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表題作図書室のお兄さん

学生
図書室のお兄さん

同時収録作品ホワットエヴァー

マイケル・パットン 画家
サリー メイドロボット

同時収録作品Married with Children

オーランド 音楽学校の学生
ニッケ 

同時収録作品Little by Little

ジャック・オゾン 映画スター
ウィリアム・エマーソン バツイチで子持ちの配線工

同時収録作品MAJESTIC

その他の収録作品

  • あとがき。

あらすじ

僕の好きな人はマジメな司書の顔と、男を誘う裏の顔がある。ある日僕は、そんなお兄さんがセックスしているのを図書室で見てしまった。我慢できず自分で慰めている時にお兄さんが来てしまい・・・。
(出版社より)

作品情報

作品名
図書室のお兄さん
著者
真行寺ツミコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH mania COMICS
発売日
ISBN
9784877244804
3.5

(21)

(6)

萌々

(3)

(8)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
10
得点
70
評価数
21
平均
3.5 / 5
神率
28.6%

レビュー投稿数10

独創性の追及

純粋な男の子(高校生)×図書室のえっちな司書のお兄さん+画家×アンドロイドの近未来なのに懐かしい感じがする世界感+同世代同士の優等生×ドロップアウト(?)の不器用な日常+ハリウッドスターのイケメン×配線工の冴えない子持ち離婚のおっさん+そして、退役軍人の不思議で泣ける過去の戦場の話。などが収録された短編集です。

後書きでの著者の発言にあるように、地味な短編がつまっていますが、どの作品もとても丁寧に描かれていて、すごく好きな単行本です。上質なオムニバス映画を観ている様な印象でした。
レーベルがレーベルだけに性描写も多く含まれますが、どこかプラトニックな、根底にあるのは純愛なような印象を受ける短編集です。

色々な意味で大人向け、だと思います。

6

ちょっ、不意打ち食らった…^^;

タイトルと表紙、あらすじの説明から勝手にエロエロな展開の作品なんだろうなと思って読み始めたので、完全に不意打ちを食らいました(もちろん、いい意味で!^^)。
この作家さん、初めて読みましたが、いい味出してるなぁ~という印象です。
Hシーンで結構濃い描写はあるのでイメージは強烈に残るかもしれないのですが、ページ数で数えると他のエロエロに分類されている作品よりずっと少ない気がするし(むしろHシーンは標準~少なめかなという印象ですが)、萌え所もギュッと詰まってる感じなので、Hだけではないんですよね。
各作品の私の萌え所をご紹介します。

・「図書室のお兄さん」
ズバリ、純情で片想いをしている可愛い学生と、淫乱なのに結構純なお兄さん。
お兄さんのギャップが生きてる作品だと思いました。

・「ホワットエヴァー」
かなり好きだった作品。メイドロボットが主人に抱く想いが切なかったです。
ラスト近くに掃除機が出てくるシーンがあるのですが、そのオチが好きでした。
ちなみにその掃除機はイギリスで売ってるハリーという掃除機がモデルだと思われるのですが(コンセントの形もイギリスの形だし)、舞台がイギリスかもしれないと思ったら余計に親近感が沸きました。^^

・「Married with Children」
攻め様も受け様もどちらも好きなキャラでした。
特に攻め様のちょっと天然なところがすごく萌えました。受け様が寝てるソファーにもたれて一人で喋ってるシーンなんて、すっごい可愛い!!!
受け様は自分が中卒でバカなことをちょっと引け目に感じてるんですが、初めて攻め様と話した時からかなり意識している様子で、可愛いツンデレさんでした。
あ、あと気になったのはタイトルなんですが、そのままだと「結婚して子供がいる」という意味なんですよね…。
内容からしたら、Married to a child(子供と結婚する) とか、Married as children(子供で結婚する)の方がしっくりするのにな~と思って読んでました。

・「Little by Little」
ノンケでバツイチで子供もいる冴えないおじさんが若い映画スターに迫られるお話。
全く相手にしてくれないおじさん相手に積極的に迫る映画スターが一途で応援したくなりました。
きっとこのままおじさんは積極的な押しに絆されていくんでしょうね~。^^
コミカルな雰囲気な作品ですが、映画スターが働いている現場がPOX STUDIOSになってて笑ってしまいました。
FOX STUDIOSを捩ったものでしょうが…POX(天然痘。梅毒という意味もある)って…誰も来ねぇよ~!と思わずツッコンでしまったw

・「MAJESTIC 」
これはですね、一番ガツンとやられちゃった感じです。
泣いちゃったじゃないかよ…と読後にポツリ。
まるで映画のようなお話で、切ないけれど心温まる所もあるいい作品だと思います。

