み上げてたら何気ない日々に色が付いた
表紙を初めて見た時から二人の距離感に胸ギュンでしたが、中身は其れ以上でした。

最初に描き下ろしが50ページ近くあり、二人の出逢いが描かれてます。出口をかなり年下だと思って話す小野田は此処しか見られないので貴重ですね。
奇跡の31歳・出口晴海が始めから終わりまでズルかわで…メガネ込みかとツッコんでしまう告白も抱きしめたくなるので反則。
あの小野田が仕事でミスしたり傍観者で居られなくなる程のめり込む相手がこんな猛者とは、これ以上の爽快感はありません^^
初陣で5回なんて、、、
これは出口に讃辞を贈るべきでしょうか。そこまでさせる色気に。
個人的に、周りはよく見えてて優しいけれどどこかデリナシーだと思っていた小野田は、一人にしておくと面白い描写がたくさんあって読後には憎めない人物に思えてきました。
外川さんに続き嶋くんにまで心の声を聞かれて。

要所で出てくる嶋くんが云う外川さんとのケンカって痴話的なやつでしょうどうせ。←
小野田と呑むって聞かされただけで直ぐ来てしまうんだもん外川さんは。ごちそうさまですー

ノンケ×ゲイというのは同じでも、キャラが代われば品変わる。
小野田は同じ匂いがする、と云った外川さんの嗅覚を証明し、「どうしても触れたくない」と一対となるこの作品をこんな形で読める日が来るとは。歯噛みをし、枕を濡らす夜を幾つ越えたか…ありがとうの一言じゃ全然足りません。
発売日が発売日なだけにドキドキでした。
同人誌部分は小野田視点、新たに描かれた最初と最後の章は出口視点、とどちらの魅力も余す事なく詰まってます。

どうしても~での外川さんと嶋くんの『焼き肉帰り、ドアの内側チュウ』が好きなんですが、今作で小野田が『苦い嘘の後、ドアの内側キス』をしたのが個人的にはとても嬉しく好きな場面です。
ドアの内側で恋は生まれてます^^

すごく好きな人の すごく好きな人になれてしまった
読んでる時は頭の中であのエンディングのサビが鳴っています。

15

なんか違うんだよね

 昔から少女漫画の王道に「スペシャルな彼」と「フツーな私」の組み合わせがある。代表例が「BANANA FISH」のアッシュと英二みたいなの。この場合読み手は英二に感情移入して、周囲の「なんであのアッシュがおまえなんかに!?」というやっかみに耐えつつ、なにもかもスペシャルなアッシュが自分だけに向けてくる熱愛に酔うのが醍醐味なんだよね。BL読むときも、受けの目線で攻めの格好良い言動とか容姿とかにときめくのが一般的だと思う。
 でもヨネダ作品の場合、なんか違うの。気がつけばいつも、受けの方に吸い寄せられてしまってる。綺麗で、強くて、色気炸裂、でも時々たまらなくいじらしい。「囀るー」の矢代も久我も、「NIGHTS]のマサキも、本作の出口晴海くんもまさにそう。
 対する攻めは、地味で真面目で不器用なタイプ。読む方は完全に攻めと一体化しちゃって、受けの一挙手一投足にドキドキ、やきもき、振り回され放題なんだけど、それがいつしか快感になっちゃう。

 ゲイの出会いスポットでもてまくりの出口。セックスのときエロ魔人と化す出口。出口は小野田にそんな顔できれば見せたくない、引かれたら耐えられないと思っているけれど、小野田は驚きながらも余計に出口にはまってゆく。小野田の心理のアップダウンはそのまま読み手に伝わって激しく揺さぶられる。これだけ受けに気持ちを持ってかれるって、あんまり経験したことない。

 普段のBLの読み方を覆される痛気持ちよさ。そこが私にとってのヨネダ作品のツボみたい。なので「どうしてもー」の外川と嶋のカップルにはあんま萌えなかった。この二人だとどうしても嶋視点になるけど、そこまで嶋に感情移入できなかったから。

 

15

雲絶間姫

だらむし様

こちらこそ、はじめまして。コメントどうもありがとうございます。
バーバラ片桐さんいわく、BLの攻め様は読み手にとっては王子さま。
必ずしもハイスペックでなくても、何かしら憧れとか胸キュンの対象になる要素が
必要だとか。だからすべてのBL作家さんは腕によりをかけて攻め様を
描いてるはずなので、かっこよくて当たり前なんですね~

でもヨネダさんの描く受け様のかっこよさとかわいらしさときたらもう・・・
キラキラの受け様にいちずに思われる地味な攻め様まで、その照り返しで輝いて見えちゃうから、やっぱヨネダマジックはすごいですね~

だらむし

はじめまして、こんにちは。だらむしと申します。
雲絶間姫さんのおっしゃるBANANA FISHの~…という例えがなるほど!なるほどな!!たしかに!!と感じまして思わずコメントいたしました。
あの作品って、いわゆる王道な組み合わせなのですよね。アッシュなんてオレ様もちょっと入りつつ、でも平凡(のはず)な英二を確かに信頼していて。
そう考えますとヨネダ先生のだってまさに「普通と特殊」の組み合わせですのに、たしかにたしかに特殊側がいじらしい!すごく納得いたしました。特殊だもんな~ではなく、特殊を忘れてキャラクタ本人に惹かれるような!

だからこそ仰るように、小野田に一体化しちゃうの、すっごく分かります。出口さんを可愛い可愛いなんて可愛い人なんだと思いながら読んじゃっておりましたもの!
とりとめもないコメントで申し訳ないのですが、雲絶間姫さんのご発想で自分も改めてこの作品を楽しめます♪ ありがとうございます~!

むしろメインディッシュ

確かにメロドラマの様な大仰な嵐は見受けられません。
だからと言って安心して読み進めると読者は多分
突き落とされるでしょう。気恥ずかしさの大嵐に。
当世の言葉を借りれば正に「爆発してなさい」としか
言い様のない遣り取りが山も谷も無い状態で展開されて
いる訳です。いっそ水引を直径10メートルの玉状に
巻き取ってぶつけて祝福したくなる様な、そんな恋模様。
BLと銘打ちながらここまである意味純情で慎重な
恋愛描写ってぇのは…じわじわき過ぎて巻き添えを
食うのを回避出来そうな気がしない。

映画の前菜代わりにこの本を読むのは薦めません。
この本だけで先ず消耗しますから。

12

この作品が収納されている本棚

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