紅蓮のくちづけ染模様恩愛御書

紅蓮のくちづけ染模様恩愛御書
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神1
  • 萌×20
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
3
得点
8
評価数
3件
平均
3 / 5
神率
33.3%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
小学館
シリーズ
パレット文庫(小説・小学館)
発売日
価格
¥657(税抜)  ¥710(税込)
ISBN
9784094216059

あらすじ

初夏の浅草観音。
美貌の細川家小姓・印南数馬は、凛とした若侍・大川友右衛門と出会った。
瞬間、数馬は大川の強い眼差しに心を奪われ、大川は数馬に一目惚れ。
互いに求め合いながらも、ある事情が二人に幸せな恋を許さなかった。
ある日、大川は武士を捨て細川家中間となり数馬を見守ることを決意する。
一方数馬は、父の仇を討つまで恋はしないと誓いつつ大川への想いが募るばかりで…。
やがて互いの恋情が極まったある夜、ついに二人は熱く結ばれた!幸せ絶頂の二人だったが、果たすべき忠義と守るべき愛の狭間に翻弄されていき…!?男たちの禁断の愛と宿命を描いたドラマティック・ラブ。

表題作紅蓮のくちづけ染模様恩愛御書

元秋本家家臣
薩摩藩藩主細川家の小姓

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レビュー投稿数3

幻の狂言が復活・BLと歌舞伎のコラボ

久しく上演が途絶えていた明治の初世市川左團次によって人気狂言となった
三世河竹新七作『蔦模様血染御書』が、約一世紀ぶりに復活。
2006年大阪松竹座にて『染模様恩愛御書』として上演されました。
この復活狂言をノベラライズしたのが、この作品です。

公演当時は歌舞伎とBL小説のコラボ!?と、何かと話題になったのを覚えています。
確か公演中は劇場の売店でもこの小説が売られていて。
BLを知らなかった歌舞伎ファンがたくさん、この本を購入されました。

舞台と小説では随分と雰囲気が違っていて、驚きました。何より結末が全く違う!
舞台はBLというより「衆道」で、武士道や忠義の心を重要視して描いていました。
小説版はひたすら恋に生きた友右衛門と数馬でした。

多分、BLとしては小説に描かれた「恋に全てを懸け、二人はいつまでも共にある」という
友右衛門と数馬が王道なのだと思います。しかし折角の時代ものなのだから、二人の武士らしさを感じたい私には、武士道・忠義の描かれ方が薄味で不満でした。

そして私の個人的な感覚で申し訳ないですが。小説版の数馬が乙女すぎて。
「女と続き見まごうばかりの少年(小姓)」というよりも、「男装した美少女」としか思えなかったのが、この作品に対して非常に辛口になってしまいました。

2

只、凛とした恋がある

美しさの片鱗に惹かれあった二人が互いを
深く知る内に高めあい、紅蓮に包まれたまま
二人で直走って行く。劣情故にではなく、「義」故に。

只凛とした恋に急かされるのなら、それもまた
一つの在り方でしょう。

2

いつまでも一緒にと誓った恋は…

パレット文庫より、深山くのえさんの「紅蓮のくちづけ」です。

時は江戸時代、街角で偶然言葉を交わしただけの美しい少年のことが忘れられず、彼の居所を探し当て身分も名前すらも捨てることすら厭わないほど情熱的な友右衛門と齢16歳にして顔も知らぬ相手を親の敵として仇を討たなければならない不遇の美少年数馬、そんな二人が織り成す数奇な恋の物語です。

この話、歌舞伎(通し狂言)とボーイズラブのコラボレーションだそうで、松竹では市川染吾郎さんと片岡愛之助さんが主役の二人を勤めているのだそうですが、この仇討ち衆道ネタで初めて歌舞伎の公演があったのが1889年だと知ってちょっとびっくりしてます。

「男には果たす忠義がある、男には守る愛がある。そんな男たちが織りなす恋と感動のストーリー。数馬…いつまでも一緒にいよう。」

って言うパレット文庫さんの煽り文句にちょっと笑っちゃいました。

でも、身分制度があるこの時代ほど家やら血筋、上下関係のしがらみに囚われている時代は無いでしょうね。
もしかすると下級の者たちよりも身分の高い人たちの方がその傾向が強いのではとこういう時代物の話を読む続きたび思います。

上の言いつけは絶対で逆らう事もままならない、そんな時代に産まれた不運とでも言うのでしょうか、それは友右衛門と数馬の二人にとっても避けようの無い現実で、二人の恋はお互いの性別が男同士である事以上に平坦な物では無かったのですね。

互いを想う気持ちは変えようも無いのに、かといって自分達の仕える藩主の言いつけにも逆らえない、逃れられぬ宿命に翻弄される二人……。

ハッピーエンドの作品が多いBLものの物語の中でハッピーエンドとは言いがたいこの作品ですが、それでも自分達の想いを貫き通したと言う視点から見ると、彼らの選んだ道は決して不幸ではなかったように思えます。
友右衛門の言う「いつまでも一緒に…」の誓いは果たされているわけですからね。

深山さんの書く話は読み終わった後じんわりと暖かいと言うか何か心に染み入るものがある。それが、私的にはポイント高いです。お気に入りの1冊がまた増えました。

2

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