ちょこっとだけ紹介するつもりがすごく長々と書いてしまいました。すみません。
それだけ気に入った作品だったということでどうぞお許しくださいませ。

5

沁み系。

表紙とタイトルのイメージを裏切るストーリー性で、これを読んでギュッと掴まれた作家さま。表題作の他、四編収録の短編集です。

心に染み入ったお話を二つ。

「Whatever」はアンドロイドものですが、短編ながら設定と世界観が完全に把握できるように描かれた素敵な作品。ミッキーが購入したはずの「メイドロボット」は、女だと思ったら男だった!?返品しようとしたけれども、購入者の個人情報がメモリーされるため、返品後は速やかに廃棄されるのを知る。気の毒に思ったミッキーはそのままアンドロイドを引き取ってサリーと名付け、彼との新生活を始めることに。

ミッキーに「愛している」と言われ、ロボットがその学習能力外のところで自由になれる可能性を感じるサリー。人間がロボットに、ロボットも人間に愛着を持つ不思議な現象を、切ないラブストーリーに仕上げています。ミッキーの寛容さからするに、ラブストーリーっていうより、人類愛級のデカい愛なのかも。可愛い掃除機の件で泣きそうになりつつも、ハッピーな終わり方でよかった!

もうひとつは、「MAJESTIC」。

元陸軍少佐、「サー・マジェスティック」ことエドワードと、工兵中尉ウィリアムの絆を描いた物語。エドワードは隊長ながら、部下達にイジられる愛すべき人物。彼の部隊は国境の橋を守る任務だった。いつもエドワードを明るく励ましてくれ、彼が最も頼りにしていた隊員ウィリアムの班が、爆弾を仕掛けている最中に爆発が起こり…。

物語の冒頭、エドワードがウィリアムの日記を見つけたことで回想に入っていく、悲劇だけれどとても温かいお話です。まるで映画を観ているよう。涙もろい人はきっと泣いてしまうかも。

この二つのお話に関しては「神」です。表題作もその他の短編も、相手に対する思いが伝わってくるお話ばかり。エロもエッチなはずなのに、絵柄のせいなのか作家さまの持つキャラなのか、卑猥に堕ち過ぎなくって好きです。あと、ぷりぷりのお尻が…♡

ちなみに、映画スターとくたびれたおっさんカプを描いた「Little by Little」(オジ受け)は、『ミルクのお値段』に続編が収録されていました。

3

短編5本。いずれも読ませてくれる良作揃い。

レンタが2本目の「ホワットエヴァー」をサンプルにしてくれていたのが良かった。
アンドロイドものに弱いので、これは…!と即借りでした。

表紙の感じからは想像できない読ませるお話揃いの作品集です。
一見エロそうな表題作も含めて、エロを求めて買うと期待ハズレな1冊かもしれません。
GUSHなので1編に1エロしっかり入っていますが、むしろ要らなかったな〜と思うお話の方が多かったです。

ビッチなお兄さんが純愛を知るお話(「図書室のお兄さん」)
アンドロイドが「愛する/愛される」という感情を知るお話(「ホワットエヴァー」)
セックスに逃げてた子が会話して心を通わせる術を知るお話(「Married with Children」)
バツイチのくたびれたオッサンが若者から愛は諦めなければ終わらないことを教えられるお話(「Little by Little」)
どれもいい。
じわりと沁みるお話たち。

そして、最後の「MAJESTIC」が泣けた。
一寸先の生死も分からない戦場で知った愛情が生き残った主人公を今日も生かしている。

性急な恋愛よりも、もっと範囲の広い愛情を求めたい大人心にちょうどいい優しさで染み込んでくる作品集でした。

【電子】レンタ版:修正×(白ぼかし)、カバー下なし、裏表紙なし、あとがきなし

1

まさか、この本で泣くとは!?

この本、基本年上受け(おっさん受け含む)なのだが、そのバラエティの豊富さはまるで宇宙旅行のように、点在する星々を巡るような、そんな感覚(行ったこともないのに..)を与えるのです。
自分の中ではラストの「MAJESTIC」が最高でしたが、どの作品も映画のショートムービーみたいにその短さの中に登場人物の気持ちと推移がはっきり見えてちょっと感動ものなのです!!
ひたすら神に近い萌えです!

ビッチなはずの図書室のお兄さんは実は純情だったとか。
そのお兄さんはあくまでも学生にとってはどんなビッチだろうと穢してはいけない純潔な存在であったという、二つのギャップ萌え。

アンドロイドだろうが自分の愛すべきものを愛する男の存在とか。

ボディランゲージ的なお話とか。

自分はそれで幸せだと思っていた日常が離婚によって壊れた冴えないおっさんが、恋を再燃させる少しだけ殻を破るお話とか。

戦後、古本屋を営むマジェスティックの話は、戦場が舞台だけに作者さんも後書きで書かれていますが、ちょっとBLでは・・・?みたいな部分もあるのですが、それでもそこに存在する生死を共にする命を張った戦場だからこその友情でもない愛情が深く溢れていて、思わず涙してしまった!!
よくある、本当に映画にあるようなストーリーだけれど、あえてこのジャンルで、この作家さんの絵で魅せる事が目新しさを生むのです。

真行寺さんの独特タッチで、もちろんイチモツ表現などリアルだったり、エロかったりするのですが、それよりも心の動きがちゃんと全面にでていてエロさを感じさせない自然に溶け込むエロになっている部分が、すごく好ましいです。

3

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