ボタンを押すと即立ち読みできます!
高校生という設定で、男同士の恋の切なさが描ききれるのかと、ちょっと高をくくっていましたが・・すっかりやられてしまいました。同級生をすきになって、その背中が切なくてとうとう告白しちゃったら、拒絶。しかも、無視という拒絶にあい、自暴自棄な気分で、なぐさめてくれた先輩とつきあうようになります。
それでも心の傷は癒えるはずはなく、自分を傷つけては、心の傷を紛らわせようとする所が、もう痛い痛い・・
自分を好きになってくれていた人が、別の誰かのものになってしまうのが寂しかったのか、向陽は、自分の所に帰ってきてくれというけれど、そこでハッピーエンドになるほど、六青みつみは、甘くない!
勇貴のことを好きだというけれど、男同士でつきあっていることを決して周囲の人間に知られたくない向陽。
勇貴を中傷から守るためだといいながら、結局自分のためじゃないかと気づいていたけれど、やっと向陽と恋人同士になったのだからと我慢し続けますが、勇貴の逆鱗にふれ別れを告げられ、はじめて勇貴のつらさをしった向陽は・・もう溢れるほどの切なさに心がふるえる、まじめな青春物語でした。
六青みつみさん初読です。なんかこのお話、他の方のレビュー読んでると「レイプ等がない!」という感想が多いのですが・・・そうなんですか。今日からみつみウィークに入ったとこなのでどきどきです。久々にじれじれ感と攻への怒りが湧き上がる作品でした。でも基本はあまずっぱーい高校生の不器用な恋愛話なんですが、とにかく攻めが不器用というか、無神経というか、うーん、やっぱり無神経でした!でもまだ高校生ですものね。攻のこの揺れ動く気持ちのほうが一般的なのかもしれませんね。(でも‘カモフラージュ’で女の子と付き合おうとしたとこは・・・死?)人目を憚らずラブラブできるスーパー攻様に慣れていたので、新鮮でした。受は一見なよっとしているのかと思いきや健気というより(いやもちろん健気なんですが)ここまで食い下がれれば立派!という感じです。文化祭の女装企画に進んで出るとこなんかも今まで読んできたBLにはない新鮮さがありました(笑)。「女装すれば好きになってもらえるかも・・・」とか意外と積極的。そのあと手ひどいしっぺ返しが待っているわけなのですが。読んでる方が、もう別れちまえよ!と10回くらい思いました。
とにかく最後まで「別れちゃえば?」と思わされるカップルでした。
でも最初に思いが通じあったHの場所は夕方の橋の下(お外)なんですよね・・・。しかもあんな直後に!あんだけビクビクしてたわりに、とっかかりは大胆不敵。
親友の向陽を好きになってしまい、だけど言えず隠してきた想い。
それがとある事をキッカケに気持ちがバレてしまう。
友人のフリをして俺を騙してたのか、と拒絶されてしまう主人公が本当に可哀相なんでした。そんな主人公につけ込む脇役の先輩も良いポジションにいるなと思いました。
そんな親友同士だった二人がなんとか両想いになったと思いきや、
「男同士」という自由のきかない関係に対して
向き合わなければならない、二人のすれ違いや葛藤がとても面白かったです。
高校生同士の切なくもキュンとする素敵な作品でした。
六青さんの作品って、無意識に攻が無神経な部分がある事が多くてそれとの対比によって受の健気さが生きてくる面もあると思うんですよね。
この作品もそのパターンでした。
高校の同級生同士モノ。
勇貴[受]は同級生でスポーツマンタイプで女子からも人気のある向陽[攻]の事を密かに想っていたのだけれど、学校イベントで女装した際に向陽にキスしてしまい、その想いを彼に知られ一度は拒絶されてしまう。
そして傷心の勇貴にゲイの先輩が声をかけてくれるんですが、この先輩がなかなか良い当て馬っぷりです。
その後、なんだかんだあって勇貴は向陽と想いが通じ合って、付き合う事になるんですが……ですが向陽は過去の自身の体験もあって周りの人間の目を凄く意識して2人が付き合っている事をひた隠しに隠し、目くらましの為に女性と付き合うフリまでしようとしてしまう程。
先輩が理解力があっただけに、向陽がむしろ小心者にさえ思えてきてそこが読んでてジリジリするんですけど、それに耐えながらも傷付く勇貴の健気さがここで生きてくる。
無意識にイラッと来る攻と健気な受。その対比がいいのですねー、はい。
電子書籍版を購入。
挿し絵なし、あとがきあり。
二人が付き合うまでを描いた表題作と付き合ってからの関係を描いた「手をつないで歩こう」が収録されています。
六青みつみさんの主要なもの(?)を読み終えて、
他のものも読もうとあらすじも確認せずにまとめて購入した中の1つ。
読み終えての感想は、「いつもの六青みつみ作品っぽくない!」です。
何でしょう?
凌辱とか、レイプとか無理矢理とかがないから?
うーん、うーん。
あ、そうだ、痛いからだ。
いつもと痛さの方向が違う。
攻めが(精神的に)痛すぎるから。
例えるなら、木原音瀬作品に通じる攻めの痛さ。
自分勝手で、狡い。
そのくせ、小さくて最低なヤツです。
でもね、わかる。
リアルな世界では絶対にこうなる。
保身にはしり、狡く立ち回ってしまう。
で、評価ですが、お話としては面白くて神評価をつけたいところですが、六青みつみ作品で期待している種類の萌えはなかったので、萌え×2です。